トヨタ・カナダ、オンタリオ州の2工場へ総額4億2,100万カナダドルの投資~生産能力倍増で次世代レクサス車生産へ~
カナダ・オンタリオ州は、トヨタ・カナダ(Toyota Motor Manufacturing Canada Inc、同州ケンブリッジ、以下TMMC)が同州にある2工場に対して行う総額4億2,100万カナダドル(約400億円)の投資に対して、最大で4,210万カナダドル(約40億円)の支援を行うと発表しました。今回の投資は、TMMCのオンタリオ州ケンブリッジとウッドストックの両工場に対して行われます。
カナダ・オンタリオ州は、トヨタ・カナダ(Toyota Motor Manufacturing Canada Inc、同州ケンブリッジ、以下TMMC)が同州にある2工場に対して行う総額4億2,100万カナダドル(約400億円)の投資に対して、最大で4,210万カナダドル(約40億円)の支援を行うと発表しました。今回の投資は、TMMCのオンタリオ州ケンブリッジとウッドストックの両工場に対して行われます。
この投資によって、25人の高技能人材の雇用が新規に創出され、約8,000人の既存の雇用も維持されます。更に、オンタリオ州の自動車部品メーカーなどサプライチェーンにおける数千人単位の直接的、間接的雇用の確保も支援されます。
ウッドストック工場では、新たなプレス加工ラインを設け、高品質鉄鋼、軽量合金製品の生産能力の倍増と生産性の向上を図ります。この結果、部品の輸入が減るだけではなく、トヨタのオンタリオ州の工場から米国のトヨタ工場への輸出も可能になります。
ケンブリッジ工場では、設備と技術の高度化を実施し、次世代レクサス車RX350および450hの生産開始に備えます。同工場で生産されるレクサス車には、日本国外のトヨタの工場としては初めて、トヨタ独自の溶接技術が導入されます。
オンタリオ州のブラッド・デュグィッド州政府経済開発・雇用・革新大臣は次のように述べています。
「トヨタが、品質と技術革新の実績で産業界をリードしており、オンタリオ州での自動車生産においても成功を収めていることを誇りに思います。今後もオンタリオ州とのパートナーシップによって、トヨタは、技術革新を進め、輸出を拡大し、競争力を強化することでこれまでの成功をさらに積み上げることと期待しております。オンタリオ州の自動車産業に対するこのような投資は、重要な地域経済活動を生み出し、次世代の自動車産業の発展のために極めて重要です。」
トヨタ・カナダ、ブライアン・クリノック社長のコメント:
「過去3年間に、私たちトヨタはカナダの生産工場において10億カナダドル以上の投資を行ってきました。今日発表した新たな投資は、トヨタの生産設備における最近の投資と同様に、カナダという国、チームメンバーそしてビジネスコミュニティに対する弊社の強いコミットメントを示すものです。私たちが導入する新しい技術は、TMMCがこの産業分野でリーダーであり続けることを保証するものです。」
関連情報
・このプロジェクトは、オンタリオ州で10年間に27億カナダドル(約2500億円)の投資を行う「Jobs and Prosperity Fund:ジョブズ・アンド・プロスパリティ・ファンド」によって支援されています。この基金は、生産性を向上させ、技術革新を推進し、輸出を拡大するための戦略的投資を支援するものです。
・前トヨタ・カナダ会長を務めたオンタリオ州出身のレイ・タンゲイ(Ray Tanguay)氏は、激化する国際的競争の中で、カナダの自動車産業の国際競争力の強化、及び外国自動車メーカーからの継続的な投資誘致などの戦略に関して、オンタリオ州政府および連邦政府にアドバイスや提言を行っています。 現在は、今年6月に新設された「自動車投資委員会」の委員長へ就任しました。
・2014年のオンタリオ州の自動車部門は、同州のGDP(州内総生産)の2.7%近く(約160億カナダドル)を占めています。
※為替レートは1カナダドル=94円で計算しています
■オンタリオ州の自動車産業について
オンタリオ州は、州内にトヨタ、ホンダ、クライスラー、フォード、ゼネラル・モーターズ(GM)といった、世界大手自動車メーカー5社が製造工場を持ち、さらに日野自動車がトラックの生産工場を置いています。同州は北米最大の自動車生産拠点で、北米全体の自動車総生産の16%近くを占めています。同州の自動車産業は700以上の部品メーカーと500以上の工具、金型、鋳型メーカーなどからのサプライチェーンによって支えられています。米ミシガン州デトロイト市とオンタリオ州ウィンザー市を結ぶ約420キロの「コリドー(自動車回廊)」には、450社を超える活力にあふれた部品メーカーが集中しており、マグナ、リナマー、ウッドブリッジ・グループなどの地元の最大手も含まれます。また、海外サプライヤーによる同州への新規進出も持続して行われており、主な進出企業にネマック(Nemak)、豊田鉄工、ブローゼ(Brose)やHBPOが挙げられます。同州の自動車産業では10万名の高技能人材が就労しており、2013年の生産台数は237万台でした。
■オンタリオ州について
オンタリオ州はカナダ経済の中心地となっており、カナダ全体のGDPの37%、人口の39%、カナダの輸出品の38%がオンタリオ州に集中しています。あらゆる規模の事業者に対する財政面や事業面でのサポート体制、イノベーションや研究開発を促進させる資金支援プログラム、G7の中で最も高い教育水準を誇る労働力などをベースにして、オンタリオ州は、カナダ最大の経済圏、かつ、北米でトップ7の経済圏となっています。
約200社の日系企業が、オンタリオ州に投資しており、ホンダ、トヨタ、日産、三菱重工業、カプコン、コーエイ、アステラス製薬、武田薬品工業、キャノン、住友精密などの主要企業が現地法人を置いています。2013年、日本はオンタリオ州の4番目の輸入相手国であり、8番目の輸出国である。また、当州への海外資本投資割合においても、日本は4位を占めています。2010年の日本の対オンタリオ州の輸入額は10億6,000万カナダドル、同輸出額は、91億6,000万カナダドルとなっています。
■オンタリオ州政府在日事務所について
オンタリオ州政府在日事務所(Ontario International Marketing Centre、東京都港区カナダ大使館内)は、日本とオンタリオ州の貿易・投資促進を図る目的で2006年2月に開設されました。同在日事務所は、日本企業の投資誘致活動、オンタリオ企業・輸出業者への支援、日本の行政・媒体関係者の協調関係を深めるなど、様々な活動を通じてオンタリオ州の産業、ビジネスを紹介し、日加間のビジネス交流・貿易の促進に取り組んでいます。
企業情報
| 企業名 | カナダ・オンタリオ州政府経済開発省 日本広報窓口 |
|---|---|
| 代表者名 | 森田 美恵子 |
| 業種 | 国・自治体・公共機関 |
コラム
カナダ・オンタリオ州政府経済開発省 日本広報窓口の
関連プレスリリース
-
北米最大のテックイベント「コリジョン」が19年から今後3年間トロント市で開催 ~世界120か国から3年間で9万人超の参加者、126億円の経済効果を見込む~
2018年5月14日 16時
-
カナダ・オンタリオ州政府、ディション社の新技術投資と雇用拡大を支援 ~1,380万カナダドルのプロジェクトに最大130万カナダドルを助成~
2018年4月25日 14時
-
サノフィパスツール、トロントに最先端のワクチン工場を建設 オンタリオ州、カナダ連邦政府、7千万カナダドルを支援
2018年4月19日 17時
-
カナダ・オンタリオ州、ベイリス・メディカル社の 「イノベーション・センター」新設に1700万カナダドルを助成
2018年4月16日 11時
カナダ・オンタリオ州政府経済開発省 日本広報窓口の
関連プレスリリースをもっと見る