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株式会社nanapi 古川 健介氏のトップ画像

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広報活動もリアルタイムかつインタラクティブに

スマートフォンの登場以降、メディアやコミュニケーションのあり方が大きく変化している。そんな中、生活の知恵が集まるハウツーサイト「nanapi」やスマホQ&Aアプリ「アンサー」を運営して注目を集めているのが、「けんすう」こと古川健介さん率いる(株)nanapiだ。新しい事業を創出し急成長を目指す“スタートアップ”にとって、広報活動はどんな意味を持つのか。またこれからのコミュニケーションはどう変わっていくのか。古川さんに話を聞いた。

様々な知見や役立つ情報を
外へ出していく企業文化


Qまず、広報の体制について教えてください


pr_interview_nanapi_data_image4専任の広報はおらず、取材対応などの窓口として、マーケティング部門に兼務の形で広報担当を置いています。

だからといって、広報活動を重んじていないというわけではなく、情報の社外への発信ということは常に意識しています。私、あるいはテクノロジーの責任者であるCTOが、新聞や雑誌、Webサイトでのインタビューに頻繁に出ているし、それぞれブログも書いています。もちろん、インタビューの内容によっては、私たちだけでなく適した社員が対応する。

それからテクノロジーに関する情報を出すテックブログ、これは社員が持ち回りで積極的に情報発信しています。弊社は、nanapiというサイトを通して、ハウツー情報を提供する会社ですから、様々な知見や役立つ情報を積極的に外へ出していきましょうという企業文化がもともとあります。だから、自分たちがやっていること、やろうとしていることを、どんどんオープンにしていくこと自体は、ごく当たり前のこととしてやっていますね。

つまり、広報活動の主体――情報発信の担い手――は、社員全員だと考えています。

 

Q情報のコントロールはしないのですか?こんなコミュニケーション活動をしていこうとか、こういう面を強調していこう、という方針を掲げるといったことは。


発信する情報の中身は様々であっていい、コントロールすべきものでもない、と考えています。コントロールできるはずがないと。だからそういった取り決めはいっさいありません。

仮にそんな取り決めをしたところで、社員は個人でやっているTwitterやFacebookに会社のことをじゃんじゃん書いちゃうじゃないですか。表だったインタビューや会社発のブログでは良いことばかり並べてるけど、実は違うぜ、ということになったら、会社としてすごく恥ずかしいなぁ、と。会社に都合のいいことだけをいったり、嘘をついていっても、メリットが少ない時代なのかなと。だから、飾らずありのままでいく、これが一番いいのではないかと考えています。

 

Qそこを苦慮している企業も少なくないですよね。どうしてうまくいくのでしょうか?


pr_interview_nanapi_data_image1他社さんとはちょっと違うかなと思うのは、情報共有に重きを置いているという点です。あらゆる情報が社内に流通するように、情報共有の最適化を図っています。

そのポイントは、【1】情報を知るべき人にはリアルタイムで流れるようにすること。【2】直接関わりがなくても、興味がある人は全員情報に触れられるようにすること。【3】「情報の共有」そのものに時間がかからないようにすること。

「情報はいつもここにあるので、追いたい場合は各自参照してください」とすべてオープンにしてあれば、あえて情報共有ミーティングをやる必要もなくなりますよね。オープンであるということは、情報共有をすすめるうえでは絶対に欠かせません。このあたりはまだまだ最適化されていないところも多いですが、強い意識でやっています。もちろん、その共有情報に対して、どの部分をどうとりあげて発信するかは人それぞれ。ですが、ベースの部分で共有できていれば、そんなに齟齬(そご)は生まれないのではないでしょうか。

 

 

スタートアップに大切な「思い出作り」


Qスタートアップ的な展開をする企業にとって、広報活動のあるべき形とは?


広報活動について「スタートアップだから」ということは、あまり意識していません。ただ、直接答えになるかどうかわからないけれど、スタートアップは、とにかくスピードが要求されますよね。だからこそ、私は「許可より謝罪」という企業文化を定着させることが大切だと思っています。

たとえば、nanapiのリニューアルや新機能のリリースをするとき、私の許可を得る必要はありません。許可を取りに行ったり、許可がおりるのを待ったりするよりも、行動をしてしまったほうがいい。その結果、万一失敗したら、謝罪をすればいいのです。

このネタ元は3Mの社史で、そこには「許可を求めることより謝罪をするほうが簡単である」とあります。「ひたむきに仕事をすれば、深刻なダメージや危険に合う可能性は低い」から、許可を待つ必要はない、というんですね。仮に間違った判断であったとしても、許可を得るために待つことの損失の方が大きいというわけです。
情報を外に出していくときも同様で、きちんと情報共有ができていれば、判断は一人ひとりに委ねればいい。それで問題はまず起こらないと考えています。もちろん「ひたむきに仕事をしていれば」という条件はつきますが。

 

Qスタートアップには「スピードが必要」とおっしゃいましたが、スタートアップたる条件とは何ですか?


大切なのは「思い出作り」(笑)。思い出に残ることをやらなければスタートアップでないと、常々思っています。

こう言うと、不謹慎に思われがちですが、スタートアップが一番やってはいけないのは、年間1億円ずつ利益を出しながら、コツコツ20年間会社を存続させていこうとすること。もちろん、そういう形態の会社が悪いわけではありませんが、投資を受けているスタートアップがそれをやると、投資してくれた人が資本を回収する術がなくなってしまいます。こういう状態を「リビングデッド」(ゾンビ状態)と呼んだりしますが、その状態になってはいけないと考えています。

pr_interview_nanapi_data_image3

新しいビジネスモデルを開発して、短期間で急激な成長をし、大きなリターンを狙うのがスタートアップ。そして、その活動は社会にインパクトを与え、社会を変革するものでなくてはなりません。

だから、「1億円赤字が出ちゃいました」はもちろんダメですが、「1億円稼ぎました」でも足りないのではないかなと。どちらも社会にほとんどインパクトを与えられないという点では同じなのかなと思います。

ところが、「100億円稼ぎました」あるいは「100億円損をしました」、これならどちらにも価値がある。100億稼ぎだすと価値は高いですし、100億損しても、大きなチャレンジができたという意味で価値が高いのではないかなと。こういうものを総合してわかりやすくまとめると「思い出になるようなことをしよう」となるのです。もちろん、投資を受けたお金なので、意味ない失敗はダメという前提つきですけど。

 

 

17世紀から続いてきた
コンテンツ時代の終焉


Qスマホの登場で、メディアやコミュニケーションの方法が大きく変わってきたといわれています。どんな変化を感じていますか?


pr_interview_nanapi_data_image2「アンサー」という若者向けのQ&Aスマホアプリを作っていますが、そのユーザーを見ていると、興味の範囲が自分の周りだけに限定されてしまい、外の世界に関心がないという傾向が強くなっているのが伺えます。

また、コンテンツの位置づけというか意味合いもだいぶ軽くなってきて、コンテンツがコミュニケーションを消費させるための単なるエネルギー的なものになっている。ひとつひとつのコンテンツの賞味期限も、最近はものすごく短くなっていますよね。長く続いてきたコンテンツの時代が、大きな変化を迎えようとしている気がします。

コンテンツは、スマホで見る時は、パッと見てわかる、一瞬で消費されるものが人気を集めていますが、今後さらに、瞬間的に盛り上がり一瞬で終わりといった使われ方をされるものが増えてくるでしょう。

コンテンツの方向性としては2つあって、ひとつは今言ったひと目見てパッとわかるもの。たとえば、言葉ではなく一枚の絵にすると一瞬で伝わりますよね。このタイプはあっという間に拡散することが多い。もうひとつは没頭できるもの。スマホにはPCと違って没入感があるので、10分くらいかけて没頭して読めるものが求められています。つまり、PCの世界だと800文字くらいの文章が絶妙なボリューム感だったけれども、スマホとなるとこのくらいの文字数が一番ウケが悪くて、すごく短いか長いかが求められる。このあたりを送り手の方もハッキリ意識したコミュニケーションが必要になりつつあります。

 

Qコンテンツが変わり時間の感覚も変化するなかで、広報活動はどう変わっていきますか?


今の形での広報はなくなるんじゃないかと思います。会社という中央がコントロールするものではない。社員一人ひとりが世の中とつながり、Twitterなどで情報を発信するのが当たり前のことになっていくでしょう。そうなると、現在のような、広報担当が会社のコンセプトやイメージを集約して発信する、受信するという形は廃れていくと思います。

コミュニケーションそのものが、リアルタイムかつインタラクティブに変わっていくのですから、広報活動も大手のメディアに取り上げられればよし、というものではなくなるのは確かでしょう。この情報が誰に伝わっていくのかというところまでとらえることが求められるし、社員一人ひとりの自由な発信も含めて広報活動全体を設計できることも必要になるでしょう。いずれにしても、現在の形の広報には、まだ数十年の歴史しかありません。環境変化にあわせて変わっていくのは当然のことではないでしょうか。

 

(取材日:2014年7月17日)

古川 健介氏

企業名
株式会社nanapi
部署・役職
代表取締役
設立
2007-12-01
所在地
東京都渋谷区道玄坂1-21-14 TODビル5F
URL
http://nanapi.co.jp/
プロフィール
1981生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。2000年に学生コミュニティである「ミルクカフェ」を立ち上げ月間1,000万PVのサイトに成長させる。04年、レンタル掲示板を運営する会社を立ち上げ代表取締役社長に就任。06年、大学卒業後(株)リクルートに入社、事業開発室にて新規事業の立ち上げを担当。09年同社を退職し、ハウツーサイト「nanapi」を立ち上げ、現(株)nanapiの前身である(株)ロケットスタートの代表取締役社長に就任、現在に至る。

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