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15歳の時にダイビングを始めて水中の世界に引き込まれた

スキューバダイビング専門誌として、30年以上にわたり多数のファンを魅了してきた「月刊ダイバー」。編集長を務める坂部多美絵さんも、「月刊ダイバー」に憧れていた一人です。雑誌に関わるため様々な努力をされてきた坂部さんに、入社までの経緯や、誌面にかける思い、またこれから目指して行きたい方向性などを伺いました。

Q「月刊ダイバー」の概要を教えてください。


1980年に創刊した、月刊のスキューバダイビング専門誌です。国内、海外のあらゆる海を紹介したり、スキューバダイビングに必要なテクニックや器材、水中生物の不思議な生態など、水中に関連する情報を、色々な角度から取り上げています。現在は10万部ほど発行しており、書店や、ダイビング器材を扱っている店舗で販売中です。

 

Q読者は、スキューバダイビングをやられている方が中心ですか?


そうですね、ダイビングをやっている方は多いです。それ以外にもイルカやクジラが好きという方、シュノーケリングを趣味にされている方もいますね。あとは、海に関心のある有名タレントを表紙に起用しているので、タレントのファンだから買ったけれど、読んでいるうちに海に興味を持ち購読するようになったという方もいらっしゃいます。

 

Q坂部さんは、どうして「月刊ダイバー」に関わるようになったんですか?


もともとこの雑誌が大好きで、愛読していました。15歳の時にダイビングを始めて水中の世界に引き込まれ、大学でもダイビングサークルに所属していたので、私にとってはずっと身近にあった雑誌です。また子供の頃から文章を書く事が好きでしたので、学生時代から、いずれはこの雑誌に関わる仕事がしたいと夢を抱いていました。

Q雑誌のどのようなところに惹かれたのでしょうか?


大好きな海に関する情報量の多さと、エコ意識が高く、環境問題に関する記事も積極的に取り上げている姿勢に惹かれました。

 

Q編集部に入る前は、どのようなお仕事を?


本当は大学を卒業してすぐに雑誌に関わりたかったのですが、新卒は募集していなかったので、まずは広告代理店に入社しました。でも、やっぱり海に関わることがしたいと、仕事を辞めてハワイに留学したのです。

ハワイでは、ハワイ大学の語学学校に通いながら、同大学のイルカ研究施設に関わったり、スキューバダイビングのインストラクターの資格を取ったり、文章を書く経験を積んで帰国後の就職に役立てようかと、日本人向けのフリーペーパーに月2回コラムを提供していました。ハワイ在住の日本人留学生の生活事情から、ホノルルマラソンの裏舞台、フラダンス教室のこと、オススメのダイビングスポット、「ホスピスハワイ」でのボランティア活動など、現地に住んでいるからこそのフットワークとネットワークで、貴重な体験を記事にしていました。

 

Qそれはいわゆる、アルバイトになるのでしょうか?


私の場合は、仕事をしてはいけないビザだったので記事は無償で書いていました。学生をしながら毎月2回の締め切りに追われて、さらにネタ探しもしなければならないので大変でしたけど、「月刊ダイバー」で働くための実績が欲しかったので、有り難く書かせていただきました。それに編集者は常にアンテナを張り巡らせてネタを探さないといけないので、いい習慣が身についたと思います。

 

Qその後帰国して、すぐ入社されたのですか?


海に関するものを含め、フリーペーパーに提供した記事は40本分あったので、全て編集部に送ったところ、「すぐに来てくれ」と入社が決定しました。実は私が入社する1ヶ月前、大々的に求人広告を出して人を採用し、枠は埋まっていたそうなのですが、たまたま新たに産休の方が出て。ちょうど人が必要になったところだったので、すぐに採用してもらうことができました。人事担当からは、「初回の募集時には100名以上の応募があったから、そのタイミングだったら受からなかっただろうね」と言われましたよ(笑)。ラッキーだったと思います。まずはアルバイトで入社し、数ヶ月後に正社員になりました。

 

Q編集長になられたのは、いつ頃ですか?


入社してから2年後の2001年に副編集長になり、その5年後に編集長になりました。編集長歴は7年になります。私たちは編集部自らが海に潜って取材をするんですが、私自身、編集長になった今でも、月に1回は必ず海に潜っています。

 

Qダイビング好きにはたまらない仕事ですね!坂部さんが編集長になられてから、誌面を作る上で意識されている事はありますか?


いろいろありますが、「日本の海の豊かさと素晴らしさについて、もう一度皆で考えていきましょう!」というメッセージを伝えたいですね。日本の海は世界からも注目されており、特に沖縄の海は、海外のダイビング雑誌から情報提供の依頼を何度も受けています。日本は海に囲まれている島国ですから、本来海は身近な存在なはずなのに、人と海との間に距離が感じられます。東日本大震災でさらに距離が広がる傾向にあります。津波対策として、まずは高い防波堤を立てましょうというのは、海を知る私からすると違和感があります。防波堤を立てることによって、どんな環境の変化が起こるかアセスメントされていません。森と川と磯と海はぜんぶ繋がっています。こうした実情についても、誌面を通じてどんどん伝えていきたいですね。

 

Q確かにそうした情報は、あまり報じられていないように思います。


さらに、海には驚異的な回復力があることも皆さんに知っていただきたいです。震災の影響で、被災した海に棲んでいた生き物は流され、海底には家や車などが沈んでいました。有志で集まった国内外のダイバーが引き上げ作業を続けているので、海はずいぶん綺麗になりました。いなくなってしまった魚も戻ってきて、今は卵を産みどんどん孵ってきています。こうした自然の偉大さを知ってもらうためには、小さい頃から海に触れ、関心を持ってもらうことが大切なんです。できるだけ小さい頃から海に親しんでもらうよう、磯観察やキッズダイビングに関する記事も掲載しています。

 

Q最後に、今後の目標を教えてください。


2年前にダイビングのポータルサイト「ダイバーオンライン」を立ちあげました。日本全国のダイビングショップに予約ができたり、ダイビングの始め方、海関連のイベントなどを掲載しています。ダイビングを知らない方にも興味を持ってもらえるよう、雑誌とネットをうまく連動させていきたいです。あとは、ダイバー同士が交流できる場を多く作っていこうと思っています。 この夏は、「ダイバーズナイト」と題したパーティや、納涼船でのイベントを開催しました。雑誌という枠組みを越え、読者と共鳴できる場をどんどん作っていきたいと思います。

 

(取材日:2013年7月12日/取材と文:公文 紫都)

坂部多美絵氏

媒体名
月刊ダイバー
部署・役職
編集長

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