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【イベントレポート】ジャーナリスト・イノベーション・アワードへ行ってきました

2015年1月24日に開催された、「ジャーナリズム・イノベーション・アワード」とは、ジャーナリズム作品の作り手と受け手が交流し、情報を発信することの大切さ、楽しさを共有する場です。『次世代を切り開くジャーナリズム作品』がコンセプトで、出展作品はオンライン上で発表されたことがあるもの。その数は37ブース。面白い作品がたくさんありましたので、ここで紹介させていただきます。

 

作り手と直に交流できる形態


37ものジャーナリズム畑の人、あるいは団体が、会場にブースを出します。ブースには、出展者がイチ推しする作品を並べます。出展者自身がつくったものです。作品の条件は、ジャーナリズムに関係あるもので、かつオンライン上で発表され、ブースの規模に収まるもの。ウェブ媒体であったり、ウェブコンテンツであったり、動画であったり、本であったりと様々ありました。 ゲストの人たちは、ブースを、まるでお土産屋を見て回るかのように観覧します。ブースの出展者は、訪れたゲストに作品の紹介をします。 そんなひと時が二時間半続いたあと、ゲストは一番良いと思った作品に投票します。 投票で上位5位に残ったところが、最終候補となります。その方々はプレゼンを行い、各々の作品の良さを改めて全体へアピールします。プレゼン後、ゲストは再び投票します。 そのあとに登壇者による対談が行われたあと、最優秀賞者が発表されます。

ジャーナリスト・イノベーション・アワード

 

主な作品紹介


Q「台風リアルタイム・ウォッチャー」  首都大学東京 渡邉英徳研究室


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出典:http://typhoon.mapping.jp/

〝ソーシャルメディアの災害情報と、トップダウンの台風情報をバーチャル地球儀「Google Earth」にマッシュアップしたものです。5分毎の更新によって台風・災害の現況を把握するとともに、被害を現場からのつぶやきを即時的にキャッチできます。″

従来の天気予報システムでは、雲の動きや気圧情報などの、観測データを表示することしかできませんでした。 比べてこちらは、実際に被害が出てる地域にいる人たちがつぶやいた「どれくらい雨が降っているか」などの情報を、リアルタイムで見ることができます。たとえば台風が来たとき、現在どれくらいの被害が出ているのかを現地にいる人が写真を交えてつぶやいたら、その情報が台風リアルウォッチャーに入ってきて、掲載されます。そうすることによって、今までの天気予報では見れなかった「現地の雰囲気」、「雲の下の情報」を見ることができるのです。 見事、最優秀賞を獲得しました。

 

Q「地図が語る戦没者の足跡」  沖縄タイムス戦後70年取材班


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出典:http://www.okinawatimes.co.jp/feature/01/

〝戦後70年。地上戦が繰り広げられた沖縄では、多くの住民が亡くなった。本作品は、戦時中の証言も少なく、住民の4割が戦死した具志頭村(現八重瀬町)出身者の戦没地を落とし込んだ地図から足跡をたどった。″

沖縄戦の足跡をたどるコンテンツです。 すでにあるデータと、当時の経験者の方々の証言を参考にして、沖縄戦でどこの地域でどれくらいの人が亡くなったのか、時系列ごとにまとめて、地図上に表したものです。 そうすると当時、現地では実際に何があったのかが見えてきます。 「ここに山があったことで住民は西へ(アメリカ軍から)逃げることができなかった。だから、南へ迂回しなくてはならなかった。ゆえに、南のこの地点で多くの人が亡くなった」 「このときアメリカ軍はここに侵攻していたから、この地域は死者がものすごく多い」 「ここで死者が多いのは、餓えやマラリアが原因なのだろう。」 など。 データジャーナリズム特別賞を受賞しました。

 

Q「御嶽山『噴火の証言』」  NHKインタラクティブニュース


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出典:http://www3.nhk.or.jp/news/ontake2014/

御嶽山が噴火したとき、一般登山客がスマフォなどで撮った映像や、証言を集めたコンテンツ。当時各地点で何が起きたのかを見ることができる。

 

Q「悪質バイラルメディアにはどう対処すべき? BUZZNEWSをフルボッコにしてみた」  ヨッピー+有限会社ノオト


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出典:http://special.smartguide.yahoo.co.jp/kawanagare/20141028.html

よその写真や記事を無断で拝借することで利益を得る悪質バイラルメディアに怒りを覚えたヨッピー氏が、同志を集めてBUZZNEWSに殴り込んだときのことを書いた記事。

 

Q「人生のお悩み一望図」  舞田敏彦


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出典:http://tmaita77.blogspot.jp/2014/07/2013.html

人々が抱く「人生の悩み」のデータを年代別に集め、エクセルで図にしたもの。「一家に一枚!」と舞田氏はおっしゃっていました。

他にも、クラウドファンディングで製作費を集めて作られた、福島の原発事故をモチーフにした電子絵本「ひかりのりゅうとぼくのくに」 や、 身体障害や性の違和感、ニートなど、何らかのハンディキャップのため「生きづらさ」を抱えた人たちとその周りの人たちに向けた、「生きづらさ」に焦点を当てたWEBマガジン「handicap」 など、興味深い作品がたくさんありました。

ジャーナリズム・イノベーション・アワード 出展作品ラインナップ

 

 

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↑ゲスト登壇者によるパネルディスカッション
左から、境治氏(コピーライター メディア戦略家)、藤村厚夫氏(スマートニュース株式会社執行役員)、小川一氏(毎日新聞社執行役員)、福原伸治氏(フジテレビジョン報道局局次長)

 

総括


個人的には、「台風リアルタイム・ウォッチャー」や「御嶽山『噴火の証言』」のように、ジャーナリストではない一般の人々がSNSを使って報道に加わるというメディアの形に、感銘を受けました。 会の最後に、台風リアルタイム・ウォッチャーを制作した首都大学東京の渡邉英徳氏が「みんなのジャーナリズム性を引き出すことが、私の役割だと考えております」とおっしゃっていました。 ゲスト登壇者によるパネルディスカッションでも、「これからはジャーナリズムの形は、どう変わっていくのだろうか。あるいは変わらないのだろうか」という内容について、終始議論をしていました。ジャーナリズムは今、SNSの台頭によって、過渡期にあるのだと思います。 近い未来、報道の形が従来のやり方から変わるのかもしれません。

(ValuePless!セレクション編集部 吉田)

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