ビジネスパーソンの“資格取得”事情 〜5人に1人が「現在、資格取得の勉強中」

現在、資格取得の勉強をしているビジネスパーソンは20.8%。「過去に勉強していた時期がある」は55.6%/人気の資格は「TOEIC」(19.9%)と「日商簿記検定」(19.7%)が双璧/資格取得に必要な勉強時間は、平均で週10時間台、半年程度。要した費用「1万円未満」(30.4%)が 最多

2011年3月4日
財団法人 労務行政研究所
ビジネスパーソンの“資格取得”事情〜5人に1人が「現在、資格取得の勉強中」
●現在、資格取得の勉強を「している」と答えた人は20.8%。「過去にしていた時期がある」人は55.6%に上る
●人気の資格は、「TOEIC」(19.9%)と「日商簿記検定」(19.7%)が双璧
●資格取得に必要な勉強時間は、平均で週10時間台、半年程度。勉強に要した費用は「1万円未満」(30.4%)が 最多

【調査概要】
調査名 : ビジネスパーソンの資格取得に関するアンケート
調査方法 : インターネット調査
調査地域 : 全国 調査対象 : 20歳以上59歳以下のお勤めの方(日経リサーチモニター会員)
有効回答数 : 合計 658サンプル(男性332人、女性326人)
調査日時 : 2011年1月18日(火)〜1月24日(月)
調査機関 :(株)日経リサーチ

資格取得のための勉強状況とその目的[図表1〜2]
民間調査機関の(財)労務行政研究所 (理事長:矢田敏雄、東京都港区東麻布 1‐4‐2)ジンジュール編集部では、このほど「ビジネスパーソンの資格取得に 関するアンケート」を実施し、ビジネスパーソンの各種資格の保有状況や、資格取得のための勉強の方法、要した期間、費用などについてまとめた。
現在、資格取得の勉強を「している」と答えた人は20.8%。「現在はしていないが、過去にしていた時期がある」人(55.6%)も加えると、76.4%が資格の勉強経験者という結果となった[図表1]。
また、資格取得を目指す理由(複数回答)では、「現在の仕事を、より円滑に、 的確に行うため」が40.8%と最も多く挙げられた。以下、「転職など、社外でのキャリアアップを見据えて」(35.0%)、「仕事に活かす見込みはあまりないが、自分の将来 のために必要」(29.6%)と続いている[図表2]。

資格取得を目指していない理由[図表3]
資格を取得する予定がないと回答した人に、その理由を聞いたところ、最も多くの回答を集めた「興味がない」(38.7%)に続き、「時間がない」(32.4%)、「仕事が忙しい」(28.1%)が比較的多く挙げら れた[図表3]。「お金がない」(16.2%)なども含め、資格取得自体には意欲がありながら、スケジュールや金銭的な理由から、取得に向けたアクションに踏み出せないでいるビジネスパーソンも多いことが分かる。

資格取得を目指している(目指していた)資格[図表4]
現在、取得を目指している資格、あるいは過去に目指していた資格を聞いたところ(複数回答)、「TOEIC」(19.9%)と「日商簿記検定」(19.7%)の二つが多く挙げられた[図表4]。 なお、実際に取得した資格を聞いてみても、やはり「TOEIC」(21.6%)と「日商簿 記検定」(18.2%)をこれまでに取得した、というビジネスパーソンは多いようだ。 一方で、「目指している(目指していた)資格」では7.6%(38人)と比較的多く挙げられていた「社会保険労務士」については、実際に取得したと回答した人はわずか0.6%(4人)にとどまり、取得の難しさを物語る結果となっている。

資格取得のためには、「参考書を買って独学」派が多数[図表5]
資格取得を目指して勉強するうえ で、どのような取り組みを行っているかを聞いたところ(複数回答)、1位は 「参考書を買って独学した」が67.0% と、3人に2人の割合となった[図表5]。
以下、「通信教育を受講した」22.1%、「資格取得のため専門の学校に通った」19.5%と続いている。
なお、近年は「朝活」など就業時間 以外に自主的な勉強会等を開く、アクティブなビジネスパーソンが話題に なっているが、「社内外の勉強会や学習サークルなどに入った」という回答は9.3%にとどまった。

取得に向けた勉強意欲を保つヒケツは、イメージ、継続、目標、仲間[図表6]
資格取得の意欲を継続させるために自分 なりに工夫していることについて、384件の自由回答の中から特徴的なキーワードを抽出したところ、右記のようになった(なお、ここでは「特にない」等の回答は除外した)[図表6]。最も多く挙げられたのは、「資格を取った 人の活躍を見て、今後の自分の姿を想像し 意欲を高める」など、資格取得後のメリットや達成感を「イメージ」する、という回答だった(30件)。続いて、「どんなに忙しくても1日に必ず自分の時間を作り資格取得のための勉強 をする」などとにかく「継続」することを重視する(27件)、「資格を取る理由を明確にする(仕事に必要等)具体的な目標を立てる」など「目標」を掲げる(21件)、「同じ資格の取得を目指している人と一緒に学習をする」など「仲間」とともに目指す(同21件)――といった意見が挙げられている。

資格取得には、週平均10時間台で、半年程度の勉強が必要?[図表7]
実際に資格を取得した人に関して、資格取得にかかった費用、1週間の勉強時間、取得までの期間で、それぞれ最も多い割合をみると、以下のようになった[図表7]。
●費用 1〜10万円未満/32.8%
●1週間の勉強時間 1〜10時間未満/49.9%
●期間 半年程度/20.0%

取得した資格は、現在の仕事の役に立っているか[図表8]
上記で見てきたように、資格取得は、 費用面、時間面で一定の負担が求められる。それでは、苦労して取得した資格 は、実際に仕事の役に立っているのだろうか。これまでに何らかの資格を取得してき た人に、取得した資格は現在の仕事の 役に立っているかどうかを聞いたところ、「役立っている」が44.9%と最も多かった。「役立っていない」(18.6%)の倍以上で、取得した資格を武器に仕事を進 めているビジネスパーソンが多いことが 伺える[図表8]。 一方、「現在は役に立っていないが、こ れから役に立つ予定」(13.2%)、「過去 に役に立っていた時期がある」(10.7%)も含めると、4人に3人の人が、取得した資格について何らかの形で報いがある(あった)ということが分かる。

本プレスリリースに関するお問い合わせ
労務行政研究所 ジンジュール編集部 荻野、前田、五林
TEL:03-3584-0845/Eメール:editor@jinjour.jp
■ジンジュールの概要 http://www.jinjour.jp/
労務行政研究所が編集する企業の人事担当者を対象とした人事・労務の専門情報誌『労政時報』の情報提供 のノウハウをベースに、「jin-jour ジンジュール」は、“働く現場をもっと元気に!”というコンセプトの下、働くすべての人々に関心の高い、人と会社にまつわるさまざまな情報を、月曜日から金曜日まで毎日更新するWebサイト(http://www.jinjour.jp/)と、Webサイトの情報を凝縮したフリーペーパー(隔月発行、第5号は2011年3月発行)で発信しています。
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企業名 一般財団法人労務行政研究所
代表者名 猪股 宏
業種 新聞・出版・放送

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