WFP(国連世界食糧計画)共同プロジェクト(FOOD-FOR-CARBON-FREE)

カーボンフリーコンサルティングとWFPが共同で実施する“温暖化ガス削減のための食糧支援(Food-For-Carbon-Free)”は、乾燥し痩せた土地に植林事業を展開することで、現地の緑化をはじめ、雇用の創出や果実の収穫による収入、家畜の飼育などを支援し、共同体の経済的な自立につなげることを目指します。

ジャカルタ発 本日、WFP 国連世界食糧計画は日本のカーボンフリーグループの一員であるカーボンフリーコンサルティング株式会社(CFG)から、意義深い支援金を受領しました。支援金はインドネシアで立ち上げられるWFPの試験プロジェクト“温暖化ガス削減のための食糧支援(Food-For-Carbon-Free)”に活用されます。

温暖化ガス(GHG)削減プロジェクトの有数の開発事業者であるCFGの代表取締役 中西武志氏は、ブラッドレイ・ブセットWFPインドネシア事務所長に48,000米ドルの支援金を手渡したことを発表しました。

中西氏は、「CFGはインドネシアにおけるWFPの試験プロジェクト“温暖化ガス削減のための食糧支援(Food-For-Carbon-Free)”を支援できることを誇りに思います。今回の支援は私たちとWFPの三年協定における最初の一歩となります。」と述べました。

また、ブセットWFPインドネシア事務所長は次のように述べています。「今回のご支援は西チモールにおけるWFPの試験プロジェクト“温暖化ガス削減のための食糧支援(Food-For-Carbon-Free)”の始まりとなるものです。このプロジェクトを通じ、地域の住民は植林に参加する見返りとして食糧支援を受けることができるため、地域の食糧事情は改善する見込みです。また、植林した木が吸収した二酸化炭素相当量は、自主的な排出権(VER)として世界中の温暖化ガス排出企業や個人に売却されることになります。」

「長年にわたる気象観測記録は、インドネシアのティモール島が次第に乾燥してきていることや、天候がますます予測不可能になってきていることを示しています。村人たちは気候変動に対応し、暮らしを維持していくため、より安定した生活基盤を必要としているのです。」

村人たちは近隣のフローレス島での成功事例を参考にし、カシューナッツの木を植えることを決めました。カシューナッツの木は乾燥した荒廃地でも栽培することができ、また、カシューナッツの実は安定した高価格で取引されています。実が収穫できる期間は、木を植えた3年後から30年間続きます。村の作業グループのリーダーであるフレデリクス・ウンさんは、「貧困から抜け出すために、私たちはこのプロジェクトに全力を尽くします。」と話してくれました。

また、村人たちは火事や動物の侵入を防ぐため、農地と農地の間に、乾燥し荒廃した土地に対する耐性の高いナンヨウアブラギリ(別名ジャトロファ)を植える予定です。ナンヨウアブラギリの種は、このプロジェクトを通じて各家庭に配られる調理用ストーブの燃料ともなるため、村の女性の生活が楽になります。

プロジェクトに参加する340世帯の人々は、ティモール・テンガ・ウタラ(TTU)県政府、地元NGOであるヤヤサン・ビナ・スワダヤ(YBS)、そしてCFGとの契約書を交わします。この契約書は、参加住民がカシューナッツの木を20年間維持することや、TTU県政府やYBSが行う支援について定めています。CFGは植えられた木々を保全するため、毎年、共同モニタリングを実施する予定です。

CFGの中西氏は、「環境は全ての人々の生命を支える食糧生産の基盤となるものです。WFPの“温暖化ガス削減のための食糧支援(Food-For-Carbon-Free)”を通して、私たちは2つの世界の人々――より良い環境下で暮らしたいと望んでいる人々と、食糧難に陥り私たちの食糧支援を必要としている人々――との架け橋になりたいと考えています。」と語っています。

ブセットWFPインドネシア事務所は、「インドネシアにおける食糧安全保障の構築に役立つとともに、気候変動の悪影響を受けている人々の助けとなる、この大変有意義な支援に感謝します。このパートナーシップがさらに広がっていくことを望んでいます。」と述べました。



(注1)
“温暖化ガス削減のための食糧支援(Food-For-Carbon-Free)”試験プロジェクトの植林セレモニーに是非ご参加下さい。
日程:2009年3月19日(木)
場所:インドネシア国東ヌサトゥンガラ州ティモール・テンガ・ウタラ県インサナ郡オインビット村

(注2)
“温暖化ガス削減のための食糧支援(Food-For-Carbon-Free)”キャンペーン
1世帯あたりの農地(0.32ヘクタール)に植えられるカシューナッツによる二酸化炭素吸収量は、20年間で33トンと見積もられており、これは、自動車が約13万km走行した場合の温暖化ガス排出量に相当します。
また、ナンヨウアブラギリの種を燃料とする調理用ストーブの各世帯への配布や、このプロジェクトで植えられたナンヨウアブラギリの木から採れる種は、薪の使用量を減らし、炭素吸収源となる森林資源の保全に役立ちます。
このプロジェクトによって発生する自主的な排出権を購入した個人または企業には、キャンペーン・ロゴとプロジェクト参加家族の写真付の証書が贈られます。



【カーボンフリーコンサルティング(CFG)について】
カーボンフリーグループの一員であるカーボンフリーコンサルティング株式会社(CFG)は、日本有数の環境コンサルティング企業です。

CFGは、カーボン・オフセットの提案、クリーン開発メカニズム(CDM)申請、信頼性の高い手段を用いた温暖化ガスの測定、省エネルギー経営の提案、環境ブランディングの確立、エコ商品の普及など、環境関連の幅広いサービスを提供しています。

CFGは中国と日本で2つの植林事業を直接管理しています。これらは第34回G8(洞爺湖)サミットにおいて、サミットで発生した二酸化炭素の一部を自主的に吸収する6つのカーボン・オフセット活動のうちの2つに選ばれました。

CFGはまた、海洋緑化協会の支援を通じマザー・オーシャン・プロジェクトにも取り組んでいます。このプロジェクトは、地球温暖化がもたらす海洋の砂漠化の拡大を防ぐためのものです。砂漠化した海洋では水中の栄養素が少なくなり生物生産性が下がるため、生態系にとって深刻な影響が生じます。
URL: http://www.carbonfree.co.jp/
Email: info@carbonfree.co.jp



【WFPについて】
WFP 国連世界食糧計画は世界最大の人道支援機関であり、国連唯一の食糧支援機関です。WFPはインドネシアでは40年以上前に活動を始め、1996年に一旦事務所を閉じました。しかし、その後も深刻な干ばつや経済危機、政治的混乱などが続き、微量栄養素欠乏症への対応や女性や子どもを含む脆弱な人々の栄養状態の改善などを行うため、1998年に活動を再開しました。

インドネシアを襲った度重なる自然災害に対し、WFPは緊急食糧支援と物流面での支援を行ってきました。現在は、インドネシアの4地区(ジャボタベック、東ジャバ、ヌサトゥンガラ・バラット、ヌサトゥンガラ・ティムール)で約75万人を対象に食糧支援を続けています。

WFPは国連の分配金などを受け取っておらず、その人道支援活動を行うための全ての資金任意の寄付金でまかなっています。インドネシアで現在計画中の全ての事業を実施するためには、今後3年間で1億米ドル以上の資金が必要です。
URL: www.wfp.org



お問い合わせ先:
WFP 国連世界食糧計画 インドネシア代表: ブラッドレイ・ブセット(ジャカルタ)+ 62 21 570 9004
WFP 国連世界食糧計画 アジア局スポークスパーソン:ポール・リズレイ (タイ、バンコク市)+ 66 2 655 4115
カーボンフリーコンサルティング株式会社 代表取締役:中西武志(日本、横浜市) 045 222 3400

企業情報

企業名 カーボンフリーコンサルティング株式会社
代表者名 中西武志
業種 未選択

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