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小林製薬紅麹事件研究解説 「プベルル酸を毒性物質として公表した事実はない」── 農水省への行政不服審査請求を提出

株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町)は2026年5月15日、自社ウェブサイトに小林製薬紅麹事件 「プベルル酸を毒性物質として公表した事実はない」── 農林水産省への行政不服審査請求を提出「プベルル酸という用語は用いていない」としながら、自ら送付した資料に明記していた矛盾を問うを公開した。

株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町)は2026年5月15日、自社ウェブサイトに小林製薬紅麹事件 「プベルル酸を毒性物質として公表した事実はない」
── 農林水産省への行政不服審査請求を提出
「プベルル酸という用語は用いていない」としながら、自ら送付した資料に明記していた矛盾を問うを公開した。

 

▼対象記事URL

 

https://kunsei.com/archives/868

 

【シリーズ】「プベルル酸を毒性物質として公表した事実はない」

  第2弾:農林水産省への行政不服審査請求

プレスリリース

厚生労働省の情報開示文書(厚生労働省発健生0422第2号)を受けて

「プベルル酸を毒性物質として公表した事実はない」

── 農林水産省への行政不服審査請求を提出

「プベルル酸という用語は用いていない」としながら、自ら送付した資料に明記していた矛盾を問う

本件は、農林水産省が情報開示請求に対し「プベルル酸という用語は用いていないことから、文書を保有していない」として不開示決定(8消安第236号)を行いながら、同日付で自ら開示請求者(森雅昭)に送付した補充資料(食品の安全性に関するリスク管理検討会 配布資料4-3)のかび毒欄に「プベルル酸【13件】」として明記していた論理矛盾について、株式会社薫製倶楽部が行政不服審査法に基づく審査請求を農林水産大臣に対して提出したものである。

株式会社薫製倶楽部

■ 経緯──不開示決定と補充資料はなぜ同日か

2026年3月20日、株式会社薫製倶楽部は農林水産省に対し、令和6年の紅麹関連事案においてプベルル酸という用語を前提として消費者向け情報発信を行うに至った意思決定過程に関する一切の行政文書の開示を請求した(開示請求書受付番号7167)。

農林水産省は令和8年4月21日付で以下の2つの文書を同日に発出した。

日付

文書の種類

内容の要旨

令和8年4月21日 行政文書不開示決定通知書
(8消安第236号)
「プベルル酸という用語は用いていないことから、文書を保有していないので不開示」
令和8年4月21日 事務連絡
(補充資料説明文)
リスク管理検討会資料(配布資料4-3)を別添として送付。かび毒欄に「プベルル酸【13件】」と明記。

不開示決定と補充資料の発出が同日であることに注目されたい。農水省は「プベルル酸を用いていない」として開示請求を退けながら、同じ日にプベルル酸を記載した自省作成資料を開示請求者本人に届けていた。

■ 農林水産省の不開示理由(8消安第236号)

【農林水産省の不開示理由・全文】

「令和6年の紅麹関連事案において、「プベルル酸」という用語を前提として消費者向け情報発信(Q&A等)を行うに至った意思決定過程に関する一切の行政文書」を請求されていますが、農林水産省は、本件に係る消費者向け情報発信(Q&A等)において「プベルル酸」という用語は用いていないことから、本件開示請求文書については、そもそも作成・取得しておらず保有していないので、不開示としました。」

農水省の説明の論理構造は「消費者向けQ&Aでプベルル酸という用語を用いなかったから、関連文書を作成・保有していない」というものである。しかしこの説明は、農水省自身が送付した補充資料によって崩れる。

■ 農水省が自ら送付した補充資料の記載内容

不開示決定と同日、農水省は「事務連絡」として別添資料を森雅昭に送付した。その資料(令和7年度食品の安全性に関するリスク管理検討会 第3回、令和7年12月17日 配布資料4-3「農林水産省が優先的にリスク管理を行う有害化学物質の検討表(かび毒)」21頁)には以下の記載がある。

【農水省補充資料(別添・資料7)②かび毒の欄 抜粋】

ハザード名

主な関心の理由

検討の対象

プベルル酸
【13件】

・紅麹製品による食中毒事案があった。(同旨7件)

・腎毒性の発現機構が解明されていない。(同旨2件)

・紅麹製品以外の食品における汚染の可能性。

加工食品

(農水省消費・安全局食品安全政策課より令和8年4月21日付事務連絡として受領)

この資料は農水省のリスク管理検討会において、アンケートで「関心あり」と回答があった有害化学物質をまとめたものである。農水省はプベルル酸について「紅麹製品による食中毒事案があった」「腎毒性の発現機構が解明されていない」「加工食品への影響を検討すべき対象」として、省内のリスク管理プロセスに組み込んでいた。

■ 矛盾の構造──三つの次元で成立しない不開示理由

農水省の不開示理由は、以下の三つの次元において矛盾を内包している。

矛盾①

「用語を用いていない」と「資料に明記している」の矛盾
  「プベルル酸という用語は用いていない」と主張した農水省が、リスク管理検討会の公式資料にプベルル酸を「かび毒」として明記し、「紅麹製品による食中毒事案があった」と記述していた。「用いていない」という事実認識と、「明記していた」という事実の間に根本的な矛盾がある。

 

矛盾②

「文書を保有していない」と「資料を送付した」の矛盾
  開示請求に対して「文書を作成・取得しておらず保有していない」と回答した農水省が、同日付で当該有害化学物質に関する農水省作成資料を開示請求者本人に送付した。「保有していない」文書を「送付できた」という事実は、不開示理由の前提を自ら崩している。

 

矛盾③

「消費者向けQ&Aのみ」という限定解釈と開示請求の対象範囲の矛盾
 

農水省の不開示理由は「消費者向けQ&A等において用語を使用しなかった」という極めて限定的な解釈に依拠しているが、開示請求が求めたのは「プベルル酸という用語を前提として消費者向け情報発信を行うに至った意思決定過程に関する一切の行政文書」であった。

リスク管理検討会においてプベルル酸を有害化学物質として検討した過程は、「消費者向け情報発信に至る意思決定過程」の一部を構成しうる。農水省がリスク管理プロセスでプベルル酸を取り扱った事実がある以上、関連文書が存在しないという不開示理由は成立しない。

以上三つの矛盾が同日付の二文書から明白に確認できる。不開示理由の「理由付記」は情報公開法第9条が求める要件を満たしていない。

■ さらに──厚労省の開示文書との二重矛盾

農水省の矛盾は、厚生労働省の開示文書(厚生労働省発健生0422第2号)と並べると、さらに深刻な構造となる。

農林水産省の説明

厚生労働省の開示回答(同時期)

「プベルル酸という用語は
用いていない
から文書を保有していない」

(しかし補充資料には
「プベルル酸【13件】」
と明記)
「プベルル酸を原因物質として
位置付け、公表した事実はない」

(厚生労働省発健生0422第2号)

【二重の矛盾】

農水省は「用いていない」と言い、厚労省は「公表した事実はない」と言う。両省庁の説明が整合するとすれば、「誰もプベルル酸を原因物質として公表していない」ということになる。

しかし現実には農水省自身がリスク管理資料にプベルル酸を明記し、社会には「プベルル酸が原因物質」という認識が広まった。「誰も公表していない」のに「社会的に広まった」──この間隙を埋める説明責任が各省庁にはある。

 

■ 行政不服審査請求の内容

上記の矛盾に基づき、以下のとおり審査請求を提出した。

項目

内容

審査請求先 農林水産大臣 鈴木憲和
対象決定 8消安第236号(令和8年4月21日付)
不服の理由 不開示理由が農水省自身の補充資料の内容と矛盾しており、情報公開法が求める適切な理由付記(法第9条)を満たしていない。また「意思決定過程に関する文書」の範囲解釈が不当に狭く、開示すべき文書が存在したにもかかわらず不開示とした蓋然性が高い
審査請求の趣旨 不開示決定を取り消し、改めて開示・不開示の決定を行うよう求める

なお、行政不服審査法第18条に基づく3か月の審査請求期限(不開示決定通知書教示欄記載)内に申立を行っている。

【審査請求における核心的問い】

 「プベルル酸という用語は用いていない」という事実認識は、農水省のリスク管理検討会配布資料4-3(プベルル酸【13件】と明記)と整合するか。

 「文書を保有していない」にもかかわらず、なぜ同日付でプベルル酸を記載した農水省作成資料を送付できたのか。

 開示請求の対象「意思決定過程に関する一切の文書」には、リスク管理検討会においてプベルル酸を有害化学物質として取り扱った過程が含まれないか。

 農水省がリスク管理プロセスでプベルル酸を「紅麹製品による食中毒事案があった」という前提で取り扱った根拠は何であり、その根拠文書は存在しないのか。

なお本シリーズの次弾(第3弾)では大阪市保健所に対する対応について公表する予定である。

■ 当社が受けた被害(継続中)

・取引量は約50%減少

・紅麹関連売上が半減(2024年以降継続)

・「紅麹=危険」という社会的イメージが払拭されていない

・全37ロットの品番5P-Dはプベルル酸不検出(陰性)であったが、被害は回復していない

【業界への影響】当社調べによれば、紅麹関連事案発生以前には国内で紅麹食品を取り扱う業者は約300社存在していたが、現在では10社未満にまで激減している。

 

■ 国会議員・報道関係者の皆様へ

農水省の不開示決定(8消安第236号)と、農水省自身が同日に送付した補充資料(プベルル酸を明記)は、情報開示請求によって誰でも確認できる公文書です。

この矛盾について、また厚生労働省発健生0422第2号(「公表した事実はない」)との関係について、ぜひ各省庁に直接ご確認いただけますようお願い申し上げます。

農林水産省消費・安全局食品安全政策課 TEL:03-3502-8111(内線4452)

厚生労働省食品監視安全課 今川正紀課長 直通:03-3595-2337

 

■ 会社概要・問い合わせ

会社名 株式会社薫製倶楽部
代表取締役 薬剤師 森 雅昭
所在地 岡山県都窪郡早島町前潟611-1
Email sales@kunsei.co.jp
Tel 090-2001-0686

 

【別紙】取材用コメント

本文書は記者向けの参考資料です。引用・転載にあたっては事前にご確認ください。

「農林水産省は『プベルル酸という用語は用いていない』として不開示を決定した。

しかし同日、農水省自身が送付してきた補充資料のかび毒欄には、『プベルル酸【13件】』と明記されていた。不開示の理由と、開示した資料の内容が同日に矛盾していた。

さらに言えば、農水省の資料には『紅麹製品による食中毒事案があった』と書かれている。その根拠はどこにあるのか。農水省もプベルル酸が原因物質であるという前提で動いていたとすれば、その判断の根拠文書は当然存在するはずだ。

私たちは矛盾のない説明を求めている。それは法に定められた正当な権利である。」

株式会社薫製倶楽部 代表取締役・薬剤師 森 雅昭

 

 



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企業情報

企業名 株式会社薫製倶楽部
代表者名 森雅昭
業種 食品関連

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