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楽しむことが夢への第一歩。

プロライダーを次々と生み出す

コミュニティ。

一般社団法人スラックライン推進機構経理担当部長 青木繭美様

インタビュー

5cm幅ほどのベルト上のロープの上を渡ったり、飛んだり跳ねたりを楽しむスポーツ「スラックライン」。背丈ほどの高さに張られたラインの上でトランポリンのように跳ねる「トリックライン」は世界的な競技スポーツに発展しています。日本では徐々に認知度を高めつつあるスラックラインですが、その普及に一役買っているのが長野県小布施町にある浄光寺です。境内の中にはスラックラインを行える施設があり、「一般社団法人スラックライン推進機構」の本拠地でもあります。2017年には小布施町で世界大会を開くなど、日本のスラックラインシーンの認知度向上に大きく貢献してきました。今回は自らもスラックラインのライダーでありながら、一般社団法人スラックライン推進機構で経理を担当する青木繭美(あおきまゆみ)さんに、世界大会を開催するまでに至った経緯と今後の活動についてお話を伺いました。

楽しいが高じて世界選手権を開催するまでに

青木さんご自身もスラックラインをされるとのことですが、始めたきっかけは何だったのですか?

私はもともと小布施の隣町に住んでいたのですが、小布施町に引っ越してきた当初、主人が体を動かしたいといって、いろいろとスポーツを始めだしたのです。そんなある日、汗だくで帰ってきた主人に「面白いお寺がある」と言われて向かったのが浄光寺でした。主人に誘われ、子どもたちと一緒に私もスラックラインをやってみたら、その面白さにはまってしまって。子供を連れて遊びにいけるところも少ないこともあり、週末は家族みんなでお寺に行って練習するようになりました。

そこから団体(一般社団法人スラックライン推進機構)を立ち上げたのはどのような流れだったのですか?

お寺に足を運ぶようになると、私も子どもたちもそこで友達ができ、スラックラインを含めたイベントを行うようになりました。今のようなちゃんとした大会ではなく、それぞれの家で収穫した野菜を持ち寄ったり、バーベキューをして食べたり、そのついでにスラックラインもやるような。そうやって楽しんでいるうちに有志が集まり、今の推進機構の前身に当たる団体ができていったのです。最初は10人くらいが集まって、ワイワイとスラックラインやイベントを楽しんでいました。そのうちに、皆スラックラインも上達して他の団体のイベントでパフォーマンスをしたり、体験会をしたりといった対外的な活動も増えました。そういった活動を続けているうちに、自然と仲間が増え、団体としての活動も大きな規模のものに変わっていきました。
そんな時に副住職の林さんが「小布施で世界大会を開こうよ」と言い始めたのです。最初は戸惑ったメンバーも、すぐに開催に前向きになって動き始めました。その時に、世界大会を開催するなら公式団体があったほうがいいよね、ということで今の推進機構を本格的に立ち上げることになったのです。

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今や小布施の町に日本中からプレイヤーが集まる町になり、スラックライン自体も少しずつ認知度が広がってきたのかなと思います。スラックラインが有名になったきっかけはありますか?

浄光寺で練習している選手が、世界大会で優勝したことですね。アメリカで行われたX Gamesを制覇しその年に3つの大会で優勝し、一気に注目が集まりました。それからは他の小布施町出身の選手たちも世界で活躍するようになって、どんどん知名度が上がっていきました。

小布施の選手が強い理由は何でしょうか?

楽しんで練習できる環境があることだと思います。もちろん選手が勝つために練習している場面もありますが、浄光寺に来ている多くの方たちは、スラックラインを楽しんでいる選手がほとんどです。浄光寺にスラックラインをしに来るのは子どもが多いのですが、スラックラインをしない時でも遊びに来ます。みんなで浄光寺に来て遊んだり宿題をやったり、楽しいことの合間にスラックラインをやっているのが、上達する秘訣なんじゃないかと思います。もちろんマットをしっかり敷いて怪我のしにくい環境を整えるなど、大人たちの影の努力の力も大きいと思います。

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子供たちがスラックラインの牽引役に

スラックラインをやっている人たちは、子供たちの割合が多いのですか?

大人たちもやっていますが、今は6割くらいが子どもたちですね。子どもたちの中にプロライダーがたくさんいて、最少年だと10歳の選手がドイツのスラックラインメーカーのサポートを受けながら活動しています。スラックラインの活動がここまで大きくなったのも、環境を作った大人たちと同じくらい、夢中になってスラックラインを楽しんでいる子どもたちがいるからだと思います。私たちの想像を超える結果を出す子どもたちを見て、大人たちもワクワクしてチャレンジしているのがいいスパイラルを生んでいると思いますね。

ご自身もスラックラインをする中で、お子さんたちに良い影響はありましたか?

スラックラインは体幹やバランス感覚を鍛えるのにとてもいいので、他のスポーツも上達しやすくなるみたいですね。私の子どもたちもバドミントンやダンスをしているのですが、スラックラインで鍛えられたバランス感覚の影響か、どちらもいい結果に結びついています。また子どもたちのコミュニケーションの場になるのも、とてもいいなと思います。浄光寺では先生一人が一方的に教えるのではなく、子ども同士で、よく教えあっていて、楽しみながら学んでいます。うまくできたときには自信や達成感も分かち合えるので、子どもたちの成長という部分でも良い環境だと思いますね。

青木さん自身が感じた良い影響はありますか?

私が個人的に感じているのは、スラックラインによってメンタルが鍛えられたことだと思います。スラックラインはメンタルがとても重要で、落ちるかもしれないと不安を抱えているとラインから落ちてしまいますし、怖くない!できる!と思えばできてしまうことが多いです。私はもともとマイナス思考なところもあったのですが、スラックラインを始めてからプラス思考になれたと思います。また、スラックラインをやっている時間は自分と向き合うことになるので、メンタルの管理もできるようになったと思います。うまくなりたいっていうモチベーションも大事ですが、楽しみたいという気持ちの方が強いですし、その方がうまくいくことが多いです。

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今の課題はルールを明確に定めること

青木さんの今後の目標は何ですか?

スラックラインをオリンピックの正式種目にすることです。これも副住職の林さんが言い始めたことなのですが、私達夫婦もここ最近になってその目標に対して本気で向き合うようになりました。必然的に夫婦の話題もスラックラインに関することが多いです。オリンピックの正式種目になるということは、今はまだマイナースポーツのスラックラインが、メジャーになることを意味します。そうすれば自然と競技人口も増えますし、スラックラインができる場所も増えていきます。スラックラインのおかげで、いろいろな良い変化を感じておりますので、私に何か”恩返し”ができるのであれば、私のようにスラックラインを楽しむ人を全国的に増やすことではなんじゃないかと思っています。

オリンピックを目指すに当たって今必要なことは何ですか?

早急に行わなければいけないことは、競技としてのスラックラインのルールを制定することだと思っています。スラックラインの団体は国内でもいくつかありますし、海外にもあります。しかし統一的なルールがなく、どの団体が主催するかによって大会のルールが違うというのが現状です。そんな状況を改善できるようにするために、ジャッジチームを作り、現在世界で最も使われているルールを基に新たなルールを作っているところです。2019年のワールドカップには新しいルールを導入しますが、まずは、来月から始まる予選から新しいルールで運用していく予定です。ルールは常に見直し、改善していく必要があると思いますが、私たちの作るルールが世界のスタンダードになれば嬉しいです。

ルールを作る際はどのような点に気をつけているのですか?

観客も含めてみんなで楽しめることですね。観客からすればルールは分かりやすいほうが見ていて楽しいですよね。スラックラインはただ見ているだけもインパクトがあっていいのですが、ルールが分かればもっと楽しめると思います。今年2回目となるワールドカップでは、新しいルールで観客も一体になって楽しめる大会にしたいです。
現在、スラックラインの採点ができるアプリを開発しています。撮影した動画をもとにトリックを採点し点数を出すことができるアプリです。このアプリで、誰でも何処でも採点が可能になれば、スラックラインの普及に繋がると思っています。

青木さんの個人的な目標はありますか?

私個人は、これからも楽しく仲間とスラックラインが続けていければいいと思います。そういった環境を作るためにも、私自身が楽しみ続けたいと思います。

(取材日:2019年2月9日)

企業情報

スラックライン推進機構のロゴ

企業名

一般社団法人スラックライン推進機構

所在地

長野県上高井郡小布施町雁田676

代表者名

林 映寿

URL

http://slwcjp.com/

業種

教育

事業内容

スラックラインの普及活動、スラックライン国内大会、ワールドカップ主催

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