『シン・ゴジラ』樋口真嗣監督が、宝塚大学東京メディア芸術学部で「特撮の歴史」を講義!

6月20日(木)・7月11日(木)、宝塚大学東京メディア芸術学部の「デザイン概論Ⅰ」の授業にて、樋口真嗣氏の特別講義を開催いたしました。樋口氏は『ゴジラ』(1984年)に携わり映画界に入り、特技監督・映画監督としてアニメ・実写と幅広く活躍されています。講義では、映画の誕生からデジタル化した現在までの「特撮」の歴史を解説。学生からの質問に、自身の経験や思いを踏まえたアドバイスをいただきました。また、学生ホールの壁には、直筆によるにゴジラの背中を描いていただきました。

2019年6月20日(木)・7月11日(木)の2日、宝塚大学東京メディア芸術学部にて映画監督の樋口真嗣氏による特別講義が開催されました。

今回の特別講義は、樋口氏と親交がある中村泰之准教授の授業「デザイン概論Ⅰ」の一環で行われました。この授業では、近代芸術の誕生から現在のデザインに至るまでの歴史と、多様なデザインのジャンルについての講義を通じて多様な概念について理解し、表現の多様性を育みます。

 

特技監督・映画監督としてアニメ・実写と幅広く活躍する樋口真嗣氏は、高校卒業後『ゴジラ』(1984年)に造形助手として参加し映画界に入り、その後数々の作品に参加。特技監督を務めた『ガメラ 大怪獣空中決戦』では第19回日本アカデミー賞特別賞を受賞、TVアニメーション『新世紀エヴァンゲリオン』に脚本や絵コンテとして参加し、第40回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した『シン・ゴジラ』では総監督の庵野秀明氏とともに最優秀監督賞を受賞しました。

 

講義では自己紹介の後、特殊撮影技術いわゆる「特撮」の作品をムービーで紹介。聴講している多くの学生たちに向けて「今制作している作品のヒントになるのでは、と思って聞いてください。」と前置きし、映画の誕生からデジタル化した現在までの特撮の歴史を2日間に渡り解説しました。

 

見世物として生まれた映画は、海外の技術を取り入れながら、トリック撮影、SF、特撮へと、現実を超える映像へ進化を続けています。樋口氏は映画の歴史を海外・日本で比べながら、時代の流れとともに振り返りました。

 

終戦後、娯楽性の高い映画が制作されるようになり企画されたのが、961万人を動員し記録的大ヒットを収めた『ゴジラ』(1954年)。この作品は戦争の影響を大きく受けており、ゴジラの頭は「きのこ雲」がモチーフであったり、戦争で培った爆破テクニックを駆使したりと、リアルな経験が活かされています。樋口氏にとって『ゴジラ』は、今まで関わった中で一番思い入れがある怪獣だと話しました。

 

『ゴジラ』のヒットをきっかけに確立しブームを巻き起こした特撮でしたが、業界を牽引していた円谷英二氏の死去やオイルショックなどの時代の流れを受け衰退。その状況を打破するために制作された『日本沈没』(1973年)が空前の大ヒットを記録しました。間もなく『STAR WARS』が公開され、陰影のつけ方やカメラワークなど、あらゆる新しい撮影技術を生み出しました。その後も『STAR WARS』に刺激された作品が次々に発表され、その撮影技術を取り入れたSF映画の制作が日本でも始まりました。その後、特撮の再興で再び登場した『ゴジラ』は樋口氏が最初に携った作品です。

 

その後20年をかけて、フィルム式からデジタル式映画撮影への移行が進みます。デジタル化のデメリットは、インフラの整備や過去作品のデジタル化などに高いコストがかかること。メリットとしては、制作に対するハードルが下がり、制作側の自由度が広がったことなどが挙げられました。スクリーンのデジタル化はわずか10年で急速に進み、現在では主流となっています。

 

樋口氏は、「確実に上手くいく方法を探し、そこから冒険してみても良いのではないか。リスクがあることをする必要はないが、自分自身はリスキーな道も好きなので『シン・ゴジラ』ができあがったのはその結果です。」と講義を締めくくりました。

 

講義終了後には質問コーナーが設けられ、自身の経験や思いを踏まえた学生へのアドバイスが語られました。また、多くの著名人によるサインやキャラクターが描かれている本学の学生ホールの壁に、直筆でゴジラの背中を描いていただきました。

 

 

■樋口真嗣プロフィール

1965年9月22日生まれ。東京都新宿区出身。特技監督・映画監督・映像作家・装幀家。

1984年『ゴジラ』にて映画界入り。1995年『ガメラ 大怪獣空中決戦』で特技監督を務め、第19回日本アカデミー賞特別賞を受賞。他に、『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズなど数多くのヒット映画作品に画コンテやイメージボードとして参加。主な監督作品は『ローレライ』、『日本沈没』、『のぼうの城』、実写版『進撃の巨人』など。2016年公開の『シン・ゴジラ』では監督と特技監督を務め、第40回日本アカデミー賞最優秀作品賞と最優秀監督賞を受賞。

 

< 宝塚大学 東京メディア芸術学部 概要 >

・所在地 :東京都新宿区西新宿7丁目11番1号

・学部長 :北見隆

・アクセス:JR新宿駅西口から徒歩約5分

・設立  : 2007年4月

・学科  :メディア芸術学科

・専門分野:イラストレーション、マンガ、アニメーション、ゲーム、メディアデザイン

・Webサイト   :https://www.takara-univ.ac.jp/tokyo/

・メールアドレス:tokyo@takara-univ.ac.jp



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企業名 宝塚大学 東京メディア芸術学部(新宿キャンパス)
代表者名 南部 英幸
業種 教育

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