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企業文化は一朝一夕では作れない。だからこそ今求めるのは社内広報

日本の製造業の強みでもある「改善」。トヨタ生産方式が世界中から脚光を浴びた1980年代、「改善」は海を渡り、「KAIZEN」として広く外国人にも認知されることとなった。 この言葉を社名に掲げ、米サンフランシスコに本社を置き、現代版の改善活動ともいえる、ウェブサイトのUI(ユーザーインタフェース)改善のプラットフォーム「planBCD」を企業向けに提供するのが、須藤憲司CEO率いるKAIZENだ。2013年3月に3人で立ち上げた同社は、1年半で顧客数は700社弱、従業員数は50人まで急拡大している。同社のPR戦略について須藤氏に話を聞いた。

PRは会社の顔
だからこそ初めはトップが担う


Q起業から短期間で急成長していますね。


会社の立ち上げは昨年3月でしたが、実際に会社がスタートしたのは7月。約1年強でずいぶん会社として形がちゃんとしてきたなという感じです。弊社は本社が米サンフランシスコにあり、COO(最高執行責任者)は広告テクノロジー分野の米スタートアップ企業からエリック・フォード氏を招聘しました。

顧客の9割は日本ですが、残り1割の顧客は世界36カ国に広がっています。私たちは自社内にデザイナーを抱えていなくても、複数のデザインから最適な解を探せるよう、外部にデザイナーのネットワークを構築しています。このネットワークに所属するデザイナーも現在900人まで増えました。

 

QKAIZENは非常にメディア露出が多い印象があります。広報の専任者を置いているのでしょうか?


私たちの会社に広報担当者はいません。強いて言うと、トップである私が広報の役割を担っています。リリースの文章も私がかなり書いてます。PRという職種は会社の顔ですから、起業したての会社はトップがその役割を担ったほうがいい。「採用」「営業」「PR」、すべての活動は、トップがすべき企業そのもののセールス活動だととらえています。

KAIZENはBtoB(企業向け)サービスを提供する会社です。プレスリリースを配信する、イベントに登壇する、ソーシャルメディアを活用する。この3つがうまく連携するよう、PR戦略を立てています。たとえば、プレスリリースを配信するのはメディアに取り上げてもらうことが目的です。では、メディアは常日頃何を考えているか。コンテンツをどう面白くするか、どう分かりやすく伝えるかを考えているわけですね。そうすると私たちも、コンテンツ性を高める努力が必要です。プレスリリースを書くときはいつもこの点を注意して書いています。そしてメディアに取り上げられると、ソーシャルメディアを介して広がっていきます。

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イベントも同様です。イベントに登壇すると聴衆がいます。この方々に持って帰りたい、コンテンツ性の高い話をすれば、ソーシャルメディアで広がります。そこにメディアがいれば、記事になることもあります。私や会社のメンバーが執筆するブログも同様。コンテンツ性の高い内容を書けば、自然と拡散していく。こうした活動は、営業、採用などすべてにおいて関係していくわけです。営業に訪れた会社の決裁権を持つ人がKAIZENという私たちの社名を知っていてくれるだけで、ずいぶんと話が早いんですね。そのため、我が社では業務時間内に勉強会へ参加したり、ブログを執筆したりすることを認めています。自分たちそのものをコンテンツ化できれば、会社全体としての波及効果は実に大きいのです。

 

 

あらゆる活動がPRとして回り始める


QBtoB(企業向けビジネス)のPRは、BtoC(消費者向けビジネス)よりも難しいと言われます。


KAIZEN platform Inc.2確かにその通りです。ただ、To C(消費者向け)よりもTo B(企業向け)のほうが目的が明確です。To Cはあまりにも対象が広いですから。

会社を立ち上げたときから、こうしたPR戦略は念頭に置いていました。知名度のない会社は実につらい。とにかく自分を売らねばと思っていました。そのため、起業直後はとにかく数多くの起業家が登壇するプレゼンイベントに出ていました。こうしたイベントには投資家や起業家が集まります。私たちのサービスは法人を対象にしたものなので、そこにいる皆さんが顧客になり得るわけです。PRにもなり、営業にもなり、そしてあわよくば賞までもらえる(笑)。こういう機会を大事にしてきました。

こうした機会はさらなる機会を広げます。もともとリクルート時代にアドテクノロジー(広告技術)を担当していたため、様々な会社から勉強会をしてほしいと依頼を受けるようになりました。グーグル、楽天、サイバーエージェント、古巣のリクルートも行きましたよ。こうした活動が今度は人材採用に繋がっていきました。優秀な人材が集まってくるようになると、今度は人事に関するプレスリリースを出すようにしました。すると、「なぜあの会社はいい人材が採れるのか?」と業界内で言われるようになり、採用の勉強会にも呼ばれるようになりました。こうした流れがぐるぐると回り始めたんですね。当初は私が前面に出ていましたが、今では6~7人のメンバーが表舞台で話すようになっています。エンジニアやセールスなど、多角的に会社を訴求できるようになりました。

 

Q通常の会社であれば、対外的に発信する内容はすべて広報がとりまとめます。社員それぞれが表舞台に立つことで、発信するメッセージがぶれることはないのでしょうか?


ズレが生じることはあまりないですね。私たちはKAIZENがどういう会社なのか、自分たちのビジョンは何か、日常の行動規範まで社内で共有しています。それらを日常の行動から言語化してつくり、アップデートし続けるわけです。さらに、KAIZENがどうあるべきか月に一度、喧々諤々の議論を一日使って社員全員でやっています。

目指すべきは社員全員がPRのコンテンツになり、自分で広報できるようになることです。会社がコンテンツ化され、人がコンテンツ化される。PR担当者の方たちは良く自身で一生懸命PRされる方がいます。ですが、PR担当者の責務は本来、会社をPRすることなので、社員全員がPRをできるようにサポートしたほうが効率が良いと思うんです。もちろんメディアとの関係性作りなどはPR担当者にしかできない業務でしょうが、まず最優先すべきことは“会社そのものをコンテンツ化すること”じゃないでしょうか。

 

 

社外広報よりも社内広報を先に雇う理由


QKAIZENでは現在、社内広報担当者を募集しています。通常の対外的なPRを担当する広報ではなく、社内広報を先に募集するのは極めてユニークですね。


KAIZEN platform Inc.3社外に対する取り組みは既によく回っていると思っています。なぜ社内広報担当者か。それは「スケールする仕組み」が大事だと考えているからです。

たとえば、我々の社内では、すべての数字が共有されています。社内用のブログがあり、チャットがあります。メンバーは思ったことや考えたことをみな自由に投稿しています。社内の情報共有に関しては割とうまく回っています。この仕組み自体は今後、メンバーが増えたり、拠点が増えたりしてもそれほど問題はありません。

しかし、懸念しているのは「コミュニケーションのスケール」です。現在の社員数は50人ですが、既に互いのことをあまり知らない人たちが出ています。社内広報担当者には、会社の成長とともに社内のコミュニケーションをスケールさせる役目を担ってほしいのです。メンバーをインタビューして紹介するでもいいいですし、私たちの顧客のところにいって、話を聞いてメンバー全員で共有するといった取り組みでもいい。既に私たちの会社は米国と日本で拠点が分かれ、大阪や京都で働いているメンバーもいます。会社が今後成長し、コミュニケーションもスケールしていけば、どれだけ従業員が離れていても、会社に対する帰属意識を生めます。コミュニケーションのスケールが一番難しいからこそ、今から取り組んでおきたいのです。

 

Qそういった仕事にはどういった力が求められてくるのでしょうか?


社内広報担当者には編集力が求められます。やはり、インタビューがだらだらと載っていても誰も読まないですよね。コンテンツは面白くなければならない。だからこそ編集力が必要になるのです。時には動画を使うこともあるでしょう。顧客インタビューであれば、場合によっては文字よりも映像のほうが臨場感があります。こうした映像に対して2分の尺に縮めたり、テロップをつけたりして、面白く簡潔になるよう、工夫が必要です。昔から一般的に社外広報に比べ、社内広報がおざなりにされていることに問題意識を持っていました。

既に応募はいくつかいただきました。PR代理店からお手伝いしたいという依頼もありましたし、学生からの応募もありました。大会社のCSR担当者からの応募もありましたね。

いずれ、社外広報を置くことを考える時期を迎えるかもしれません。ただ、専門の職を置くことで、社員みんなに生まれた社外広報の意識が消えるのが怖い。「どこかでやっているだろう」という意識が蔓延すれば、一瞬にして会社はつまらない組織になります。誰にも知られていない会社をどうするべきか。みんなが考えているほうがヘルシーですし、私が一人で100%頑張るよりも、みんなが10%ずつでもその意識を持って動いてくれるほうが、圧倒的に達成できることは大きくなります。

 

 

企業文化を創るのは創業者の仕事


Q1年で急成長したKAIZENですが、さらに1年後、どのような姿になっているかイメージを教えてください。


KAIZEN platform Inc.4そうですね。従業員数は100人を超えているかもしれません。オフィスもサンフランシスコと日本だけでなく、ロンドンとパリ、ニューヨークに構えているかもしれません。そうなると、社内広報担当者は大変です。とにかく各拠点を回りながら、メンバーを取材して回る必要があります。さすがにその頃には社外広報担当者も必要かもしれませんね。

会社が大きくなれば、想定外のことが多々起きるようになります。ですが、ビジネスに関しては体制変更などである程度、対応できます。問題はコミュニケーションに関すること。これは一朝一夕で解決できないものです。カルチャー(文化)やマインド(意識)は、日々共有されて行動に移されていなければ意味がありません。ならばどうするか。毎日をどう過ごすかを考えるしかないと思うんです。

よく新卒採用の面接を現場社員が担当するといい効果が生まれると言われます。会社のことを学生に伝えるために、頭を使います。どう話せば魅力的に感じるか、分かりやすいかを常に考えます。それもまたPRなのです。会社をPRしたいと思えば、自分たちがどうあるべきかを考えざるを得ない。そして自然と自分の言葉で語れるようになるためには、自分たちが常日頃から実行していなければならない。

私は創業初日から、企業文化をどう創るかを考えてきました。というのも、創業者と経営者の仕事は少し違うと思っていまして、企業文化は創業者の影響が実に大きいからです。

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たとえば、経営者として尊敬するのはソフトバンクの孫正義社長です。米アップルの故スティーブ・ジョブズ氏は企業文化の創造が素晴らしかった。カルチャーや哲学が社員みんなに行き届いてプロダクトに反映されていました。右脳、左脳の両面が合致することで会社はうまく周り、社員のモチベーションは自然と向上していきます。理想はモチベーションを向上させることではなく、モチベーションが向上する組織を作ることなんです。メジャーリーグに行く日本人の野球選手は自らのモチベーションを上げようとはしていません。「投げる気にどうしてもなれなくて」なんて悩んでいる選手はいませんよね(笑)。メジャーリーグそのものがモチベーションが上がる環境なんだと思うんです。会社も同じで、事業として成功すること、モチベーションが自然と上がる環境を作ること、この両面がないとうまくいかないと考えています。

 

(取材日:2014年8月12日/撮影:首藤 達広)

須藤 憲司 氏

企業名
KAIZEN platform Inc.
部署・役職
CEO
設立
2013-03-01
所在地
東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル41F
URL
http://kaizenplatform.in/ Other window icon
プロフィール
2003年、早稲田大学を卒業後、株式会社リクルート入社。同社のマーケティング部門、新規事業開発部門を経て、アドオプティマイゼーション推進室を立上げ。株式会社リクルートマーケティングパートナーズ執行役員で活躍の後、2013年にKAIZEN platform Inc.を米国で創業。

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