日本人初、イーソルのCTOがMulticore Associationのワーキンググループのチェアに就任

イーソルは、Multicore Associationが本日発足を発表したSoftware-Hardware Interface for Multi-many-coreワーキンググループのチェアに、イーソルの執行役員 ソフトウェア技術統括責任者 兼 技術本部長 権藤 正樹が就任したことを発表します。

2013年7月30日
報道関係者各位

イーソル株式会社


日本人初、イーソルのCTOがMulticore Associationのワーキンググループのチェアに就任

~マルチ/メニーコア技術のエコシステム推進と強化~


イーソル株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:長谷川 勝敏、以下イーソル)は、Multicore Association(所在地:米カリフォルニア州サンノゼ、プレジデント:Markus Levy、以下MCA)が本日発足を発表したSoftware-Hardware Interface for Multi-many-core(SHIM)ワーキンググループ(以下SHIM WG)のチェアに、イーソルの執行役員 ソフトウェア技術統括責任者(CTO) 兼 技術本部長 権藤 正樹が就任したことを発表します。MCAは、マルチ/メニーコア技術の仕様標準化により、マルチ/メニーコア製品の市場への普及を推進する、2005年に設立された国際的な業界団体です。この中でSHIM WGは、マルチコア開発ツールおよびラインタイムソフトウェアに重要な属性情報をXMLで記述するインターフェース(SHIM)を標準化し、これら各種開発ツールやランタイムソフトウェアのプロセッササポートに掛かるコストの削減と、迅速な市場投入を促進することを目的に起ち上げられました。SHIMの標準化は、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)によって2012年11月に採択されたマルチ/メニーコアプラットフォームのプロジェクト(※)のコンセプトを、さらに国際的に発展させる取り組みです。イーソルは、マルチ/メニーコアの専門技術とノウハウをもってSHIMの策定と普及をリードし、マルチ/メニーコア技術のエコシステム構築をさらに加速していきます。

イーソルは2007年2月にMCAに加盟し、現在はBoard Memberとして積極的に活動しています。MCAはこれまでに、イーソルもWGメンバとして参画したコア間データ通信の標準仕様であるMulticore Communications API(MCAPI(R))や、アプリケーションからシステム・リソースへの同時アクセスを管理する仕様であるMulticore Resource Management API(MRAPI(R))などの標準仕様を策定しています。今後SHIMが標準化されることで、チップベンダから提供される異なるマルチ/メニーコアプロセッサに対するソフトウェアツールベンダや、OSをはじめとするランタイムソフトウェアベンダのサポートが強化されます。プロセッサコアの個数やアーキテクチャ、コア間通信方法、メモリといったハードウェアの属性情報は、マニュアルなどの大量のドキュメントを読んで把握する必要がありますが、記述方式やフォーマットが標準化されたSHIMにより、マルチコア開発ツールやランタイムソフトウェアの新たなマルチコアチップ対応にかかるコストと時間を削減できるようになります。これにより、自動並列化コンパイラ、その他各種並列化ツール、パフォーマンス解析ツール等を含むより多くの開発ツールやランタイムソフトウェアが短期間で市場に流通するようになるため、マルチ/メニーコアを搭載する組込みシステムの開発が促進されることになります。

イーソルは、マルチ/メニーコアプロセッサ向け組込みリアルタイムOSの研究・開発を積極的に行う、リーディングカンパニーです。2012年11月当時、商用の組込み向けメニーコアプロセッサ対応リアルタイムOSとしては世界で初めて、「MCOS(Many-Core real-time OS)」(仮称)のプロトタイプ開発に成功しました。MCOSは、従来のシングル/マルチコア向けリアルタイムOSとはまったく異なる新アーキテクチャを採用したリアルタイムOSで、独自のスケジューリングアルゴリズム「セミプライオリティベーススケジューリング」(特許出願中)を搭載しています。2013年第4四半期に評価版の提供を開始予定です。またイーソルが2006年にリリースしたマルチコアプロセッサ向けリアルタイムOS「eT-Kernel Multi-Core Edition」は、情報家電やカーナビゲーションシステムなど高機能な組込みシステムで、多数の採用実績があります。SMP型とAMP型両方の複数のサブシステムを同一システム内で混在できる、イーソル独自の「ブレンドスケジューリング」技術を搭載しています。マルチコアシステム開発における、システム統合の効率化とリアルタイム性と信頼性の確保を容易にする、メモリとCPU時間を保護するシステム保護機能も用意しています。さらに、世界最先端の並列化技術が搭載された「早稲田OSCAR並列化コンパイラ」(OSCARコンパイラ)を用いたマルチコアプロセッサ向けプログラム並列化支援サービスに向け、早稲田大学と共同研究を進めています。

イーソルは今後、MCOSと開発予定のMCOSに特化したツールを皮切りに、T-Kernel拡張版リアルタイムOS「eT-Kernel」、eT-Kernelと密に統合された開発環境「eBinder」によるSHIM対応を進める予定です。

※)「多様なマルチ・メニーコアの高度な活用を可能にする標準プラットフォーム開発とエコシステム構築による省エネルギー技術の実用化」をテーマに、イーソル、ルネサス エレクトロニクス社、トプスシステムズ社、名古屋大学で研究開発を進めているプロジェクト。参考:http://www.nedo.go.jp/content/100508843.pdf

Multicore Association President Markus Levy のコメント
「卓越した技術力と世界での豊富な実績をベースにマルチ/メニーコア向けOSの先端技術をリードし続けるイーソルは、本日Multicore Associationが発表したSHIMワーキンググループのチェアに最もふさわしいと考えています。イーソルが、世界各国の主要プレイヤーであるメンバとともに、SHIMを成功に導き、さらなるマルチ/メニーコア技術の発展と普及を果たしてくれると確信しています。」

イーソル株式会社 ソフトウェア技術統括責任者 兼 技術本部長 権藤 正樹 のコメント
「高度なマルチ/メニーコアを活用したソフトウェア開発では、開発を支援する様々なツールが不可欠です。SHIMは、こうした開発ツールやOS、ミドルウェアなどのランタイムソフトウェアの迅速な市場化を促進するこれまでになかった標準仕様です。イーソルは、これまで培ってきたOSとツールの専門技術とノウハウをベースに、SHIMの標準化に向けてリーダーシップを発揮し、マルチ/メニーコア技術の発展をさらに促進していきます。」

<補足資料>
▽ eT-Kernel Multi-Core Edition:http://www.esol.co.jp/embedded/et-kernel_multicore-edition.html
▽ イーソル ホームページ:http://www.esol.co.jp/

*記載された社名、団体名および製品名は商標または登録商標です。

企業情報

企業名 イーソル株式会社
代表者名 長谷川 勝敏
業種 コンピュータ・通信機器

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