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自身の体験を生かし「広告塔」に

うつ病からの社会復帰支援サービスを手がける「リヴァ」。広報の松浦秀俊さんは、躁うつ病患者として同社第1号のサービス利用者であった。入社して2年目、自身の活動を通してうつ病患者の社会復帰を後押しする。

「つながり」「攻め」「連鎖」の広報


Q御社の事業概要から教えていただけますか?


当社は、東京都指定障害福祉サービス事業者として、うつ病などが原因で社会復帰に苦しんでいる方を対象に、心理面や実務的スキルの回復を支援する施設を運営しています。サービス内容としては、うつ病の再発予防に必要なコミュニケーション訓練やご自身の疾病と向き合い、考え方や行動の変化に焦点をあて、職場復帰・再就職後も安定した就労を目指します。また、農作業もカリキュラムに取り入れ、日常とは異なる環境に身を置くことで、ご自身の現状やこれまでの考え方、生き方を見つめ直す機会を提供しています。

Q広報の活動内容をお教えください


一般的なメディア対応と、自社ホームページやブログ、SNSなどのWeb運営、それとパンフレットや資料など対外的な露出物の表現チェックなどを担当しています。

Qメディア対応は具体的にどのようなことをしているのですか?


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私とメディアとのかかわり方は、大きく3つに分かれます。前職からのつながりのある記者と継続的にやりとりする「つながりの広報」。こちらからメディアへアプローチする「攻めの広報」。露出した記事を見たメディアからお声がけいただく「連鎖の広報」といった状況です。

「つながりの広報」においては、節目のあいさつはもとより、リリースを送る際も相手の興味関心を精査し、個別に送るといったケアをしています。興味がない情報を送って「この人は役に立たない情報を送ってくる」と思われてしまうのはマイナスですから。

「攻めの広報」の一例としては、年に1回メディア向けの勉強会を開催しています。うつ病の現状に関する最新データと絡めて、自社の取り組みをお伝えするといった内容です。当社のことを記事にしてもらうというよりも、「異動してきたばかりで、うつ病についてよく知らない」という記者の方に状況を理解していただくために行っているものです。厚労省や東京都の記者クラブにリリースを投函し、毎回数名の記者の方にはリアクション頂けています。

QSNSでも積極的に情報を公開されているのですね


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私が個人的に、FacebookやTwitterなどのSNSに関心が高かったこともあり、会社としても活用するようになりました。Facebookは企業アカウントを2012年初めに取得し、施設の拠点ごとに担当を決め、担当毎に月に1回ずつ投稿するというルールを決めて運営しています。

堅いことも言わなければならないホームページと違い、よりリアルな情報を伝えやすいメリットがありますね。その半面、写真などで利用者さまのプライバシーが露出するリスクがあるので、その点は十二分にケアしています。



「株式会社」であるゆえの配慮


Qメディア対応で工夫していることはありますか?


まずはスピード重視ですね。以前、対応に時間がかかって「ほかに取材先が見つかりました」と言われてしまったことがありました。特に時間勝負のテレビからのアプローチは、その場で決めないと流れてしまいます。私は、利用者さまにサービスを提供するコーディネーターの仕事のほうがメインなのですが、メディア対応の機会がある際は優先してもらうよう、社内の協力体制を作っています。

また、プレスリリースの内容は、当社サービスの売り込みではなく、うつ病に関する現状や社会的に求められていることなど、第三者的な視点で書くようにしています。

Q一方、気をつけていることはありますか?


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業績に関する話ですね。当社はNPOではなく、あえて「株式会社」として設立しました。今は実績を作るために個人の方に直接サービスを提供していますが、いずれは法人にも包括的なサービスを提供していきたいと考えており、その際は「株式会社」のほうが事業者としての継続性や信頼性を得やすいと考えたからです。「NPO」は、協賛金で運営されているところが多く、景況に左右されやすいという見方をされる場合もあると思いますが、当社はあくまでも継続性を重視した「株式会社」であることを打ち出しています。

「株式会社」だと、記者の方にはよく業績について聞かれますが、売上というのは、「何人がここの施設から復帰した」といった社会的な影響度、活動の結果です。そのあたりの誤解を生まないようにお伝えしています。



自身の患者経験を公表


Q御社にとって、記事掲載のメリットは何でしょうか?


弊社は、「ひとりでも多くの方が自分らしい生き方に気づき、ともに実現をめざす」という企業理念を掲げています。メディアに掲載されることは、ひとりでも多くの方に知ってもらい、うつに対する正しい認識を広める機会になるととらえています。また、サービス提供2年目の当社としては、信頼性への寄与が大きいと思っています。医療法人などがバックにあるわけではなく、ホームページなど自社メディアだけでのアピールでは、弱さは否めません。全国紙に取り上げてもらうと、しっかりした事業者であるという印象が伝わります。

当社の場合、新規の利用者さまからの問合せは、病院やクリニックからの紹介と、ホームページを見てというルートが半々。前者においては記事があることでコネクションを作りやすいですし、後者の場合も掲載実績をアップすることで信頼度を高めることができると考えています。

Qでは、松浦さんのご経歴についてお教えください


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私は、大学4年の年にうつ病と診断されました。実際は「双極性障害Ⅱ型」という病気でして、正確な診断が出るまで5年かかりました。双極性とは、「躁状態」と「うつ状態」が交互に表れる症状のことで、Ⅰ型は入院が必要なほど重度、Ⅱ型は比較的軽度な症状を指しています。「躁状態」の時は多弁となり、アイデアがまとまらないほど生まれるのですが、何でもやりたくなって片っ端から仕事を引き受けてしまうのです。けれども3ヶ月もするとガス欠状態となり、結果的に周囲に迷惑をかけ、落ち込んで「うつ状態」となる、その繰り返しでした。

ですから、仕事のほうも長続きせず、8年間で現在が5社目となっています。Webマーケティングに興味があり、最初は地方の食品商社での新規事業部でネットショップ運営に従事。2年後の24歳の時にネットビジネスで独立をするのですが、1年しか続きませんでした。

そしてWeb制作会社に入社し営業にかかわりますが、休みがちとなって、前職の福祉サービス会社に転じました。そこでWebマーケティングを手がけるうちに広報にもかかわるようになり、その重要性から広報部を設立しました。当時の上司が、当社を創業した伊藤です。伊藤からは創業前後から広報の手伝いを頼まれ(笑)、創業時には休職から退職に至った時期でもあったので、真っ先にユーザーとして当社のサービスを受けてみました。それがとても効果があり、その流れで当社のスタッフになりました。



現場の情報をタイムリーかつ的確に伝えられるメリット


Qご自身が「双極性障害Ⅱ型」であったことを公表されているのですね


企業の人事部の方などは、うつ病の経歴がある人の採用には非常に慎重だと思います。しかし、当社のような社会復帰支援サービスを受ければ、調子が悪い時の対処法を身につけることで、私のようにこうして何の支障もなく仕事に就くことができるようになります。このことを積極的にアピールすることで、うつ病経歴者の社会復帰をよりポジティブなものにする役に立ちたいという思いがあります。幸い、私はうつ病に関する企業で働いており、広報という立場的にも発信しやすい状況にいますから、「広告塔」になるべきだと思っているのです。

Qユーザー経験から広報業務に生かせることは?


メディアから利用者インタビューを求められる際、聞かれたくないことを心得ているなど、うつ病患者さんの気持ちがわかることですね。また、利用者サービス業務を兼務していることで、現場のリアルな情報をタイムリーかつ的確にメディアに伝えられるメリットがあると思っています。

Q最後に、今後の目標や課題をお教えください


うつ病がメディアで特集される際は、必ず当社が登場するような、この分野のリーディングカンパニーになりたいと思います。そのためにも、広報活動にはより一層力を入れていく必要がありますし、会社としても期待されている部門だと感じています。

松浦 秀俊氏

企業名
株式会社リヴァ
部署・役職
復職支援コーディネーター/広報担当
設立
2010-08-26
所在地
東京都豊島区高田3-7-9 花輪ビル1F
URL
http://liva.co.jp/
プロフィール
自身が双極性障害Ⅱ型(躁うつ病)の患者として同社のサービス利用第1号となったことを機に、2012年入社。前職で広報を担当していた経験を生かし、同社でも広報業務を担う。

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