楽天がA10ネットワークスのAXシリーズを活用し、機器集約を実現

*下記と同様の内容が、A10のプレスリリースサイト
http://www.a10networks.co.jp/press/pressrelease/08/23/2012.html
にも掲載されております。


　A10ネットワークス株式会社(本社：東京都港区、代表取締役社長兼CEO　ヴァイスプレジデント南APAC：小枝 逸人、以下A10ネットワークス)は、国内最大級のインターネットショッピングモール「楽天市場」の運営などを行う楽天株式会社（以下、楽天）が、A10ネットワークスのロードバランサAXシリーズの「AX 2600GF」を採用し、ネットワークインフラ強化の実現と従来の半数以下の台数への集約を実現したことを発表します。 また、あわせて10Gbpsを搭載したAXシリーズが新しく構築した楽天のプライベートクラウド基盤に採用されました。
　楽天では、2012年3月時点で3万9千店以上の店舗が出店するショッピングモールを、インターネット上に展開しています。商品点数は9000万点以上、会員数は7600万人にも上り、2012年3月4日に開催した「楽天スーパーSALE」では、24時間で流通総額約130億円を達成しています。サービスの多くが実経済と密接に結びついているため、ネットワークインフラには高い信頼性が求められており、また、繰り返してユーザが利用したくなるような、高速で快適な環境を提供しなければなりません。これまで楽天では、信頼性の高いネットワークインフラ実現のため、トラフィックの伸びに合わせてシステムの拡大を行い、その都度ロードバランサの増強も実施してきました。しかし、機器台数の増加はメンテナンス工数の増加につながり、管理コストやラックスペース、ならびに電源コストの増大が課題となっていました。
　そこで楽天は、高性能なロードバランサの導入によるネットワークの最適化と機器の集約化に着手し、異なるベンダー製品数機種を用いた、数ヵ月に及ぶ検証期間を経てA10ネットワークスの「AX 2600GF」の導入を決定しました。楽天 Network Administration Group 鈴木 幹昌氏は、「AXシリーズの64ビットプラットフォームが見せるパフォーマンスは圧倒的で、同価格帯の1U製品でこれだけの性能が出せる機器は他にありませんでした。CPUにも余裕があり、セッション同期機能などの付加機能を利用しても処理能力への影響は低いです」と述べています。

　現在、AX 2600GFを中心に従来の半数以下の台数のAXシリーズが楽天の各サービスで利用されており、数十Gbpsのトラフィックを処理しています。高いコストパフォーマンスで信頼性の高いネットワークインフラを実現しただけではなく、大規模なイベントの際でも想定以上の急激なトラフィック増加に耐える、安定したサービスを提供しています。また、半数以下の台数に機器を集約できたため、管理負荷も大幅に軽減されました。台数削減はラックコストの削減、消費電力の節減に好影響をもたらしています。楽天は今後も、従来の3分の1の台数にまで集約を進める予定です。
また楽天は、新サービスの開発、運用のための新しいプライベートクラウド環境に10Gbpsを搭載したAXシリーズを採用し、仮想ネットワークとApplication Delivery Partition（以下、ADP）機能※１を組み合わせて、1台の筺体の中に異なる環境、異なる構成のロードバランサを構築しています。ADPやVRRP-A（パーティション単位でのHA構成機能）機能＊２を活用することで、N+1で冗長性を確保し、今後の増強も2台セットの追加は不要となっています。
※１　Application Delivery Partition（ADP）機能：1 台の AX シリーズを複数のパーティションに分割し、異なる構成やサービスを集約する仮想化機能

※２　VRRP-A機能：最大8台までの冗長化構成をサポートするための機能。ADP機能と組み合わせることにより、パーティション単位での冗長化が可能。

本事例の詳細な情報は下記のWebサイトより入手可能です。
http://www.a10networks.co.jp/case/rakuten.html

構成図：
http://www.a10networks.co.jp/case/files/rakuten003.png

導入製品：　AX2600GF
http://www.a10networks.co.jp/press/files/AX2600GF_Front_sm.png