「フェアトレード運動、コーヒー以外でも拡大」

データモニター社の新製品データベースProductscan Onlineによると、過去2年間に米国およびカナダで発売された新製品のうちフェアトレード認証の製品数は、コーヒーを含む69製品にのぼります。

「人生は公平ではない」とはよく言われることですが、フェアトレード運動をサポートして社会現象にまで変化させたコーヒー業界ではこの常識が覆されたようです。データモニター社が提供するコンシューマー・グッズの新製品データベースProductscan Onlineによると、過去2年間に米国およびカナダで発売された新製品のうちフェアトレード認証の製品数は、コーヒーを含む69製品にのぼります。これは、2001年の6製品、2002年の15製品から大幅な増加です。
農産物の適正価格を重要視するフェアトレード運動は大西洋の両岸で波紋を呼んでいます。米国ではDunkin' Donutsがフェアトレード認証コーヒーのみを使用したエスプレッソ製品を新発売しました。ボランティア団体のOxfamが最近オープンした英国初のフェアトレード認証カフェ「Progreso Café」では、コーヒーのみならずフェアトレード認証のケーキやビスケットの販売も行っています。その他にも、フェアトレード認証を受けた果物、砂糖、お茶、チョコレートなどを使用した製品が小売店の店頭に並び始めています。
「本来ビジネスは公平なものではありませんが、フェアトレード運動は『良心的な資本主義』とでも呼ぶべき方向に向かい、とどまるところを知りません。農家が生計を立てるのに十分な農産物の価格を確保する目的で行われているフェアトレード運動は、食品や飲料などコンシューマー・グッズ業界における急成長中のトレンドです。」とProductscan Online の編集責任者Tom Vierhileは述べています。

フェアトレード=農家のための適正価格
TransFair(フェアトレード・ラベル認証団体)によると、コーヒー業界で今最も急成長しているカテゴリは、フェアトレード認証コーヒーです。同カテゴリの市場規模は約1億米ドルと小さく、190億米ドルにのぼる米国コーヒー市場においては大海の一滴に過ぎませんが、消費者の関心を集め始めています。米国に輸入されたフェアトレード認証コーヒーの量は2003年には1870万ポンドでしたが、2004年は約2倍の3000万ポンドに達する、とTransFairでは予測しています。
現代のフェアトレード運動は、オランダの企業が1980年代にフェアトレード認証コーヒーの製造を欧州にて開始したのが始まりです。その後、同運動はコーヒー価格の暴落(1990年代から70%下落)によって加速しました。当時のコーヒー価格暴落は、ベトナムやブラジルにおける安価なコーヒーの過剰生産が原因だといわれています。
2003年後半に発売されたProcter & Gamble社「Millstone Mountain Moonlight Fair Trade Certified Coffee」は、フェアトレード運動の広がりを示す動きだと言えます。同じ年、外食産業ではDunkin' Donutsが新製品としてフェアトレード認証コーヒーのみを使用したエスプレッソ製品を導入しています。

キャンディやホット・チョコレートへもフェアトレード運動が拡大
フェアトレード運動の概念はまだ米国に浸透していませんが、フェアトレード認証の果物、砂糖、チョコレートを使用した製品が小売店の店頭に並び始めるに連れて米国人の意識に変化をもたらすでしょう。
フェアトレード認証製品市場に新規参入した製品としてはEqual Exchange(農業協同組合)がフェアトレード認証のココアと砂糖を小規模共同経営農家から仕入れて製造した「Equal Exchange Organic Chocolates」とGreen Mountain Coffee Roasters社から発売された「Better World Hot Cocoa」があげられます。
フェアトレード認証製品のトレンドはお茶の分野にも拡大しており、フェアトレード認証されたウーロン茶、黒茶、桃のピューレをブレンドした「Peach-Oo-La-Long Tea」が発売されました。発売元のHonest Tea社は、「Peach-Oo-La-Long Tea」は2003年の自然・環境志向製品の市場において最も成功した新製品発売のひとつ、としています。
英国ではボランティア団体のOxfamがロンドン中心部のCovent Gardenで英国初のフェアトレード認証カフェ「Progreso Café」をオープンしました。このカフェはエチオピア、ホンジュラス、インドネシアのコーヒー協同組合とOxfamのコラボレーションによって実現したものです。
「小売店におけるフェアトレード認証食品の陳列棚スペースは、流行の波に乗りたいという消費者ニーズに合わせて拡大の一途をたどっており、フェアトレード認証カフェのコンセプトは大ヒットが予測される。」とVierhileは締めくくっています。

Productscanとは?
Productscan Online は世界で販売される食品・飲料と、美容・家庭用品などの非食品分野の最新パッケージ商品情報をデータベースとして提供。 世界で23年間にわたり蓄積された商品情報は850,000SKUを数え、最新情報がウィークリーでアップデートされます。
世界主要市場のすべての消費財がカバーされており、データベースは6つのカテゴリー(食品・健康及び美容関連商品・ペット向け商品・飲料・家庭用消費財・その他)と100を超えるサブカテゴリーに分類。欲しい情報の検索は、複数のキーワードの組み合わせにより、複雑な検索が可能です。商品名や企業名・発売時期はもちろん、国・パッケージタイプ・成分・効能・陳列位置・フレーバー別など様々な角度から膨大なデータベースを検索することができます。
すべてのデータにはオンラインでアクセスをし、html, text, word, excel へのダウンロードも簡単です。また、ユニークなサービスとして、商品のサンプルを購入してお届けする
「サンプル購入サービス Product Retrieval」もあわせてご利用いただけます。データベース上すべての商品を、Productscanが持つネットワークを使用してオフィスにいながらにして手にしていただけます。
本データベース及び無料トライアルに関してのお問い合わせについては下記までご連絡ください。

本内容の詳細は、データモニター社の「Productscan Online(コンシューマーグッズ新製品データベース)」(英文)に基づいております。担当アナリストへの質問、報告内容に関しての質問、本報告書に関してのお問い合わせについては下記までご連絡ください。



【データモニター社について】

データモニター社は1989年に創設されたグローバル規模でサービス提供している市場調査会社で、世界の一流企業5,000社にIT、自動車産業、消費者市場、エネルギー、金融サービス、ヘルスケアなどの各市場における最新の情報を提供しています。同社は、経営者層に対する単独インタビューなどのプライマリーリサーチに重点を置き、データモニターでしか入手できないデータや情報を提供しています。データモニター社のアナリストは担当業界での実務経験を持ったデータモニター専属アナリストで、大半はオックスフォード大学やケンブリッジ大学出身者で構成されています。


会社名 :データモニター・ピーエルーシー http://www.datamonitor.com 
取締役社長 :マイケル・ダンソン
本社所在地 :英国ロンドン市フィンチリーロード108-110チャールズハウス

従業員数 :550人
資本金 :704万英国ポンド
事業内容 :市場調査 (ロンドン株式市場上場)
(テクノロジー・金融サービス・ヘルスケア・エネルギー・自動車・コンシューマー)

<本件に関するお問合せ先>
データモニター日本支社 担当: 上田 雲平
〒103-0023 東京都中央区日本橋本町3-3-6 ワカ末ビル7階
Tel : 03-6202-7681 Fax : 03-4496-4316 e-mail : jpmarketing@datamonitor.com

企業情報

企業名 データモニター・ピーエルシー 日本支社
代表者名 前田 静吾
業種 未選択

コラム

    データモニター・ピーエルシー 日本支社の
    関連プレスリリース

    • クリックして、タイトル・URLをコピーします
    • facebook
    • line
    • このエントリーをはてなブックマークに追加

    プレスリリース詳細検索

    キーワード

    配信日(期間)

    年  月  日 〜 年  月 

    カテゴリ

    業界(ジャンル)

    地域