製薬業界、COVID-19パンデミックに向け、155種類の医薬品と70種類のワクチンが開発中 PCR、シーケンシング、ELISAなどの高度な技術が研究を可能に

株式会社グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「医薬品の市場機会、2020年」 (Strategic Directions International, Inc.) の販売を7月10日より開始いたしました。

2020年4月現在、数百万人がCOVID-19に感染し、10万人以上の死者を出しています。その結果、ロックダウンや社会的な距離を置く対策が必要となり、多くの産業の収益が損なわれています。製薬業界も例外ではなく、その活動が重要であるにもかかわらず、景気後退の影響を受けています。

 

原材料や医薬品有効成分(API)の生産が行き詰まる中、製薬業界は世界的なサプライチェーンの混乱に見舞われています。中国でのCOVID-19発生初期には、中国原薬の生産量が10%から20%も減少しました。現在は同国のロックダウン解除に伴い生産量は回復しているものの、海上輸送の遅れによる原薬流通に障害が発生しています。また、同じく原薬大手のインドでは、医薬品に一般的に使用されている26種類の原料の輸出を停止しました。ジェネリック医薬品の輸出大手であるインドは、原薬需要の3分の2以上を中国に依存しています。また、米国のジェネリック医薬品の半分近くをインドが供給しています。輸出が停止したことで米国は供給不足に陥っており、このパンデミックの間、医薬品市場のパフォーマンスはさらに低下しています。

 

研究面でも、業務削減により研究の生産性が低下しています。2020年4月中旬に実施されたバイオインフォマティクス社の調査によると、世界の研究ラボのうち、現在フル稼働しているのはわずか12%です。全体の半分のラボが閉鎖され、残りのラボは稼働率が低下しています。この調査には、この業界の研究開発の最前線にいる製薬会社やバイオテクノロジーのラボも含まれています。したがって、多くの創薬プロセスもまた、世界的なパンデミックによって妨げられています。

 

米国の製薬業界では、この困難に立ち向かうため、原薬製造を奨励する法案が上院に提出されました。Securing America's Medicine Cabinet Act(SAM-C)は、FDAのEmerging Technology Programを拡大し、米国での治療法開発と製造を支援するために、先進的な医薬品製造のためのセンターオブエクセレンスの構築に1億米ドルの権限を与えています。同様に、インド政府は、中国で生産される原薬への依存からシフトするために、製薬業界のために1万ルピー(12億米ドル)を確保しました。

 

さらに、パンデミックの影響は、治療法を見つけるための競争を引き起こし、世界中の製薬会社はCOVID-19の潜在的なワクチン、治療法、診断法の研究に懸命に取り組んでいます。FDAは、コロナウイルス治療薬をできるだけ早く市場に投入するための官民一体となった取り組みである「コロナウイルス治療加速プログラム(CTAP)」を実施しました。CTAPプログラムは、病気の患者に新しい治療法をもたらすために、FDAが持っているあらゆる手段を使うことになります。一方、欧州委員会は、Horizon 2020とInnovative Medicines Initiative(IMI)の助成金を介してワクチン、治療法、診断法の開発プロジェクトに資金を提供しており、最大4500万ユーロ(4900万米ドル)の公的資金提供を発表しました。IMIでは、製薬会社により、さらに総額9000万ユーロ(9800万米ドル)の資金が投入され、開発が期待されています。

 

現在、製薬業界で開発中のパイプラインには155種類の医薬品と70種類のワクチンがあります。Gilead社のレムデシビルは、動物実験や臨床試験のデータからCOVID-19の治療に有望な結果が得られており、開発中の代表的な医薬品の一つです。一方、Moderna/NIAID、Inovio Pharmaceuticals、CanSino Biologicalは、各社が異なるワクチンプラットフォームで臨床試験を開始しており、ワクチン開発の最前線を走っています。DNA・RNA操作を利用した遺伝子ワクチンプラットフォームは、この競争をリードしているように思われます。この種のワクチンは、潜在的に従来のワクチンよりも迅速に開発・生産できる可能性があります。

 

これらの驚くべき発見を短期間で可能にしたのは、その背後にある高度な技術によるものです。PCR、シーケンシング、ELISAなどの技術は、この研究の複数の側面で多用されています。さらに、医薬品開発に携わる組織では、疾患標的の効率的な解明、化合物や生体分子のスクリーニング、臨床試験に移行する前の薬理学的特性や安全性の判定などを行う、学際的な人材と多様な装置が必要とされています。

 

分析機器は、すべての創薬・開発プロセスの中心にあります。医薬品および生物治療用化合物の正確な分析を行う必要性は、厳しい規制環境と相まって、これらの物質の実験室試験は分析科学とイノベーションの最前線で行われています。

 

【 当レポートの詳細目次 】

https://www.gii.co.jp/report/sdii937800-pharmaceutical-market-opportunity-report.html

 

ご購入検討用にレポートサンプルのご提供や試読サービスなども行っております(無料)。

 

【本件に関するお問合せは下記まで】

販売代理店 株式会社グローバルインフォメーション

Tel:044-952-0102

e-mail:jp-info@gii.co.jp

URL:https://www.gii.co.jp/

〒215-0004

神奈川県川崎市麻生区万福寺1-2-3 アーシスビル7F



ログインするとメディアの方限定で公開されている
お問い合わせ先や情報がご覧いただけます

企業情報

企業名 株式会社グローバルインフォメーション
代表者名 樋口 荘祐
業種 その他サービス

コラム

    株式会社グローバルインフォメーションの
    関連プレスリリース

    株式会社グローバルインフォメーションの
    関連プレスリリースをもっと見る

    • クリックして、タイトル・URLをコピーします
    • facebook
    • line
    • このエントリーをはてなブックマークに追加

    プレスリリース詳細検索

    キーワード

    配信日(期間)

    年  月  日 〜 年  月 

    カテゴリ

    業界(ジャンル)

    地域