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【夏休み推薦図書第3弾】拓殖大学教授岡田実先生の『日中未来遺産―中国・改革開放の中の`草の根'日中開発協力の「記憶」』

【日本僑報社発】8月4日に配信された日本僑報電子週刊第1470号は、夏休み推薦図書『日中未来遺産―中国・改革開放の中の`草の根'日中開発協力の「記憶」』(拓殖大学教授岡田実先生著)の特集を掲載しました。本書は本日付けのアマゾンベストセラー(中国の地理・地域研究分類)22位にランクインしました。

【夏休み推薦図書第3弾】拓殖大学教授岡田実先生の『日中未来遺産―中国・改革開放の中の`草の根'日中開発協力の「記憶」』

 

【日本僑報社発】8月4日に配信された日本僑報電子週刊第1470号は、夏休み推薦図書『日中未来遺産―中国・改革開放の中の`草の根'日中開発協力の「記憶」』(拓殖大学教授岡田実先生著)の特集を掲載しました。本書は本日付けのアマゾンベストセラー(中国の地理・地域研究分類)22位にランクインしました。

http://duan.jp/item/276.html

 

◆【内容紹介】 「改革開放」40周年を迎え、世界第二の経済大国に躍り出た中国。その初期、“草の根"で黙々と汗を流し、農村の発展を支えた日本人たちがいた。中国唯一の「日本人公墓」がある黒龍江省方正県で寒冷地稲作技術を伝えた藤原長作、中国全土でコメの増産に貢献した原正市、スイカの品種改良に心血を注ぎ、北京の人気銘柄に名前の一文字が採用された森田欣一、“一村一品"運動が中国でも広く受容された平松守彦……。「戦争の記憶」が色濃く残る中国で顕著な成果を挙げた日本人4人の「開発協力の記憶」をひもとき、日中の未来を考える。

 

◆【著者紹介】 岡田 実(おかだ みのる)拓殖大学国際学部 教授。東北大学法学部卒業後、民間企業勤務を経て、1988年に国際協力事業団(現国際協力機構、JICA)入職。JICAでは北京大学留学、中国事務所員、中国援助調整専門家、中国事務所副所長として約10年間対中政府開発援助(ODA)に従事した他、本部、外務省経済協力局、JICA研究所等で勤務。2010年、法政大学大学院で政治学博士号を取得し、2012-13年度法政大学法学部兼任講師。2014年度より現職。現在、大学で教鞭をとるかたわら、NPO法人日中未来の会、一般社団法人国際善隣協会などで日中民間交流活動に参加している。主な著書に『日中関係とODA―対中ODAをめぐる政治外交史入門―』(日本僑報社、2008年)、『「対外援助国」中国の創成と変容1949-1964』(御茶の水書房、2011年)、『ぼくらの村からポリオが消えた―中国・山東省発「科学的現場主義」の国際協力』(佐伯印刷出版事業部、2014年)。その他、日中開発協力史に関する論文多数。

 

◆【アマゾン読者レビュー転載その一】小椋学さま

5つ星のうち5.0 草の根の日中交流を知る良書

2020年1月20日に日本でレビュー済み

 

本書は拓殖大学研究叢書となっているが、文章はとても読みやすい。四人の日本人が、ご高齢になってから中国に渡り、どのように開発協力をされてきたのかについて、事細かに描かれており、読んでいるだけで活動の様子が頭の中に思い浮かんでくる。この献身的な姿に感動するとともに、他の人にも紹介したくなる内容だ。このような方々の多大な努力があってこそ、今の日中関係がある訳であるが、その詳細については私も含めて知っている人は少ないかもしれない。中国との関わりのある方はもちろん、外国人との交流がある方にとって、この偉大な4人の日本人から学ぶべきことは多いのではないかと感じた。

 

◆【アマゾン読者レビュー転載その二】春太郎さま

5つ星のうち5.0 内に熱量を秘めた本

2020年3月7日に日本でレビュー済み

 

本書を執筆し、未来のために今自分のできることを地道に着実に行う著者には賛嘆するし、また叱咤されているような気にもなる。早急な結果を求めず未来に託す祈りのような本である。

本書を読んだ後、東浩紀「テーマパーク化する地球」を読んだ。東は近隣諸国との関係改善について「悪いことをしたら謝ればいいじゃないか。事実の認定に齟齬があるならしっかり調べればいいじゃないか、それで和解できないのならばとことん話しあえばいいじゃないか、それが苦痛だったとしてもそれが加害者の責務であり倫理というものじゃないか」という姿勢ではダメだという。

人間の心はそんなにまっすぐにできていないのだと。論理の言葉では被害者の心を癒すことはできなし、加害者の猜疑心も解体できないという。また東はデリダの脱構築に関して本質的に歴史修正主義の理論だといい、「歴史はいくらでも修正できる。というか、人間はいくらでも修正してしまう。人間はそういう生き物で、言葉にはそういう性質がある。」とする。ただ、恣意的に歴史を操作したり修正はできず、実証的に積み上げていけば単純に修正できないという水準はやはり存在するという。

これらの補助線があって、初めて本書を理解できたように思った。

近隣諸国との関係がうまくいかないのは、歴史が共有されていないからである。そして近隣諸国との和解が完成するときは、共有される歴史が新たに創造されたときである。歴史とは物語であるといっても良いだろう。共有される歴史=物語創造のためには、その基礎となる事実が必要になる。そして細かな事実が積み重なれば積み重なるほど、歴史=物語は陰影と奥行きを持ち、多くの人に共有されやすくなるのだろう。

著者はこれまで日中の未来のために事実という杭を打っていたが、大学に移りこの杭が時間の流れに流されないように、本書を著し事実を丹念に発掘し、記録化しているのである。だから、本書の題名は「未来遺産」というのだ。そう思って、本書を読み返すと、既に「はじめに」「おわりに」「あとがき」において、以上のことが述べられていた。自分は浅薄な人間で、現在のみからしか物事を見ていなかったから、最初読んだときは気づけなかった。過去と未来をつなぐ現在という著者のスタンスを理解できていなかった。本書は大著ではないが、とても長い視野を意識して書かれた秘めた熱量のある本だと思う。



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