イーソルのメニーコアリアルタイムOS「eMCOS」が搭載された自動運転車が、あいち ITSワールド 2015でデモ走行

2015年11月19日

報道関係者各位

イーソル株式会社

イーソルのメニーコアリアルタイムOS「eMCOS」が搭載された自動運転車が、あいち ITSワールド 2015でデモ走行

～厳格な安全性が求められる自動運転システムで、eMCOSのリアルタイム性と信頼性が貢献～

イーソル株式会社（本社：東京都中野区、代表取締役社長：長谷川　勝敏、以下イーソル）は、商用では世界初のメニーコアプロセッサ向けリアルタイムOS（RTOS）「eMCOS」が搭載された自動運転車が、今週11月20日（金）～23日（月）に開催される「あいち ITSワールド 2015／第19回名古屋モーターショー」（会場：ポートメッセなごや（名古屋市国際展示場））でデモ走行することを発表します。この自動運転のデモでは、高い信頼性、安全性と優れたリアルタイム性能を持つeMCOSに、オープンソースのロボット用アプリケーションフレームワーク「ROS」を対応させた「ROS on eMCOS」を搭載し、その上にオープンソースの自動運転システム用ソフトウェア「Autoware」を組み合わせて実現しました。

自動運転車のデモ走行は、あいち ITSワールド内のイベント「自動運転試乗体験」で行われます。野外特設会場にて、公道走行も行った自動運転車に、同乗することができます。開催期間は、以下の通りです。

・11月20日13:00～16:30

・11月21日、22日10:00～16:30

・11月23日10:00～12:00

デモ走行車両の自動運転システムを実現しているAutowareは、レーザレーダ、カメラ、衛星測位システム（GNSS）などの環境センサを利用して、自車位置や周囲物体を認識しながら、カーナビから与えられたルート上を自律走行することを可能にします。Autowareは、本来LinuxとROSをベースに開発された自動運転ソフトウェアですが、今回Linuxに変えてeMCOSを採用したことで、一般実用化に耐えうる高度なリアルタイム性能と信頼性を実現しています。eMCOS上で動くAutowareは、 Kalray社の256コアが搭載されたプログラマブル・メニーコアプロセッサ「MPPA®-256」で動作しています。このeMCOSとAutowareのインテグレーションは、大阪大学および立命館大学の協力により実現しました。

eMCOSは、従来のリアルタイムOSとはまったく異なる分散型マイクロカーネルアーキテクチャと、独自のスケジューリングアルゴリズム「セミプライオリティベーススケジューリング」（特許第5734941号 取得）を実装しています。組込みシステムに特化したこれらの技術により、メニーコアで期待される高いパフォーマンスとスケーラビリティに加えて、組込みシステムに不可欠なリアルタイム性の両立を実現できます。イーソルは、メニーコア技術の普及・推進や新たなエコシステムの構築に向けて、自社での研究・開発に加え、産学連携や国内外の業界団体での活動、学会での論文発表など、積極的に活動しています。米国Multicore Associationでは、Software-Hardware Interface for Multi-many-core（SHIM）ワーキンググループのチェアを務めています。

▽あいち ITSワールド 2015詳細：http://www.chukei-news.co.jp/itsworld/

イーソル株式会社 執行役員 ソフトウェア技術統括責任者 兼 技術本部長　権藤 正樹　のコメント

「弊社は、高度な並列処理能力をもつメニーコア技術を自動運転システムへ適用するための研究開発に注力してきましたが、このたび実際に弊社のeMCOSが搭載された実験車両による公道での実験走行までを実現することができました。これからも、インターネットITS協議会の「アーバンドライブワーキンググループ（WG）」での活動をはじめ、弊社の強みであるリアルタイムOS技術、メニーコア技術で、シビアな安全性や品質が求められる自動運転システムの研究開発と一般実用化の加速に寄与していきます。」

＜補足資料＞

▽　eMCOS詳細：http://www.esol.co.jp/embedded/emcos.html

▽　イーソル　ホームページ：http://www.esol.co.jp/

*記載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です。