コールセンター/コンタクトセンターの表彰制度「コンタクトセンター・アワード2006」、金賞はDHLジャパン!

申請企業同士が相互に審査するコールセンターの表彰制度「コンタクトセンター・アワード2006」の最終審査会がこのほど都内で開催され、各部門賞および金・銀・銅の3賞が決定した。金賞は、国際運輸大手のDHLジャパンの取組みが一般参加企業・審査員の両方から高い評価を受け受賞した。

「コンタクトセンター・アワード2006」決定!
金賞はDHLジャパンの「カスタマ−サービス系のエ−ジェントにもセリングは出来る!」が受賞

 「コンタクトセンター・アワード2006」(主催:リックテレコム「月刊コンピューターテレフォニー」、共催:イー・パートナーズ)の最終審査会が、7月12日、東京・品川のコクヨホールで開催された。同アワードは、企業で運営されているコールセンター(コンタクトセンター)における業務改善の取組みを申請、参加者同士が相互に評価しあうオープン形式の表彰制度(概要は別紙参照)。
厳正な審査の結果、金賞にディー・エイチ・エル・ジャパンの「カスタマーサービス系のエージェントにもセリングは出来る!」、銀賞にリコーの「コールセンターによる販売現場への技術サポート活動」、銅賞にソニーの「専門チーム体制によるコールセンターオペレーションの改革の実現」が決定。また、審査員特別賞のなかから、ファンケル「スペシャリスト育成プログラムと定着率向上施策」が特別賞・大賞に選ばれた。
 ディー・エイチ・エル・ジャパンは、アップセル強化の施策としてオペレータの教育やインセンティブ制度の見直しなどを実施し、厳しく設定された生産性に関する目標を維持しながら、経営貢献を果たしたことを高く評価され金賞に輝いた。
 金・銀・銅受賞企業には、トロフィーと副賞(GNネットコム社製ヘッドセット、宮崎県産焼酎)がそれぞれ授与された。
 なお、最終審査会では、2次審査会(6月20日)で選出された、プロフィット、リーダーシップ、プロセスなど5部門5社の部門賞授賞式も同時に行われた。

 各部門の受賞企業および審査員特別賞受賞企業は次のとおり。

<プロフィット賞>:企業自体の経営改善や収益改善に貢献した活動を評価
ディー・エイチ・エル・ジャパン「カスタマーサービス系のエージェントにもセリングは出来る!」
<リーダーシップ(優秀人材)賞>:経営貢献・運営貢献をはたした人材による取り組みを評価
リコー「コールセンターによる販売現場への技術サポート活動」
<プロセス賞>:業務プロセスやワークフローの改善による経営貢献・運営貢献の活動を評価
ソニー「専門チーム体制によるコールセンターオペレーションの改革の実現」
<IT賞>:ITの有効利用による経営貢献・運営貢献の活動・システム・利用技術を評価
NECフィールディング「受付処理の効率化を目指した音声認識への取り組み」
<VOC賞>:顧客の声を社内に環流し、全社的な製品・サービス・業務の改善に活かす仕組みを評価
松下電器産業「グローバルVOC活動」


<審査員特別賞>
ソースネクスト「電話サポート重視からWEBサポート重視への軌跡 /24時間以内返信率指標化の確立」
アイテック阪神「コール履歴標準化によるミス削減の取組み」
ファンケル「スペシャリスト育成プログラムと定着率向上施策」

●選考過程について
 本アワードは、コンタクトセンター現場運営者の意識高揚と相互研鑽の場を提供することを目的に、Webによる公募・レポートの相互評価など、国内初のオープンな表彰制度を目指し、2004年から開催されている。3回目の今回は、製造業、金融、販売・サービス業、IT・ISP企業など17社が参加。1次審査は応募者によるWebでの投票。参加企業が全申請内容を発表した2次審査会を経て、上記5部門(5社)および審査員特別賞(3社)の受賞企業が選出された。最終審査会では受賞企業8社が改めて申請内容のプレゼンテーションを行い、各部門の受賞企業の中から金賞・銀賞・銅賞を決定している。

●受賞理由
 最終審査会での発表は、いずれも精度の高いレポートをベースにしたプレゼンテーションが行われ、受賞については以下の点が決め手になった。
ディー・エイチ・エル・ジャパンは、受電(インバウンド)を中心としたコールセンターでありながら、オペレータのセールス・トークによって収益性の高いサービスを訴求、利益を創出する仕組みを確立したことが高く評価された。同社センターでは、「10秒以内に90%以上のコールに応答する」「接続後15秒以上のコールは放棄呼率(注1)0.1%以内に抑える」といったハイレベルのKPI(注2)の達成が求められており、トーク時間が長引きがちなセールス・トーク活動の展開は難しかったが、センターの位置づけ向上を目指し、「プロフィットセンター」を目指すためアップセル(注3)強化に取り組んだ。具体的には、トレーニング・プログラム強化と、インセンティブ(褒賞)制度の改善だ。これにより、エージェントにやりがいとモチベーションを持たせることに成功し、アップセルによる販売数は2年で5倍増という結果を創出。生産性(KPI達成率)を維持しながら利益貢献を実現したことが高く評価され、金賞受賞に至った。
 また、フィールドでの保守をサポートする専任SA(サポートエーエジェント)からの問い合わせを受け付けているリコーのコールセンターでは、専任SAおよびセンターのオペレータの技術力不足を解消するため、応対ルールの作成やナレッジの整備に取り組んだ。さらに、センターが主導となって専任SAに対する技術研修を実施することで会社全体のサービス品質向上にも貢献した。コールセンターの枠を越えたこの取り組みが評価され銀賞に輝いた。
ソニーは、年々増加するワイヤレスLANに関する問い合わせに対応するべく設置した少数精鋭の専門チームの取り組みを申請した。ワイヤレスLAN案件は複雑なものが多く、?たらいまわしによるCS(顧客満足度)低下、?長時間の調査や折り返しコールの発生による業務効率低下、?深い知識の習得が求められることによるES(従業員満足度)低下――といった課題を招いていた。これに対し、ホスピタリティが高くPCやネットワークの勉強を好み時間をかけても解決まで導くことを得意とするオペレータを集め少数精鋭の専門チームを設置。見事3つの課題を解消した同社の取り組みは多くの来場者の関心を集め、銅賞の受賞に至った。


●受賞企業のコメント
金賞:ディー・エイチ・エル・ジャパン カスタマーサービス本部東京カスタマーコンタクトセンターの小川彰徳マネージャー
「今回の参加で、日々の活動内容を細かく検証できたことは大きな収穫でした。さらに生産性・品質を維持しつつ収益に貢献した弊社エージェントの日々のセリング活動の努力と工夫、その成果を対外的にも大きく評価して頂いたことは、エージェント自身のモチベ-ションの向上とセンタ−の活性化につながり、本当に大きな喜びです。今後もお客様の記憶に残る期待以上の良いサ-ビスの提供に向けて、新たな課題へ挑戦して参る所存です」

●コンタクトセンター・アワード2005を振り返って
イー・パートナーズ 代表取締役 谷口 修氏
「(アワード創設から)3年目を迎えて、申請各社の応募内容は益々表現力に富み、起承転結のわかり
やすい内容になっています。各社共にセンター運営の本質的課題に真摯に向き合い、正攻法で対処されている様がよくわかるレポートでした。永遠の課題である『顧客対応』へのあくなき挑戦の過程と成果が、業種業態を超えて共感を呼んでいると感じるアワードでした」

※コンタクトセンター・アワード2006について
 コンタクトセンターは、企業と顧客との良好な関係作りという企業経営における重要な役割を担っています。しかし、顧客応対業務に王道はないため、不断の努力と研鑽を積み重ねなければなりません。センター運営をもっと効率的に前に進めるべく、各社それぞれの努力や工夫を共有し、相互研鑽を図る――こうした理念の基、コンタクトセンター・アワードはスタート致しました。
 私たちは、「企業経営に資する“コンタクトセンター・マネジメント”のあるべき姿を追求する」ことをビジョンに掲げ、次のミッションを遂行してゆきたいと考えています。
?互いにノウハウ、情報を共有し、“開かれた相互研鑽の場”を提供する
?自発的挑戦・努力を紹介する場を提供する
?個人の経験や勘に依存するのではなく、科学的メカニズムにより、永続的な改善・改革のプロセスを提供する
?客観的かつ公平・中立な手法で評価・審査する
?コンタクトセンター・マネジメントの標準確立を目指す
 本アワードが、さまざまな立場におけるコンタクトセンター関係者が相互交流の場となれば幸いです。
 当制度は、業界唯一の月刊誌「コンピューターテレフォニー」を発行するリックテレコムと、業界の著名コンサルティング会社であるイー・パートナーズの共催で、ゴールドスポンサーであるNEC、NTTソルコ、沖電気工業、GNネットコム ジャパン、ジェネシス・ジャパン、ジャストシステム、日本アスペクト・コミュニケーションズ、日本アバイアの協力を得て開催されました。

※リリース全文および最終審査会の写真は添付ファイルを参照してください。

<本件に関するお問い合せ先>
コンタクトセンター・アワード事務局(電話03-3288-8978 Eメール:contact@cc-award.com)
アワードの概要はhttp://www.cc-award.com/

企業情報

企業名 株式会社リックテレコム
代表者名 土岡正純
業種 新聞・出版・放送

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