エヌ・アンド・シー調べ 採用担当者の予測は「2017年新卒は売り手市場」

建設業界に特化した技術系人材派遣・人材紹介サービス「Construction Engineering(コンストラクションエンジニアリング)」を行っている株式会社エヌ・アンド・シー(http://www.nandc.co.jp/)(本社:東京都港区、代表取締役社長 長田 健)は、2016年4月19日~4月22日の4日間、採用業務に携わっている20歳~69歳のビジネスパーソン(アルバイト・パートを除く有職者)を対象に、「新卒採用に関する調査」をインターネットリサーチにより実施し、2,000名の有効サンプルを集計しました。 (調査協力会社:ネットエイジア株式会社)

【2017年卒の就職市場見通し】

◆選考の解禁時期前倒しの影響 大企業は「内定辞退者増加」、中小・零細は「応募者減少」を不安視

 採用担当者の3割が「新卒採用のコストが増える」と危惧

 

2017年卒の新卒採用活動では、就活生の活動期間の長期化や過密スケジュール、学業への影響などが考慮され、面接などの選考活動が昨年に比べて2ヵ月早い、6月に解禁される指針となりました。採用担当者は、この指針の変更によって、新卒採用活動にどのような影響があると考えているのでしょうか。

採用業務に携わっている20歳~69歳のビジネスパーソン(アルバイト・パートを除く有職者)2,000名(全回答者)に、選考活動の解禁時期変更によって、≪応募者数≫にどんな影響があるか聞いたところ、「増えると思う」14.0%、「変わらないと思う」69.5%、「減ると思う」16.6%となりました。影響はないと考える方が最多数で、応募者数の増加見込みと減少見込みは拮抗しています。従業員規模別にみると、従業員10人以下では「減ると思う」17.8%が「増えると思う」6.9%よりも多数に、従業員300人超では「増えると思う」25.2%が「減ると思う」15.1%よりも多数になりました。

また、≪選考・内定の辞退者数≫では「増えると思う」23.0%、「変わらないと思う」68.7%、「減ると思う」8.4%となり、増加見込みが減少見込みよりも多くなりました。特に、従業員規模300人超では「増えると思う」36.2%とその他の従業員規模の組織よりも多くなっています。規模の大きな組織では応募者数とともに辞退者数が増えることを、規模の小さな組織では応募者数が減ることを不安視しているようです。

さらに、≪新卒採用活動の期間≫について聞いたところ「長くなると思う」26.0%、「変わらないと思う」63.8%、「短くなると思う」10.2%となり、≪新卒採用にかかるコスト≫では「増えると思う」29.8%、「変わらないと思う」62.0%、「減ると思う」8.2%となりました。解禁時期前倒しの影響はないと考える方が最多数ですが、前倒しによって、採用活動期間が長期化し、かかるコストが増えると危惧している担当者も多いようです。

 

 

◆採用担当者の予測は「2017年新卒は売り手市場」との見方が優勢

◆2017年新卒の“狙い目”業界とは?採用意欲が高い&待遇が良い業種は「情報通信」「建設・建築」「製造」

 

就職を希望する就活生の人数や企業の求人数によって、就職市場は就活生側が有利の“売り手市場”と呼ばれたり、採用側が有利の“買い手市場”と呼ばれたりすることがあります。では、採用担当者は、今年の新卒者の就職市場をどのようにみているのでしょうか。

全回答者(2,000名)に、2017年卒は売り手市場(就活生が有利)になると思うか聞いたところ、『そう思う(計)』が58.8%(「非常にそう思う」16.5%と「ややそう思う」42.3%の合計)、『そう思わない(計)』が41.3%(「全くそう思わない」6.3%と「あまりそう思わない」35.0%の合計)と、売り手市場を予想する方が多数となりました。採用担当者目線では、2017年卒の就職市場は売り手優位になる、との見方が優勢のようです。

 

それでは、就職先をじっくり選ぶことができ、かつ良い待遇も見込めるような、就活生にとっての“狙い目”業種はどこなのでしょうか。各業種の採用意欲と待遇改善状況について探るため、≪人手不足≫と≪待遇改善≫の現状についての質問を行い、業種別にランキング比較を行いました。

まず、≪人手不足≫の状況についてみると、人手不足度が最も高い業種は「公務」(82.9%)、2位は「医療・福祉」(77.3%)、3位は「建設・建築・土木」(74.0%)、4位は「情報通信」(73.8%)、5位は「製造」(68.3%)となりました。

また、≪待遇改善≫の状況についてみると、待遇改善度が最も高い業種は「商社」(58.7%)、2位は「情報通信」(50.6%)、3位は「製造」(49.7%)、4位は「生活関連サービス」(45.7%)、5位は「建設・建築・土木」(45.4%)となりました。どちらのランキングでもトップ5にランクインした業種は「情報通信」「建設・建築・土木」「製造」の3業種でした。これらの3業種は、就活生目線では“狙い目”業種といえるのではないでしょうか。

 

 

【就活生とのマッチング】

◆募集担当者が注力したい情報発信 トップは「就職サイト」、「インターンシップ」や「公式ブログ・SNS」は1割半 若い担当者は「動画コンテンツ」の利用に積極的

 

募集担当者はどういった手段で就活生にアピールをしたいと考えているのでしょうか。採用担当者のうち、募集業務に携わる方、または募集方法について決裁権を持つ方1,014名(募集担当者)に質問を行いました。

募集担当者(1,014名)に、就活生に自社/自団体のことをよく知ってもらうために、注力したいと思う情報発信や機会の提供について聞いたところ、「就職サイト(求人サイト)」が42.6%で最も高く、「自社/自団体のHPや採用情報サイト」が36.0%、「会社説明会」が24.8%、「インターンシップ」が16.4%、「自社/自団体のブログ・SNS」が14.1%、「リクルーター面談」が13.1%となりました。就職サイトや公式HP、採用情報サイトを充実させて、就活生にアピールしたいと考える募集担当者が多いようです。

年代別にみると、30代では「自社/自団体のブログ・SNS」(26.3%)や、「動画コンテンツ(働いている様子がみられるものなど)」(15.0%)が他の年代よりも高くなりました。若い募集担当者は、ソーシャルメディアを活用した情報発信に積極的な傾向があるようです。

 

◆採用担当者が教える、“入社後のミスマッチ”を防ぐ就職先の選定ポイント

 「業種」よりも「職種」、「安定性」よりも「将来性」で就職先を選ぶべし!

 

それでは、採用担当者は就活生にどのような視点で就職先を選定してほしいと感じているのでしょうか。採用担当者にとっても就活生にとっても痛手となる“入社後のミスマッチ”を題材に、就職先の選び方についての質問を行いました。

全回答者(2,000名)に、就活生がミスマッチのない就職先を選ぶために重視すべきだと思うポイントはどこか聞いたところ、「職種(担当する仕事内容)」が最も高く37.9%、次いで、「将来性(ビジネスモデルや商品力・技術力など)」36.3%や「業種」34.5%、「安定性(業績や規模など)」31.1%、「社風・企業文化(会社の雰囲気など)」27.8%が続きました。業種よりも職種、安定性よりも将来性が上位についています。いずれも上位となった回答ではありますが、業種やその組織の現在の規模や業績よりも、入社後に担当する仕事内容やその組織の持つ商品力や技術力で就職先を選ぶと入社後にミスマッチが起こりにくい就職ができる、と考える採用担当者が多いようです。

 

 

【就活生の選考基準】

◆新卒採用で選考担当者が評価することは「人柄」や「成長意欲」、「空気を読む力」

◆新卒採用は人物重視 「学校で学んだ内容」や「ビジネスマナー」よりも「人柄」や「成長意欲」を評価

◆就活で求められる“コミュニケーション能力”の正体は「察する力」と「質問力」

◆選考担当者に好印象の“逆質問”とは?奇をてらわずに「具体的な仕事内容の質問」を

 

選考の担当者はどのような評価基準で就活生を選考するのでしょうか。採用担当者のうち、選考業務に携わる方、または選考について決裁権を持つ方1,588名(選考担当者)に質問を行いました。

選考担当者(1,588名)に、新卒者の選考で評価するポイントを聞いたところ、「人柄の良さ」が最も高く54.7%、次いで、「成長意欲の高さ・将来性」45.2%や「空気を読む力(表情やしぐさなどから、相手の思惑を読み取る力)」43.8%が4割台、「学校で学んだ専門分野(研究内容など)」39.2%、「ビジネスマナー」32.1%が3割台で続きました。新卒採用では、学校で学んだ内容やビジネスマナーといった能力よりも、就活生の人となりや成長意欲を評価する担当者が多いようです。また、「空気を読む力」以外にも、「質問力(本音を引き出す質問ができる力)」29.8%や「雑談力(雑談を盛り上げられる力)」29.5%などのコミュニケーションに関する能力が上位回答となっています。“コミュニケーション能力”を重視して採用、などと、コミュニケーションに必要な能力をひとまとめに表現することがありますが、具体的には、相手の表情などから言外に含んだ意味を読み取ることができたり、的確な質問ができたりといった能力を、面接などで確認している選考担当者が多いのではないでしょうか。

 

次に、選考担当者(1,588名)に、新卒者からどのような質問をされたら好感を覚えることがあるか聞いたところ、「具体的な仕事内容に関する質問」が最も高く45.8%、次いで、「前向きな姿勢や成長意欲が伝わってくる質問」40.5%、「仕事のやりがいや働く喜びに関する質問」36.1%、「長期的に働きたいことが伝わってくる質問」28.4%、「自社/自団体で働きたい気持ちが伝わってくる質問」25.6%が続きました。面接時などで就活生から応募先へ質問できる機会である“逆質問”の場は、大事な情報収集の場であると同時に自己アピールの場であるともいわれていますが、自己アピールを意識することなく、シンプルに仕事内容の質問をするほうが、好感を与えることができるようです。

 

 

◆採用担当者がイメージする、理想の新人像とは?

 男性有名人の1位「イチロー選手」2位「松坂桃李さん」3位「福山雅治さん」、

 女性有名人の1位「有村架純さん」2位「広瀬すずさん」3位「綾瀬はるかさん」

 

採用担当者はどのような人物を採用したいと考えているのでしょうか。採用担当者が思い描く理想像を探るため、有名人を題材とした質問を行いました。

全回答者(2,000名)に“理想の新人”のイメージに最も近い有名人は誰か、自由回答で男女それぞれについて聞いたところ、男性有名人の1位は、現在はメジャーリーグの最年長野手として活躍されている「イチロー選手」でした。新人のうちから現在のイチローさんのような活躍をすることは難しくとも、プロ意識を持って仕事を続け、安打記録を積み重ねていくような姿勢が求められているのかもしれません。次いで2位は「松坂桃李さん」、3位は「福山雅治さん」、4位は「福士蒼汰さん」、5位は同数で「松岡修造さん」と「大谷翔平さん」が続きました。

一方、女性有名人の1位は日本アカデミー賞で新人俳優賞を受賞した「有村架純さん」でした。次いで2位は「広瀬すずさん」、3位は「綾瀬はるかさん」、4位は「黒木華さん」、5位は「波瑠さん」となりました。上位5位までにランクインしたいずれの方も、ドラマや映画、CMなどで活躍されている、実力派の女性俳優です。仕事に対して真摯に取り組み、将来大成するような女性を理想の新人像として思い描いているのかもしれません。

 

 

●調査結果(PDF・グラフ)は以下のURLでも公開しています。

http://www.nandc.co.jp/

 

■■調査概要■■

◆調査タイトル:採用業務に携わっているビジネスパーソンに聞いた「新卒採用に関する調査」

◆調査対象:ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする採用業務に携わっている20歳~69歳のビジネスパーソン(アルバイト・パートを除く有職者)

◆調査期間:2016年4月19日~4月22日

◆調査方法:インターネット調査

◆調査地域:全国

◆有効回答数:2,000サンプル(有効回答から無作為抽出)

(内訳)

男性1,806サンプル/女性194サンプル

20代26サンプル/30代223サンプル/40代598サンプル/50代793サンプル/60代360サンプル

◆調査実施機関:ネットエイジア株式会社



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企業情報

企業名 ネットエイジア株式会社
代表者名 三清慎一郎
業種 ネットサービス

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