小林製薬紅麹事件研究解説 厚生労働省はHACCPの根幹を否定した── 科学的衛生管理に基づき適法に判断した企業が罰せられ、問題企業は免責された──
株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町)は2026年5月17日、自社ウェブサイトに小林製薬紅麹事件 厚生労働省はHACCPの根幹を否定した── 科学的衛生管理に基づき適法に判断した企業が罰せられ、問題企業は免責された──を公開した。
株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町)は2026年5月17日、自社ウェブサイトに小林製薬紅麹事件 厚生労働省はHACCPの根幹を否定した── 科学的衛生管理に基づき適法に判断した企業が罰せられ、問題企業は免責された──を公開した。
▼対象記事URL
https://kunsei.com/archives/876
【シリーズ】「プベルル酸を毒性物質として公表した事実はない」 第4弾:厚生労働省の行政対応はHACCPの根幹を否定した |
プレスリリース
厚生労働省はHACCPの根幹を否定した ── 科学的衛生管理に基づき適法に判断した企業が罰せられ、問題企業は免責された── |
HACCPによる衛生管理は2021年6月より食品企業・飲食店等に義務化された。これは各企業が自社製品の製造工程に即した科学的根拠に基づき、安全性を自ら評価・管理するという仕組みである。 令和6年の紅麹関連事案において、株式会社薫製倶楽部は小林製薬からの「ロットが違う」という連絡と、自社のHACCP記録に基づき「自主回収は不要」と判断した。この判断は地元・岡山県保健所の見解とも一致していた。 しかし厚生労働省は、小林製薬の記者会見と連動する形で企業名を一括公表し、当社に事実上の強制的自主回収を迫った。HACCPの根幹にある「企業ごとの科学的評価」「行政処分の法的根拠」「食品衛生法に基づく保健所判断」のいずれをも無視したこの対応は、同省が推し進めてきた食品安全行政の自己否定に他ならない。 |
株式会社薫製倶楽部
■ ① HACCPの根幹否定──科学的衛生管理を根拠に「回収不要」と判断した企業を強制的に回収させた
HACCPは2021年6月から全食品事業者に義務化された科学的衛生管理の仕組みである。その本質は、各企業が自社製品の製造プロセスに即したリスク評価をおこない、CCPポイントを設定し、日々記録を積み上げることにある。
令和6年3月、小林製薬から当社への連絡は「問題のあるロットとは違う」というものであった。当社はHACCP記録と原料管理記録を照合した結果、「自主回収の必要はない」と科学的に判断した。この判断は地元・岡山県保健所の見解とも合致していた。行政と事業者の判断が一致していたのである。
ところが厚生労働省は、小林製薬の記者会見と連動する形で企業名を一括公表した。公表された225社の内訳は、小林製薬バリューサポートから紅麹原料の提供を受けた52社と、その52社からさらに転売・提供を受けた173社である。これにより当社は社会的圧力のもとで事実上の強制的自主回収を余儀なくされた。
| 【問題の核心】 |
| 科学的記録と地元保健所の判断に基づいて「回収不要」と適法に対応した企業が、厚生労働省の一括公表によって強制的に回収させられた。 |
| これは、HACCPが義務化された目的──企業による科学的自律管理──を根底から否定するものである。 |
■ ② 企業名一括公表はHACCPの思想に存在しない
HACCPの原則において、製造方法が異なれば、リスク評価の考え方も製品ごとに異なることは自明である。だからこそ各企業はCCPポイントを自社製品に合わせて個別に設定・管理する。
小林製薬バリューサポートが製造した機能性表示食品向け原料(紅麹原料)と、当社が製造する伝統的発酵食品(紅麹食品)は、原料・製法・用途・リスクプロファイルのいずれもが異なる。一方の製品に問題があったとしても、製法の異なる他社製品を一括してリスクがあるかのように扱うことは、HACCPの科学的根拠主義に真っ向から反する。
にもかかわらず厚生労働省は「紅麹原料を使用した」という一点のみで、直接の原料提供先52社およびその転売先173社、合計225社を一括公表した。製品ごとのリスク評価を行わず、CCPの考え方を無視したこの対応は、HACCP制度を形骸化させるものだ。
| 【HACCP上の原則との矛盾】 |
| ・製造方法が異なれば、リスク評価も製品ごとに異なる(HACCP原則) |
| ・各企業が自社製品に即したCCPを設定・管理する(HACCP原則) |
| ・厚生労働省が行った「225社一括公表」は、この原則に基づく根拠を持たない |
■ ③ 食品衛生法の手続き無視──保健所が「不要」と判断した企業を公表できるのか
食品衛生法において、食品事業者が自主回収を行う際は、地元保健所に届け出を行い、その判断を経ることが定められている。これは、地域の実情を熟知した行政機関が科学的に判断するという制度設計によるものだ。
岡山県保健所は当社製品について「自主回収は不要」と判断していた。法律が定める手続きに従えば、当社に対して自主回収を求める根拠は存在しない。
もし厚生労働省が、地元保健所の判断を覆す形で企業名を公表し、事実上の回収強制を行えるというなら、それは保健所制度を骨抜きにするものだ。厚生労働省の「気分」次第で企業名を公表できるなら、地域保健所など廃止して、中央省庁が直接すべてを仕切る仕組みにすればよいということになる。
| 【問い】 |
| 地元保健所が法的手続きに従い「自主回収不要」と判断した企業に対し、厚生労働省はいかなる法的根拠に基づいて企業名を公表し、事実上の回収を強制したのか。 |
■ ④ リコール情報公表システムの破壊──小林製薬バリューサポートは最後まで未掲載
食品衛生法に基づく自主回収が行われた場合、事業者は厚生労働省のリコール情報サイトへの掲載が義務付けられている。今回、小林製薬バリューサポートから紅麹原料の提供を受けた52社およびその転売先173社(合計225社)の大多数は、この手続きに従い、リコール情報として掲載された。また、小林製薬本体が発売していたコレステヘルプについても、リコール情報サイトに掲載されている。
ところが、今回の事案の発端となった小林製薬バリューサポートの商品──225社に提供した紅麹原料そのもの──は、最初から最後まで厚生労働省のリコール情報に未掲載であった。当社がその理由を大阪市保健所および厚生労働省に問い合わせたが、納得のいく説明は得られなかった。
さらに深刻なのは、この「未掲載」という事実が後の行政判断にも影響を与えた点だ。令和7年3月に大阪市保健所が行った総括において、小林製薬本体が発売していたコレステヘルプ等は食品衛生法違反と認定されたが、小林製薬バリューサポートの商品は食品衛生法違反として罰せられなかった。
【非対称な処遇──今回の事件の本質的問題】
法律に従って自主回収しないと判断し、地元保健所の判断とも一致していた企業(当社) → 厚生労働省・小林製薬による企業名公表で事実上の強制回収、売上半減・取引先激減
今回の事案を引き起こした原因製品の原料を製造・販売した会社(小林製薬バリューサポート) → リコール情報サイトに未掲載、食品衛生法違反として罰せられなかった ※ 小林製薬本体のコレステヘルプ等は食品衛生法違反と認定された
適法に行動した企業が罰せられ、問題企業が免責されるという逆転──これは法の下の平等に反する。 |
■ 当社が受けた被害(継続中)
| 取引量 | 約50%減少 |
| 紅麹関連売上 | 半減(2024年以降継続) |
| 社会的イメージ | 「紅麹=危険」が払拭されていない |
| 検査結果 | 全37ロット(品番5P-D)はプベルル酸不検出(陰性) |
| 【業界への影響】当社調べによれば、紅麹関連事案発生以前には国内で紅麹食品を取り扱う業者は約300社存在していたが、現在では10社未満にまで激減している。 |
■ 国会議員・報道関係者の皆様へ
今回のHACCP原則との矛盾、食品衛生法の手続き無視、リコール情報未掲載という問題について、以下の機関に直接ご確認いただけますようお願い申し上げます。 厚生労働省食品監視安全課 今川正紀課長 直通:03-3595-2337 大阪市保健所(東部生活衛生監視事務所) TEL:06-6267-9888 |
■ 会社概要・問い合わせ
| 会社名 | 株式会社薫製倶楽部 |
| 代表取締役 | 薬剤師 森 雅昭 |
| 所在地 | 岡山県都窪郡早島町前潟611-1 |
| sales@kunsei.co.jp | |
| Tel | 090-2001-0686 |
【別紙】取材用コメント
本文書は記者向けの参考資料です。引用・転載にあたっては事前にご確認ください。
「HACCPとは、企業が科学的記録に基づいて自社製品の安全性を自律的に管理する仕組みだ。当社は小林製薬からの『ロットが違う』という連絡とHACCP記録をもとに、回収は不要と判断した。この判断は岡山県保健所の見解とも一致していた。 それでも厚生労働省の企業名一括公表によって、当社は事実上の強制回収を余儀なくされた。HACCPには製品ごとにリスクが違うという大前提がある。製法も用途も異なる225社を一括で公表するという発想は、HACCPにはそもそも存在しない。 さらに問題なのは、今回の事案の原因製品を製造・販売した小林製薬バリューサポートが、厚生労働省のリコール情報に最後まで未掲載で、食品衛生法違反としても罰せられなかったことだ。法律に従って対処した企業が罰せられ、問題企業が免責される。この非対称は、法の支配に対する重大な挑戦だ。 厚生労働省が推し進めてきたHACCPへの信頼を、厚生労働省自身が破壊した。私たちはその事実を記録し、問い続ける。」 |
株式会社薫製倶楽部 代表取締役・薬剤師 森 雅昭
ログインするとメディアの方限定で公開されている
お問い合わせ先や情報がご覧いただけます
添付画像・資料
添付画像をまとめてダウンロード
企業情報
| 企業名 | 株式会社薫製倶楽部 |
|---|---|
| 代表者名 | 森雅昭 |
| 業種 | 食品関連 |
コラム
株式会社薫製倶楽部の
関連プレスリリース
-
小林製薬紅麹事件研究解説 「プベルル酸を毒性物質として公表した事実はない」 ── 矛盾を問う質問書を大阪市保健所に送付したが、回答期限までに返答なし──
2026年5月16日 10時
-
小林製薬紅麹事件研究解説 「プベルル酸を毒性物質として公表した事実はない」── 農水省への行政不服審査請求を提出
2026年5月15日 10時
-
小林製薬紅麹事件研究解説 「プベルル酸を毒性物質として公表した事実はない」── 消費者庁への行政不服審査請求を提出
2026年5月14日 13時
-
小林製薬紅麹事件研究解説 厚生労働省の情報開示文書と武見元大臣発言の矛盾を受けて「大臣の断定発言」と「公表した事実はない」──二つの公的見解は両立しない
2026年5月13日 13時
株式会社薫製倶楽部の
関連プレスリリースをもっと見る