発泡ポリスチレン製の7700型ドームハウスが国土交通大臣による一般認定を取得

被災地 宮城県石巻市では仮設診療所として活躍

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株式会社構造計画研究所(本社:東京都中野区、代表取締役社長 CEO:服部正太)は、ジャパンドームハウス株式会社の委託により、発泡ポリスチレンを主構造材とする外形直径寸法7.7mのドームハウス(7700型)についてその構造課題を解決し、一般財団法人日本建築センター(BCJ)から性能評価を受けるとともに、国土交通大臣から構造安全性にかかわる一般認定を取得しました。

【ドームハウスとは】
ドームハウスは、木材・鉄・コンクリートに次ぐ構造材として注目を浴びている発泡ポリスチレン(Expanded Poly-Styrene、EPS)を構造材料とした半球型の建物です。
ドームハウスは1.断熱性に優れる、2.非常に軽いため地震に強い、3.施工期間が短い、等の特徴を持ち、型枠成型されたピースの組み合わせにより建物形状の自由度も高いため、様々な用途に用いることが可能です。

【被災地での活用事例】
東日本大震災で被災した宮城県石巻市では、ドームハウスの、工期が短く、耐震・断熱性に優れている点が評価され、診療所用の仮設建物として採用されました。現在、石巻市立病院の眼科診療所として利用されています。

【一般認定取得までの経緯】
今回の一般認定取得に当たり、実大の試験体を作成し、それに対して振動試験、破壊試験、クリープ試験を行いました。併せて有限要素法による構造解析も実施し、実大試験とシミュレーション解析の両面からその構造安全性を確認しました。

《試験体概要》
試験体には実用上最も強度が低いと想定される、開口部(扉)が6ヶ所配置されたものを用いました。

《常時微動試験概要》
天窓部付近に加速度計および変位計を設置し、上下方向の加速度および変位を計測しました。

《自由振動試験概要》
天窓部に載荷用の鉄骨を設置し、ドーム内部にジャッキを設置しました。ジャッキと鉄骨をチェーンで接続し、ジャッキによってドームを鉛直下向きに引っ張りながらチェーンを切断し、実大ドームの自由振動を計測しました。

《破壊試験概要》
ドーム内部にトーナメント方式で鉄骨をくみ上げ、それをジャッキで引っ張ることにより載荷を行いました。ジャッキの荷重を徐々に増加させ、試験体に破壊が生じるまで載荷し、その破壊性状を確認しました。力学的に安定したドーム構造により、10t以上もの荷重に耐える強度を発揮しました。

《クリープ試験概要》
積雪時の長期荷重状態を想定したクリープ試験を実施しました。積雪時に想定される荷重を8tとし、それを三か月間一定に維持するとともに、クリープ特性を確認しました。

今回の一般認定取得では、構造検討に必要な実大試験を、金沢工業大学後藤教授の指導のもと、ジャパンドームハウス株式会社の施設にて実施しました。また有限要素法による構造解析には当社が販売するソフトウェア『midas Gen(マイダスジェン)』を用いました。

■参考
 ・一般財団法人日本建築センター(木質構造審査委員会(委員長:坂本功先生)) 性能評価番号:BCJ基評-WD0043-01
 ・国土交通大臣 認定番号:MNNN-6233
 ・ジャパンドームハウス株式会社 ホームページ http://www.dome-house.jp/
 ・ドームハウスの実大試験に関する論文
  『発泡ポリスチレンを用いたドームハウスの開発(その1から2)』(日本建築学会大会学術講演梗概集 2011.8)

■構造計画研究所について
構造計画研究所は1959年の設立から現在まで、ネットワーク、情報通信、移動体通信分野から建設、製造分野に至る様々な分野で、最新のITを駆使したソフトウェア開発ならびにソフトウェアプロダクトを提供してきました。さらにOR・シミュレーション手法を用いた工学・製造分野におけるコンサルティングサービスやマーケティング分野におけるコンサルティングサービスも行っています。また建設・環境分野における数値解析コンサルティングサービスや建築・構造設計分野でも強みを発揮しており、様々な業界に対し、多様なソリューションを提供しています。構造計画研究所の詳細情報はwebサイトhttp://www.kke.co.jp をご覧ください。

※構造計画研究所および、構造計画研究所のロゴは、株式会社構造計画研究所の登録商標です。その他、記載されている会社名、製品名などの固有名詞は、各社の商標又は登録商標です。
※当社では、お客様やパートナーから発表のご承認をいただいた案件のみを公表させていただいております。ニュースリリースに記載された情報は、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。

【本件に関するお問い合わせ先】
・ドームハウスの詳細に関して
 株式会社構造計画研究所 構造設計部 富澤徹弥
 TEL:03-5342-1105 FAX:03-5342-1205 e-mail: tetsuya-tomizawa@kke.co.jp
 
・ニュースリリースの内容に関して
 株式会社構造計画研究所 広報担当 金弘宗、石橋敬久
 TEL:03-5342-1006 FAX:03-5342-1053 e-mail:kkeinfo@kke.co.jp

《関連URL》
http://www.dome-house.jp
http://www.kke.co.jp

企業情報

企業名 株式会社構造計画研究所
代表者名 服部 正太
業種 コンピュータ・通信機器

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