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2024年紅麹事案 九州大学今坂論文への疑義申立——「プベルル酸が同定されている」という前提なき断定への異議——

株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町)は2026年4月24日、自社ウェブサイトに研究解説 2024年紅麹事案 九州大学今坂論文への疑義申立——「プベルル酸が同定されている」という前提なき断定への異議——を公開した。

株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町)は2026年4月24日、自社ウェブサイトに研究解説 2024年紅麹事案 九州大学今坂論文への疑義申立
——「プベルル酸が同定されている」という前提なき断定への異議——を公開した。
 

 

▼対象記事URL

 

https://kunsei.com/archives/740

 令和8年4月 株式会社薫製倶楽部

「我々紅麹業界に何が起こったか」

㊲ 九州大学今坂論文への疑義申立

——「プベルル酸が同定されている」という前提なき断定への異議——

 

【結論】

弊社は2026年4月23日、九州大学・今坂藤兵衛氏らを筆頭著者とする論文(以下「今坂論文」)に対して、研究上の疑義申立を実施した。

今坂論文は、2024年紅麹事案においてプベルル酸が紅麹原料および紅麹コレステヘルプに含まれていたことを「確立した前提」として論文を構成している。

しかし弊社が情報開示請求によって取得した行政文書——厚生労働省・国立医薬品食品衛生研究所(NIHS)・大阪市保健所の開示文書——は、その前提が公的に証明されていないことを明らかにしている。

証明されていない事実を前提とする論文は、その科学的土台を欠いている。

弊社は今後、今坂論文を引用・報道した共同通信社、日本経済新聞社、高知新聞社等の報道機関に対しても、順次疑義申立を行う予定である。

 

 

1 今坂論文への疑義申立とその経緯

今坂論文は、九州大学の今坂藤兵衛氏らが執筆し、2024年の紅麹事案を対象とした研究である。論文はプベルル酸(puberulic acid、以下PA)が紅麹サプリメント中に存在したという事実を所与のものとして、PA生成の機序・汚染経路・リスク評価等を論じている。

今坂論文の内容については、wellness-news(https://wellness-news.co.jp/posts/260409-2/)においても取り上げられている。弊社が同論文に対して疑義申立を行ったのは2026年4月23日であり、その核心は次の一点である:

 

  「紅麹原料および紅麹コレステヘルプにPAが含まれていた」という事実は、

   行政によって公的に証明されていない。

 

今坂論文はこの未証明の事実を前提として成り立っており、したがって論文の科学的根拠は根本的に揺らいでいる。

 

2 「前提」の内容とその問題点

今坂論文が前提とする「PAが紅麹原料・最終製品に含まれていた」という命題は、以下の二つの事実確認を必要とする:

 

・  製造ロット(紅麹原料、検体A1)にPAが含まれていたこと

・  市場流通製品(紅麹コレステヘルプ、検体A16〜A44等)にPAが含まれていたこと

 

弊社が前号(㊱)で詳述した検体表の分析によれば、検体A1(製造ロット)の保持時間(約2.27分)は、確認済みPA標準品B2(約1.55分)と約0.72〜0.77分の乖離があり、UHPLC分析において同一物質とは評価できないレベルの差が存在する。

NIHS開示文書(衛研発第0306002号)の図2自体がこの保持時間の乖離を記録しており、NIHS報告書の本文(「同じ保持時間に同じMSスペクトルを示すピークを認めた」)との自己矛盾が存在する。

すなわち、「A1にPAが含まれる」という行政の断定は、NIHSの開示文書が自己否定するデータを含んでいる。市場回収製品(A16〜A44等)についても、LC/UV(定性のみ)での分析にとどまり、UHPLC/HRMSによる同定は実施されていない。

 

3 厚労省・NIHSには証明がない——開示文書が語る事実

弊社が情報開示請求によって確認した行政文書は、以下の事実を明示している:

 

・  大大保8562号:大阪市保健所が収去(食品衛生法第28条に基づく行政による独立採取)を一切実施していないことを確認。

・  大大保8639号:大阪市保健所は厚労省・NIHSの試験検体に関与しておらず、検体はすべて小林製薬の自主回収品に由来することを確認。

・  衛研発第0306002号・衛研発第0926001号:NIHSにPA同定の根拠・因果関係分析・毒性評価に関する文書が存在しないことを確認。

・  厚生労働省発健生0919第2号:厚労省においても同様に判断根拠文書が存在しないことを確認。

 

これらの開示文書はすべて弊社サイト(https://kunsei.com)で公開している。

つまり、行政がPAを「原因物質」と断定した際、その検体はすべて小林製薬自身が提供したものであり、独立した行政機関による収去・分析は行われていない。

今坂論文はこの行政の断定を出発点として成り立っているが、その断定自体に証拠的基盤がなければ、論文の科学的前提は崩壊する。

 

4 報道機関への疑義申立——共同通信・日経・高知新聞等

今坂論文が公表された後、共同通信社、日本経済新聞社、高知新聞社等の報道機関は当該研究を引用し、「紅麹にPAが混入していたメカニズムが解明された」「PAが原因であることを裏付ける研究が発表された」等の趣旨で報道した。

しかしこれらの報道は、PAが紅麹・紅麹コレステヘルプに含まれていたという前提を検証せずに踏襲するものである。弊社が開示文書によって確認した事実——収去なき断定・検体の小林製薬一元供給・保持時間の乖離——は、いずれの報道においても言及されていない。

弊社はこれらの報道機関に対して順次疑義申立を行い、科学的根拠の欠如と報道の前提の誤りについて申し入れを行う予定である。

報道機関への疑義申立は学術論文への申立と同様に、科学的事実の正確な伝達を求めるものであり、特定の個人や企業を攻撃する意図はない。

 

5 現代のガリレオガリレイ——科学が腐るのを見て見ぬ振りはできない

弊社は、本件において自らを「現代のガリレオガリレイ」と位置付けることをいとわない。

ガリレオが「それでも地球は動く」と言い続けたのは、権威への反抗ではなく、観測データが示す事実への誠実さからであった。当時の権力は証拠を持たなかったが、ガリレオには観察・記録・計算があった。

弊社もまた、感情や推測ではなく、情報開示請求によって取得した行政文書という「証拠」を持っている。ガリレオの時代と根本的に異なるのはこの点である。

 

・  紅麹とプベルル酸は、行政が公的に証明した形で「接続」していない。

・  科学が腐るのを見て見ぬ振りはできない。

・  弊社には開示文書がある。

 

弊社代表の森は、1989年頃のメバロチン(プラバスタチン)上市講演会に参加し、スタチン発見の歴史——遠藤章博士のコンパクチン(モナコリンK)発見——をリアルタイムで経験した一人である。紅麹は単なる食品素材ではなく、1000年以上にわたる東アジアの発酵食品文化の担い手であり、その科学的地位の不当な毀損は許容できない。

弊社は、本件が医学・食品科学・行政学の交差する重要な検証案件であると認識している。今坂論文への疑義申立は、その最前線における一つの行動である。

 

6 科学の歴史が修正されるとき

今坂論文をはじめ、本事案において「PAが紅麹サプリの健康被害原因である」という前提のもとに書かれた論文は複数存在する。これらの論文が引用されるたびに、検証されていない断定が「科学的事実」として積み上げられていく。

弊社が行っている疑義申立——東京科学大学(㊀)・今坂論文(本号)・各報道機関(予定)——は、この「誤った積み上げ」に対するブレーキとしての意味を持つ。

科学の歴史において、誤った「定説」が修正された例は枚挙にいとまがない。その修正のきっかけはほぼ常に、多数派の権威ある主張に対して証拠をもって異議を唱えた少数の声であった。

弊社が取得した開示文書は、「収去なき断定」という行政の構造的欠陥を実証している。

科学の歴史が修正される日は近い、と弊社は確信している。

 

 

【参照資料】

・  wellness-news.co.jp 今坂論文紹介記事:https://wellness-news.co.jp/posts/260409-2/

・  弊社プレスリリース㊱「検体表が証明する同一性の欠如——検体の由来と同一性の欠如」(2026/4/23)

・  弊社プレスリリース㉟「行政は本当にプベルル酸を同定できているのか その2(NIHS開示文書による検証)」(2026/4/22)

・  弊社プレスリリース㉞「行政は本当にプベルル酸を同定できているのか その1(小林製薬提出資料より・科学編)」(2026/4/21)

・  NIHS開示文書:衛研発第0306002号 → 薫製倶楽部にて公開:https://kunsei.com/archives/731

・  大阪市保健所開示文書:大大保8562号・大大保8639号 → 薫製倶楽部にて公開

 

 

▼【薫製倶楽部プレスリリース・シリーズ】

・  ① 東京科学大学のプベルル酸研究に科学的疑義申立(2026/3/10)

・  ② 2024年紅麹事件、大阪市保健所が収去していないことを確認(2026/3/12)

・  ③〜⑤ プベルル酸の根拠不明 研究解説1〜3(2026/3/13〜17)

・  ⑥ プベルル酸の使用根拠について主要報道機関10社へ疑義照会(2026/3/18)

・  ⑦ 刑事告発状の提出について(2026/3/19)

・  ⑧〜⑩ 動物実験を実施したのは小林製薬だった(前編・後編)(2026/3/19〜23)

・  ⑪ 小林製薬公表資料に基づくPK試験データの整理(2026/3/24)

・  ⑫ 国立医薬品食品衛生研究所長を刑事告発(2026/3/25)

・  ⑬ コカ・コーラが示す食薬区分の本質 研究解説10(2026/3/27)

・  ⑭ 厚労省健康・生活衛生局長を刑事告発(2026/3/30)

・  ⑮ 決定的証拠 小林製薬の標準品で小林製薬の検体を試験した(2026/3/31)

・  ⑯ 収去記録の特定に60日——存在しないから探せない(2026/4/1)

・  ⑰ 大阪市保健所は最大の被害者である(2026/4/2)

・  ⑱ 収去なき断定の全体像(2026/4/3)

・  ⑲ 小林製薬紅麹コレステヘルプa(G970) 消費者庁に行政不服審査請求(2026/4/3)

・  ⑳ 厚生労働省が公文書で判断放棄を確認(2026/4/3)

・  ㉑㉒ プベルル酸と誘導された経緯 調査報告1・2(2026/4/6〜7)

・  ㉓ 天然物の同定に時間がかかることは科学の常識である(2026/4/8)

・  ㉔ カビの世界と利益相反——吉成文献への重大な疑問(2026/4/9)

・  ㉕〜㉝ 我々紅麹業界に何が起こったか(2026/4/10〜20)

・  ㉞ 行政は本当にプベルル酸を同定できているのか その1(小林製薬提出資料より・科学編)(2026/4/21)

・  ㉟ 行政は本当にプベルル酸を同定できているのか その2(NIHS開示文書による検証)(2026/4/22)

・  ㊱ 検体表が証明する同一性の欠如——検体の由来と同一性の欠如(2026/4/23)

・  ㊲ 九州大学今坂論文への疑義申立——「プベルル酸が同定されている」という前提なき断定への異議(2026/4/24)

 

 



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企業情報

企業名 株式会社薫製倶楽部
代表者名 森雅昭
業種 食品関連

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