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北海道で一緒にチャレンジしよう。

場作りを手がけた

3人の新しい挑戦

株式会社大人 代表取締役 五十嵐 慎一郎

株式会社DKdo 黒井 理恵

合同会社Staylink共同代表 柴田 涼平

インタビュー

「北海道移住ドラフト会議2018」が、2018年10月27・28日に札幌で開催される。北海道小樽市出身で、東京・銀座にあるthe SNACKというコワーキングスペースの運営を軸に、空間・イベント企画を行う株式会社大人の代表取締役である五十嵐慎一郎さん。北海道名寄市出身で、東京での広告会社勤務を経て、北海道へ移住した2014年に、北海道との新しいかかわり方を創造する株式会社DKdoを設立した黒井理恵さん。北海道稚内市出身、 札幌ゲストハウス「waya」を2014年11月にオープンした合同会社Staylinkの代表を務める柴田涼平さん。異なるバックボーンを持つ3人が,北海道の移住を促進するために手を取りスタートした「北海道移住ドラフト会議2018」の、立ち上げと今後の展望を伺いました。

出会いときっかけ

3人の出会いのきっかけを教えてください

黒井さん:
3人が同時に知り合ったわけではなくて、それぞれが別々に繋がっていました。五十嵐君と私が出会ったのは2014年頃で、当時私は東京に住んでいて、東京で北海道の人が集めたイベントに来てくれたのがきっかけでした。また、柴田君とはDKdoの東京で開催したイベントに、河嶋峻という柴田君の会社の共代表の方が来てくれて。2015年頃に北海道でゲストハウスを始めるっていうのを聞いて…そこから改築とかのお手伝いをする中で出会いました。

柴田さん:
僕が五十嵐さんにあったのは、去年2017年の10月か11月頃に、共通の友人が開いたホームパーティーです。そのあとにグループで飲みに行く機会があって、「北海道の移住促進するイベントを仕掛けたい」という話題が出て。

実際に企画がスタートしたのはいつ頃でしたか?

五十嵐さん:
最初のミーティングは2018年の4月です。最初は僕と柴田君と話していて、もう1人…「そうだ、姉さんだ!」ってすぐにメッセンジャーグループ作って送って。そしたら「いいよー」ってすぐ返事がきて。

黒井さん:
私は最初、「軽めのお仕事」だと思っていて、何人かいるうちの一人だろうと。2018年の5月か6月の頭に行われた最初のミーティングに参加したらこの3人しかいなくて。「あれ?ガチガチなのね。こういう感じね」って知るっていう。(笑)

それぞれはどんな役割をされているんですか?

黒井さん:
五十嵐君は、全体を見ているのと謎の突破力で最後はバシッと決める役割ですね。スポンサー集めや球団・選手を集めなどは彼なしには進められませんでした。私は、球団側の担当とプロモーションの資料制作などをしていて、会議の時に軌道修正をすることも多いです。柴田君は議事録を書いて、全体のタスク整理をしてくれるプロマネのような役割です。

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北海道移住ドラフト会議とは

北海道移住ドラフト会議についてお聞かせください。

柴田さん:
移住って、人生の中で大きな決断なのに、移住先のことを知らないで移動することが多くて。北海道移住ドラフト会議では、移住先を知る時間を丁寧に育んで、移住者の人生にちゃんと寄り添っていきたいと考えています。

五十嵐さん:
あくまでドラフトなので、どこに行くかわからないですけどね。(笑)

柴田さん:
移住会議では、全然知らない所との接点を持てる、その偶然性も素晴らしいなって思いました。偶然性があって、でも「その会社の人が好きだな」って思って移住するのは縁ですよね。

自治体や企業はどのように集めていきましたか?

黒井さん:
一般募集をしながらお声がけをしていきましたが、最後の1つは記者会見の1時間前でした。記者会見の1時間前にアプローチしていた自治体から「まだ間に合う?」って。(笑) ギリギリ直前で参加球団が12揃うという…そういう意味では、苦労したのかな?

五十嵐さん:
北海道ではじめての取り組みでもあり、告知期間や予算が潤沢にあるわけではなかったので、一般募集しながら、個別にドラフト会議そのものの趣旨を説明していきました。とくに企業側は、どんな参加者が来るか見えないなかで、柔軟に対応するのは難しい現実がありましたね。

北海道の抱える「問題点」

北海道ならではの苦労はありましたか?

黒井さん:
北海道は素材が良いけど、「戦略的に広報ができていない」という問題点があるんですよ。素材が良すぎるっていう一つの側面ですね。魅力的な企業や街が沢山あるのに、見せられていなくて勿体ないです。

柴田さん:
企業の問題点として、目に見えるものに対するお金はペイするけど、広報による採用戦略などの無形のものに対するものが弱い印象があります。

土地柄の背景もあるのでしょうか?

五十嵐さん:
「飯が上手いのが良くない説」が五十嵐説としてあります。(笑)日々ご飯おいしかったらハッピーですよね。だからビジネス的に見ると、「もっと頑張ろう」とか「北海道外に行こう」っていうメンタリティが弱い。

柴田さん:北海道は、歴史が150年しかないので、引き継ごうとか継承しようって意識がないのも理由のひとつです。これは、個人の意識だけではなく、企業も同じです。

五十嵐さん:
北海道はまだまだ古い体制で、就職先の札幌の人気ランキングを見ると、TV・新聞メディアとか、東京では衰退するところがまだ人気を集めていたりします。その辺の感覚のズレとか、外の情報へのアンテナが立っていないという点がありますよね。

黒井さん:
一方で、これは北海道に限らずですけど、311の震災後に地方が注目されたあたりから、地域でいろんなものが立ち上がって動いている感じがします。「田舎は面白くない」「チャレンジできない」っていう声もあるけど、「今、北海道が面白いよ」っていうのを伝えたいです。

柴田さん:
北海道には余白しかないですよね!札幌って大阪に次ぐ全国で2番目の貧困地域で、それ自体も実は知られていない。潜在的な待機児童問題とか、地方で何かやりたい人には自分のフィールドが見つかる場所です。

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移住イベントの難しさ

地方自治体はこぞって移住イベントを開催していますよね?

黒井さん:
移住の視点でいうと、311の震災後に都会のクリエイターやイノベーターは地方に軸を持って活動を始め、そこから地方への魅力を感じた「移住したかった人」は既に移住し終わっている。なので、今までと同じような移住促進だと人が集まらないんですよ。今のターゲット層は、もっと背中を押してほしい人や「ちょっと考えてみようかな」くらいのノリの方が中心です。そんな人たちには、少し遊びを持たせた、ドラフト会議のようなスタイルがマッチするだと思います。

五十嵐さん:
鹿児島の移住ドラフト会議に関しては、「移住者が1割を超える」という数値が出ています。魅力ある自治体や企業をキュレーションした移住イベントは多くないですよね。行政はえこひいきができないので。参加者の立場ならセレクトされている方が良いですし、最終的に面と向かって、あなたに来て欲しい、と言われるイベントだからこそ、高い移住率につながっているんだと思います。移住」の次の単語があっても良いと思うんです。移住ではなく移動のようなケースも増えているので。

黒井さん:
最近の20代の子は、北海道で3年暮らして次は東京で3年、みたいな軽やかな感覚がありますよね。年齢を重ねると移住は人生の大きな選択だと恐れを抱くけど、「やっていけるんだ」って。

五十嵐さん:
そういう意味で僕たちは、20代に柴田さんがいて、30代に僕がいて、40代に黒井さんなので、それぞれの世代にアプローチできるのが、バランス良いなって思います。

立ち上げの苦労

球団(北海道の自治体・企業)にお声がけする中で印象に残っているエピソードってありますか?

黒井さん:
自治体でこちら側からお声がけしている方は興味や理解があるかたが多くスムーズでしたね。ある町の担当者からはは「こんな面白いこと、乗ったもん勝ちでしょ」って仰っていただいたり。

五十嵐さん:
企業側の募集は、結構苦労しました。道内で人気のある魅力的な企業は、「採用ですごく断っているので、ドラフトに来たら入れるという形はとりにくいなぁ」という声もありました。うちも北海道の会社なので本当は、ずっと出たかったんですよ。(笑)でも、「やっぱりおかしいよね?主催者で球団側」って断念しました。(笑)

選手(参加者)の募集についてお聞かせください。

五十嵐さん:
これは凄く大変でしたね…。道外にいて北海道に興味がある人へのアプローチ手段がなくて。SNSでゲリラ戦を展開しつつ一人ひとり口説く地道な感じでした。

参加者の属性は?

五十嵐さん:
20代〜50代、中心は30代ですね。北海道出身ないし北海道で働いていたとか、学生時代に北海道にいた人が多いです。7割が男性で、シングルの方が多いですが、ご家庭をお持ちの方もいらっしゃいました。

最終的に選手は何人になりましたか?

五十嵐さん:
36人です。今回の出場者は本当に面白いですよ。数日前に面談したママさんはアイスホッケー一家で、大会がほぼ北海道で開催されるそうで。。息子さん2人も、「高校進学は北海道の高校にアイスホッケーで行きたい」って。もう移住した方がいいんじゃない?って。(笑)しかも朝3時起きで、週3くらいで練習があってハードスケジュールなんですが、その方、ご自身で地域の情報サイトを立ち上げて月30本とか記事をあげているんですよね。「私に北海道でできることあるかな?」って仰ってたんですけど「めちゃめちゃあるじゃん!!」って(笑)その方は知人のコアワーキングスペースの方に、更に紹介してもらいました。口コミや紹介でつながる縁が多かったです。

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北海道移住ドラフト会議の今後について

1回目の意気込みを聞かせてください。

黒井さん:
北海道に住むってとても幸せで、自分が何かやりたいなって思っていることにチャレンジできます。ふつふつとしている人たちがドラフトをきっかけに来てくれたらいいなって。もうひとつは、人が来ることによって北海道が元気になる。そして人と北海道が、お互いが支えあってより良くなっていく関係性ができたらいいなと思っています。

五十嵐さん:
北海道の未来を、「勝手に背負い投げする」っていう…バシッと背負い投げしたいです。(笑)ドラフト会議は色んな人にチャンスを与えるきっかけの場にしたいですね。

1回目の開催前ではありますが、今後も継続していく予定ですか?

五十嵐さん:
毎年やりたいですね。ドラフト会議の開催だけではなく、各球団毎にキャンプインとか。 今みんな何してる?みたいな報告会とか。繋がりをどんどん作って行きたいです。

柴田さん:
イベント後も、関係性が構築され続けるものにしていきたいですね。

さらに活動が広がりそうですね。

五十嵐さん:
移住ドラフト会議以外だと、企業承継のドラフト会議があったら面白いかもなって。

柴田さん:
それと、海外の方限定「ワールドドラフト会議」とか。

五十嵐さん:
あと、地域おこし協力隊のFA制度みたいなものがあったら面白いですよね。期間が終わったら「どうしよう」ってなるから、その経験を他の自治体とかに横展開できると良いと思います。

柴田さん:
面白いことを考えながら、「色んな人たちがどういう人と出会ってどうやって働けるのか」っていうデザインを一緒にやって行きたいです。

今後の個人的な目標はありますか?

黒井さん:
3人それぞれ人を大事にしているメンバーなので、お互いに楽しいから、このイベントしかり続けて何かやりたいなって思っています。

五十嵐さん:
一度形ができたら「札幌で起業してみようかな?」「働いてみようかな」みたいな良いループができると思うので、点だと熱が伝わり辛いから、点が繋がって広がっていく感覚を作りたいです。

柴田さん:
北海道に散らばっている面白い方々が、周囲に認識されて、「この人とこの会社と働きたいな」って思われるような繋がりを生み出せたらいいですね。あとは、北海道に住みたい・来たいって思っていた方々が、北海道に来るきっかけを作って行けたらと思っています。

お三方それぞれに活動されていますが「場づくり」をしてきたという意味で共通点がありますね。

黒井さん:
3人とも場を持っているので「原体験」が共通というのはありますね。場を持つっていう魅力をそれぞれに感じていると思います。

五十嵐さん:
場があると、日々リアルに人と人が出会うんですよね。そこから生まれるもの出会いの凄みを違ったカタチで感じてもらえるのがドラフト会議だと思います。

最後に実行委員会の名前である「さーもんず」について教えてください。

黒井さん:
鮭は川から海に出て戻ってきますよね。「カムバックサーモン=戻ってくる人」っていうのを、北海道ではキーワードに使うことがあるんです。

五十嵐さん:
北海道移住ドラフト会議はもちろんですが、リアルな「出会い」と「場」を通して、北海道の熱量を生み届けることで、北海道に良い循環が生まれるように頑張っていきたいです。そして新たなさーもんずをどんどん増やしていきたいですね。

(取材日:2018年10月5日)

企業情報

北海道移住ドラフト会議2018のロゴ

企業名

北海道移住ドラフト会議2018
「さーもんず」

所在地

北海道札幌市中央区南12西21-2-1-101

代表者名

五十嵐 慎一郎

URL

http://hokkaidoiju.com/

業種

その他サービス

事業内容

場づくりのプロデュース、空間・イベント企画や運営

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