「新疆理解に価値のある書」 三津木俊幸氏より『新疆物語』読後感が寄せられる

日本僑報社の話題の新刊『新疆物語―絵本でめぐるシルクロード―』(王麒誠著、本田朋子訳)に対してこのほど、創価学会参議で北京大学日本研究センター客員研究員の三津木俊幸氏より「読後感」が寄せられた。 本書は、知られざる新疆の魅力を、楽しいイラストとわかりやすい解説で紹介した、中国ベストセラーの初日本語版。

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「新疆理解に価値のある書」 三津木俊幸氏より『新疆物語』読後感が寄せられる

日本僑報社の話題の新刊『新疆物語―絵本でめぐるシルクロード―』(王麒誠著、本田朋子訳)に対してこのほど、創価学会参議で北京大学日本研究センター客員研究員の三津木俊幸氏より「読後感」が寄せられた。
本書は、知られざる新疆の魅力を、楽しいイラストとわかりやすい解説で紹介した、中国ベストセラーの初日本語版。http://duan.jp/item/179.html

 三津木氏は、自身も仕事で数回訪問しているという新疆の魅力――悠久の歴史や雄大な自然、新疆を舞台に詠まれた中国盛唐期の詩人・王維の詩などに触れつつ、本書について「著名な中国の漫画家王麒誠氏がイラストエツセイでわかり易く紹介されている。新疆を訪問した人には、懐かしい思い出であり、これから訪問する人には、夢とロマンを彷彿させる内容であり、大いに旅行計画の手引きとなるものである」と紹介。
その上で、「中国の中でも、新彊を訪問される方はまだ少ないようだが、この書は中国ではベストセラーであると聞く。その上でも、中国の人も、世界の人にも新疆に触れる良い機会であり、理解されるためにも充分価値のある書であろう」と本書を高く評価し、推薦している。
本書への丁寧な「読後感」をお送りくださった三津木氏に、深く感謝を申し上げるとともに、以下にその「読後感」をご紹介したい。ありがとうございました。


『新疆物語』読後感
創価学会参議、北京大学日本研究センター客員研究員
三津木俊幸

イギリスの著名な歴史学者のアーノルド・トインビー氏は、創価学会の池田会長(当時)との対談集(21世紀への対話)の中で、池田会長の質問に「もし、トインビーさんが生まれ替わることが出来るとすれば、世界のどこの国に生まれてきたいと思いますか」の問に氏は即座に「中国の新疆地方です」と答えられている。

中国・北京大学の元副学長・季羨林(哲学者)は「シルクロードは悠久の歴史があり、範囲が広く自らが体系をなし影響が奥深い文化体系は世界には4つしかない。それは、中国、インド、ギリシャ、イスラムで、この4つの文化体系が合流する場所はただ一つ。それが中国の新疆地区である」と本著の中で紹介されている。私も仕事を通じ、新疆に数回訪問しているが中国の6分の1を占める、広大な面積を持つ地域の一部しか経験できていないが、本書は著名な中国の漫画家王麒誠氏がイラストエツセイでわかり易く紹介されている。新疆を訪問した人には、懐かしい思い出であり、これから訪問する人には、夢とロマンを彷彿させる内容であり、大いに旅行計画の手引きとなるものである。

今日の新疆になるまでには、さまざまな戦乱を経て1949年、9月25日に平和的に解放され、王震将軍(後の中日友好協会名誉会長)が進駐。1955年10月1日に新彊ウイグル自治区が成立し、新彊の歴史的発展の幕が開かれた。この間の主な民族の盛衰をやさしく漫画で解説し、新彊を理解しやすいようになっている。

新彊には風光明媚な自然、ハミ瓜、ぶどう、シシカバブ、シルクロードの遺跡、移民族の交流にあふれた内容があるが、私の少ない経験では孫悟空でもおなじみの「火焰山」の地表温度70度以上でゆで卵ができる暑さ、尽きることの無い「塩湖」ホータンの玉、北新疆の「カナス湖」の神秘、アルタイ山脈、天山山脈、崑崙山脈等の見下ろす狭間の中に厳然と歴史を刻んでいる。

唐代にトルフアン地域の[安西]に都を守る塞が築かれた。
中国の李白、杜甫、王維は著名であり、特に王維の詩に「送元二使安西」に友人の元二を西域の護りに赴任する送別の詩に「西出陽関無故人」と詠んだ詩がある。陽関から先は茫々たるゴビ砂漠を歩いて赴任する友人を送る惜別には心打たれます。私の知人も西域を望む地域に赴き俳句を残している

〇阿吽同人・山口 誠さん:「楼蘭を望めばゴビのかぎろえる」(1990年)
      松本英夫さん:「陽関をころげ越えたる夏帽子」(1996年)

共に陽関から先は鳥も通わぬ厳しいゴビ砂漠を詠んでおられる。
今後も漢詩の中国と日本の俳句を通じ、西域の文化交流が進むことが望まれる。
中国の中でも、新彊を訪問される方はまだ少ないようだが、この書は中国ではベストセラーであると聞く。その上でも、中国の人も、世界の人にも新疆に触れる良い機会であり、理解されるためにも充分価値のある書であろう。
2015年6月26日

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