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弁護士ドットコムニュース 亀松 太郎氏のトップ画像

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異色の経歴の点と点がつながった

大手新聞社記者、法律事務所のリサーチャー、ウェブメディアの編集者……異色の経歴を持ち、現在は『弁護士ドットコムニュース』の編集長を務める亀松太郎氏にお話を伺った。

自分が「サラリーマン」に向いているとは思えなかった


Qまずは亀松さんの経歴についてお伺いします。大学卒業後、朝日新聞に入社されていますが、なぜ新聞記者だったのでしょう?


自分がいわゆる「サラリーマン」に向いているとは思えなかったんです。大学時代は土日に競馬場に通って、全身全霊で競馬予想。そして月曜日は疲れて大学に行けない…(笑)。そんな生活を送っている自分が毎日会社に通うのは無理だと思いました。できれば就職したくないくらいでした。かといってフリーでやっていく自信もなく、就職を考えた時に浮かんだのが記者だったのです。

当時、大学の競馬サークルの仲間たちと競馬の同人誌を作っていまして。その中で僕はジョッキーや調教師へのインタビューを担当していました。いろんな場所に行って自分の知らない話を聞けることが楽しくて、それで給料をもらえる記者はなんていい仕事なんだと。銀行員や商社マンと違って、自由に仕事ができるイメージがありましたし。

 

Q実際、新聞社に入られていかがでしたか?


思っていたより指示もルールも多くて全然自由じゃないなと(笑)。新聞記者も組織の中のサラリーマンに変わりないので当たり前なのですが。大学出たての社会を知らなかった僕は窮屈さを感じていました。

 

Q当時はどんな記事を担当されていたんですか?


新人は最初、地方で修行するのですが、僕は奈良支局に配属されました。1年目は警察担当で事件や事故の記事を。2年目は行政、県庁、市役所などお役所の記事を担当。3年目は文化財の担当になり、東大寺や法隆寺などの行事を取材していました。黒塚古墳で三角縁神獣鏡33面が発見された記事は一面に載りました。

 

 

北海道でログハウス作り


Q新聞社で3年勤められた後、「1年ほどブラブラしていた」とのことですが、どんなことをされていたのですか?


北は稚内から沖縄は波照間島まで、日本国内を旅していました。一番思い出深いのは、北海道で3ヶ月ほど仮住まいしながら、元上司のログハウス作りを手伝ったことです。

 

Qログハウス作り?


亀松 太1新聞社を辞めた時、次にどうするか決めていなかったんです。ただぼんやりと「建築家になりたい」と思っていました。父親が建築設計士で、静岡で小さな建築事務所をやっていまして。自分は文系で新聞社に来てしまったけれど、本当は建築家になりたかったんじゃないかなと(笑)。そういえば取材の時も、モノづくりをしている人の話が楽しかったな。僕はモノづくり、その中でも特に家を作りたいんじゃないかなと。

でもいきなり建築の世界に飛びこむ決断力もなかったので、元上司からログハウス作りの話が来た時に、期間限定で手伝いながら、本当に建築を仕事にしたいのか考えてみようと思ったんです。まさにドラマの『北の国から』のような感じの場所で、3カ月ログハウス作りに携わりました。結果、自分にはこの仕事は向いていないなと(笑)。

 

Qそれで実家の静岡に戻られたあとは?


新聞社を辞めてからちょうど一年経った1999年の春に東京に出てくる機会があって。そこでインターネットのベンチャーで起業した人と知り合って会社に誘われたんです。インターネットについてはその時まで知らなかったですし、スキルも知識もなかったのですが、面白そうだからやってみようかなと。まずはホームページを作れるようになろうと思って勉強しているうちに、ネットでサイトを作る面白さに目覚めたんです。家の建築は向いていませんでしたが、ネットでのモノづくりは面白いし、自分に合っていると感じました。

 

 

司法試験への挑戦


Qその後、ネット系の企業には行かず、法律事務所に勤められていますね。


実は今度は弁護士になろうと思ったんです(笑)。ネット系の会社で本気でやろうかと思ったのですが、当時、僕がやりたいことができそうな会社がパッと見つからなかった。それにまた大きな組織に属するのも違う気がして。かといってネットでフリーでやっていける自信もなかったので、弁護士の資格を取れば自由にできるんじゃないかと思ったのです。

大学時代は法学部だったのですが、ちゃんと勉強していなかったので、遅ればせながら法学部の名に恥じない知識を持ちたいというのもありました。司法試験への挑戦と並行して、法律事務所に勤めていたんです。4、5年勉強したのですが、結局受からず……。2006年10月の発表が出た時にすっぱり諦めました。

 

Qなるほど…。


その後、どうしようかと思っている時に、『J-CASTニュース』の採用募集を見つけて。ネットの仕事で、同時に自分の経験を生かせるメディアだったので、これは面白そうだと思い応募しました。そこで採用されて以降は、2010年にドワンゴで『ニコニコニュース』を立ち上げたりと、インターネットのメディアに関わる仕事をしています。

 

Qそして今、「メディア」と「法律」というキーワードがそろった『弁護士ドットコムニュース』にいらっしゃるのですね。どういうきっかけで編集長になられたのですか?


亀松 太郎2ドワンゴを2012年の冬に退社しまして、その後はフリーになろうと思っていました。なので転職活動はしなかったのですが、一方で仕事がないといけないなと思い、当時お付き合いがあった何社かを中心に、退社の挨拶をしていました。その中の一つが『弁護士ドットコムニュース』だったのです。付き合いといっても、特別強い結びつきがあったわけではありません。ニコニコニュースに『弁護士ドットコムニュース』が記事を配信することになり、窓口の方とやり取りしていた程度です。
「退社することになったので、ぜひ社長に挨拶をしたい」と言って、代表の元榮氏にお会いしました。その時に、「今後独立するので何か一緒にできたら」ということや、過去に司法試験の勉強をしていたことを話したら盛り上がって。最初のきっかけはそんな感じでしたね。

 

 

一面を飾ることに面白さを感じたことはなかった


Q現在『弁護士ドットコムニュース』は、どのような編集体制で作られているのですか?


最初はどちらかというと編プロという形で、記事は外部のライターに書いてもらっていました。しかし途中から、安定して記事を出していけるようにしようと、内部に比重を置く体制に切り替えていきました。現在の編集部の専従スタッフは5人。毎朝編集会議を行っています。社会的に関心が高いテーマを法律にからめて伝えるメディアなので、どのネタをどういう切り口でやるかを提案し合っています。読者がその記事を読んだ時に、意外性や驚きを感じられるようにと意識して作っていますね。

 

Q本当に面白い記事が多いですよね。ちなみに人気記事のPV数ってどのくらいなのでしょうか?


先月(2014年5月)の人気記事はすき家のストライキの記事だったのですが、Yahoo!でのPV数と合わせて355万PVでした。安定して記事も出せていますし、PVも右肩上がりなので、結果は出せているのではないかと思います。

 

Q以前マスメディアに勤めていた亀松さんとしては、オウンドメディアが物足りなくなるような葛藤があったりしませんか?


それはないですね。たとえばテレビだと、もともと大勢が見ている中で情報が流れるのだから、たくさんの人に見られるのは当たり前なわけで。それって単に高い発射台から飛び出すから遠くに飛べるということなんじゃないかと思うのです。

実は新聞社時代も、特ダネをとって一面を飾ることに喜びを感じたことはなくて。まあ、特ダネをとれるような優秀な記者ではなかったというのもありますが…。僕は、ただ単にたくさんの人に情報が届けばいいとは思えないんです。その一方で、相手が一人であっても、自分が投げたものに相手がどう反応するのかには興味があります。自分の意見に対し相手から返ってきたのが意外な反応で、また返して…というコミュニケーションには魅力を感じます。
マスメディア時代は、記事に対して反応をもらえることはほとんどありませんでしたが、今は反応が見えるのがとても面白いです。

亀松 太郎3

 

 

目標を立ててやるのは得意じゃない


Q最後に、今後の目標があれば教えてください。


僕はあんまり、目標を立ててやることが得意じゃないんですよね。というのは、司法試験に失敗した時に痛感しました(笑)。あの時までは、自分も目標を立てて勉強すればできるはずだと思っていたんです。でもできなかった。司法試験の挫折は、自分という人間をよく知ることができたという意味で、とてもいい経験だったと思っていますが、あれ以来、「あまり目標は立てないようにしよう、立てなくてもいいや」と思ってやっています。
僕がインターネットに関わりだしたのが1999年で、ネットメディアに携わったのが2006年から。それから今までの間に、ネットメディアの世界は、間違いなく年々面白くなってきています。新しいことにチャレンジしやすい環境ができてきていて、この流れはこの先も当分続くのではないかなと思っています。なのでこの世界に居続けて、新しい面白そうなことがあれば、挑戦していきたいなと。そして読んだ人に「へぇ、そうなんだ」と思ってもらえるものを作り続けていきたいですね。

 

(取材年月:2014年6月24日/撮影:首藤 達広)

亀松 太郎氏

媒体名
弁護士ドットコムニュース
プロフィール
東京大学法学部卒。朝日新聞で記者として働いた後、複数のネット系ベンチャー企業を経て、法律事務所でリサーチャーとして勤務。その後、J-CAST ニュースの記者・編集者を務めた後、ニコニコ動画を運営するドワンゴに転職。2010年ニコニコニュースの編集長として、ニュースサイトの運営と記者会見中継や報道系ネット番組の企画制作を担当した。2013年1月に独立、『弁護士ドットコムニュース』の副編集長に。2013年8月より編集長に就任。2014年4月より早稲田大学大学院政治学研究科ジャーナリズムコースの非常勤講師も勤めている。

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