小林製薬紅麹事件研究解説 「プベルル酸を毒性物質として公表した事実はない」 ── 矛盾を問う質問書を大阪市保健所に送付したが、回答期限までに返答なし──
株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町)は2026年5月16日、自社ウェブサイトに小林製薬紅麹事件 「プベルル酸を毒性物質として公表した事実はない」 ── 矛盾を問う質問書を大阪市保健所に送付したが、回答期限までに返答なし──を公開した。
株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町)は2026年5月16日、自社ウェブサイトに小林製薬紅麹事件 「プベルル酸を毒性物質として公表した事実はない」 ── 矛盾を問う質問書を大阪市保健所に送付したが、回答期限までに返答なし──を公開した。
▼対象記事URL
https://kunsei.com/archives/871
【シリーズ】「プベルル酸を毒性物質として公表した事実はない」 第3弾:大阪市保健所──行政処分を行いながら「根拠文書は存在しない」 |
プレスリリース
厚生労働省の情報開示文書(厚生労働省発健生0422第2号)を受けて
「プベルル酸を前提とした行政処分を実施しながら
その根拠となる文書は存在しない」
── 矛盾を問う質問書を送付したが、回答期限までに返答なし
厚生労働省は情報開示文書(厚生労働省発健生0422第2号)において「プベルル酸を原因物質として位置付け、公表した事実はない」と回答した。この開示を受けて大阪市に情報公開請求を行ったところ、大阪市長は令和8年4月20日付(大大保第8033号)で「プベルル酸という用語を使用するという本市としての意思決定は行っていないことから、当該公文書を作成又は取得しておらず、実際に存在しない」と回答した。 しかし大阪市保健所は令和6年の紅麹関連事案において、プベルル酸を前提とした行政処分(回収指示等)を実施した機関の一つである。「根拠となる文書が存在しない」にもかかわらず行政処分が行われたとすれば、その正当性は根底から問われる。この矛盾を問う質問書を送付したが、大阪市保健所は回答期限(令和8年5月15日)までに回答を寄せなかった。 |
株式会社薫製倶楽部
■ 前提:厚生労働省の情報開示(厚生労働省発健生0422第2号)
本件の起点は、厚生労働省への情報開示請求に対して示された以下の回答である。
【厚生労働省発健生0422第2号 開示回答(要旨)】 「プベルル酸を原因物質として位置付け、公表した事実はない。当該意思決定過程に関する行政文書は作成・取得しておらず、保有していない。」 |
厚生労働省自身が「公表した事実はない」と明言している。ならば、大阪市保健所を含む各行政機関はいかなる根拠でプベルル酸を前提に動いたのか。この疑問が本件の出発点である。
■ 大阪市の情報公開請求に対する回答──「文書は存在しない」(大大保第8033号)
厚生労働省の開示内容を踏まえ、大阪市(保健所を含む)に対して「プベルル酸という用語を使用するに至った意思決定過程の文書」の公開を請求した。大阪市長 横山英幸は令和8年4月20日付で以下のとおり回答した。
【大大保第8033号(令和8年4月20日付)不存在による非公開決定通知書】 |
【公開請求書に記載された公文書の件名又は内容】 「プベルル酸」という用語の使用に関する意思決定過程の文書──大阪市(保健所を含む)が令和6年3月22日以降、小林製薬の製造した紅麹に関連する事案において当該用語を使用するに至った意思決定の過程が分かる一切の行政文書。 【公開請求に係る公文書を保有していない理由】 「『プベルル酸』という用語を使用するという本市としての意思決定は行っていないことから、当該公文書をそもそも作成又は取得しておらず、実際に存在しないため。」 |
大阪市は「意思決定を行っていないから文書がない」と回答した。厚生労働省の「公表した事実はない」と論理構造は同一である。
■ 矛盾の核心──「文書なし」でも行政処分は行われた
大阪市保健所は令和6年の紅麹関連事案において、紅麹製品の回収指示をはじめとする行政処分を実施した。行政処分には常に法的根拠と科学的根拠が必要であり、その判断過程は記録されなければならない。
「プベルル酸を使用する意思決定は行っていない」「根拠文書は存在しない」としながら、現実には大阪市保健所はプベルル酸を前提とした行政対応を行っていた。この矛盾は以下のいずれかを意味する。
可能性A |
根拠となる文書は本当に存在しない → 法的・科学的根拠なき行政処分が行われた |
可能性B |
文書は存在するが、不存在と回答した → 情報公開法の趣旨に反する |
いずれの可能性においても、大阪市保健所は説明責任を果たしていない。
■ 矛盾を問う質問書を送付──回答期限までに返答なし
上記の矛盾について文書による説明を求めるため、令和8年5月5日付で大阪市保健所(東部生活衛生監視事務所)に質問書を送付した。回答期限は令和8年5月15日と指定した。
質問書では以下の事項について確認を求めた。
① |
大阪市保健所として「プベルル酸」を原因物質と認識していた事実の有無 |
② |
上記①の認識があった場合、その根拠の由来(厚生労働省からの通知・指示、NIHSからの情報提供、独自判断等) |
③ |
厚生労働省または関係機関との間で、プベルル酸に関する協議・照会・指示・報告等が行われた事実の有無 |
④ |
上記③に関する記録の有無(会議資料、議事録、メール、連絡メモ等を含む) |
⑤ |
プベルル酸に関連して実施した検査・分析における検体の入手経路および管理状況 |
また質問書末尾に次のとおり明記した。
【質問書末尾の記載】 「万が一、本質問に対して『回答不能』または『記録なし』とされる場合は、当時のプベルル酸を前提とした行政処分(回収指示等)が、いかなる法的・科学的根拠に基づいて執行されたのか、その正当性が根底から揺らぐことになると認識しております。」 |
しかし回答期限当日(令和8年5月15日)に届いたのは、回答そのものではなく以下の通知であった。
【大阪市健康局東部生活衛生監視事務所からの通知(令和8年5月15日付)】 「貴社から送付された令和8年5月5日付け『質問書』につきまして、回答の作成にあたり時間を要しており、ご希望の回答期限内に回答できない見込みですので、あらかじめご連絡させていただきます。」 |
「文書が存在しない」と情報公開請求に回答した機関が、文書による質問には「時間を要している」として期限内に答えられなかった。 「文書がない」のであれば、「記録がないため回答できません」と即座に返答できるはずである。「時間を要している」という表現は、何らかの確認・検討が行われていることを示唆する。 |
■ 本件が問う核心
① 厚生労働省が「公表した事実はない」とし、大阪市も「意思決定文書は存在しない」と回答した。では大阪市保健所は何を根拠にプベルル酸を前提とした行政処分を行ったのか。 ② 行政処分の法的根拠となった科学的判断は、誰が、いつ、どのような文書に基づいて行ったものか。 ③ 情報公開請求に「文書不存在」と答えながら、質問書には期限内に回答できない理由は何か。 |
■ 当社が受けた被害(継続中)
・取引量は約50%減少
・紅麹関連売上が半減(2024年以降継続)
・「紅麹=危険」という社会的イメージが払拭されていない
・全37ロットの品番5P-Dはプベルル酸不検出(陰性)であったが、被害は回復していない
| 【業界への影響】当社調べによれば、紅麹関連事案発生以前には国内で紅麹食品を取り扱う業者は約300社存在していたが、現在では10社未満にまで激減している。 |
■ 国会議員・報道関係者の皆様へ
大大保第8033号(令和8年4月20日付)は情報開示請求によって確認できる公文書です。 「根拠文書がない」とする大阪市保健所の回答と、現実に行われた行政処分との矛盾について、ぜひ各機関に直接ご確認いただけますようお願い申し上げます。
大阪市保健所(東部生活衛生監視事務所) TEL:06-6267-9888 厚生労働省食品監視安全課 今川正紀課長 直通:03-3595-2337 |
■ 会社概要・問い合わせ
| 会社名 | 株式会社薫製倶楽部 |
| 代表取締役 | 薬剤師 森 雅昭 |
| 所在地 | 岡山県都窪郡早島町前潟611-1 |
| sales@kunsei.co.jp | |
| Tel | 090-2001-0686 |
【別紙】取材用コメント
本文書は記者向けの参考資料です。引用・転載にあたっては事前にご確認ください。
「厚生労働省が『プベルル酸を原因物質として公表した事実はない』と開示文書で明言した。この開示を受けて大阪市に情報公開請求をしたところ、大阪市も同じように『意思決定は行っていない、文書は存在しない』と回答した。 しかし、大阪市保健所は紅麹関連事案において行政処分を実施した機関の一つだ。根拠文書がないのに行政処分ができるのか。その矛盾を問う質問書を送り、5月15日を回答期限とした。 期限当日に届いたのは、『回答の作成にあたり時間を要しており、期限内に回答できない』という連絡だった。文書がないなら即座に『ない』と答えられるはずだ。私たちはその矛盾について、引き続き説明を求めていく。」 |
株式会社薫製倶楽部 代表取締役・薬剤師 森 雅昭
| ※ 本シリーズの次弾(第4弾)では、大阪市保健所から届く回答の内容を公表する予定である。 |
ログインするとメディアの方限定で公開されている
お問い合わせ先や情報がご覧いただけます
添付画像・資料
添付画像をまとめてダウンロード
企業情報
| 企業名 | 株式会社薫製倶楽部 |
|---|---|
| 代表者名 | 森雅昭 |
| 業種 | 食品関連 |
コラム
株式会社薫製倶楽部の
関連プレスリリース
-
小林製薬紅麹事件研究解説 「プベルル酸を毒性物質として公表した事実はない」── 農水省への行政不服審査請求を提出
2026年5月15日 10時
-
小林製薬紅麹事件研究解説 「プベルル酸を毒性物質として公表した事実はない」── 消費者庁への行政不服審査請求を提出
2026年5月14日 13時
-
小林製薬紅麹事件研究解説 厚生労働省の情報開示文書と武見元大臣発言の矛盾を受けて「大臣の断定発言」と「公表した事実はない」──二つの公的見解は両立しない
2026年5月13日 13時
-
小林製薬紅麹事件研究解説 厚生労働省の情報開示文書をもとに「プベルル酸を原因物質として公表した事実はない」——厚生労働省の開示文書を根拠に小林製薬へ疑義照会
2026年5月12日 10時
株式会社薫製倶楽部の
関連プレスリリースをもっと見る