劇団サファリ・P「悪童日記」日本人劇団初のアートフェスFEMART(コソボ共和国、プリシュティナ)公演をめざしクラウドファンディングを開始

サファリP第5回公演では、2017年に初演し好評を得たアゴタ・クリストフ作『悪童日記』を2019年2月~3月に大阪・八尾、横浜、京都にて再演しました。この一連のツアーは各界からの好評を得ましたが、国内での評判にとどまらず、この作品が縁でコソボ共和国プリシュティナで開催されるアートフェスティバル第7回FEMARTフェスティバルから参加招待を受けることとなりました。このたびコソボ公演の実現に向け、クラウドファンディングサイト、Campfireにて支援の募集を開始しました。

 

京都を拠点とする劇団「サファリ・P」は、2017年に初演し好評を得たアゴタ・クリストフ作『悪童日記』を第5回公演として2019年2月~3月に大阪・八尾、横浜、京都にて再演しました。この一連のツアーは各界からの好評を得ましたが、国内での評判にとどまらず、この作品が縁でコソボ共和国プリシュティナで開催されるアートフェスティバル第7回FEMARTフェスティバルから参加招待を受けることとなりました。このたびコソボ公演の実現に向け、クラウドファンディングサイト、Campfireにて支援の募集を開始しました。

 

https://camp-fire.jp/projects/view/140126

 

 

この度の招待を受けて私たちは、今まであまりなじみのなかったコソボという国について調べ、大使館の方のお話なども伺い、先方の担当者とも何度もやり取りを重ねてきました。そしてアゴタ・クリストフ自身が体験し、この作品で描かれている分断のモチーフとなったハンガリー紛争のすぐそばの国、そしてほんの10数年前に国が分断されて独立して生まれた新しい国で、この演目を上演できるというチャンスに運命的なつながりを感じました。

先方の熱い思いと、日本の様々な方の支援を受けて、サファリ・Pはフェスティバルの参加を決めました。まだ設立されて間もない若い国の勢いが、サファリ・Pのそれと似通っていました。これを逃せば、今後コソボの方と関わることはないでしょう。私たちはこの機会を逃すわけにはいきません。

 

 

【募集の概要】

必要とされる経費の内、約270万円は劇団自身で調達の目処がついていますが、残額の約250万円をクラウドファンディングサイトCampfireにて広く一般からの支援を募っています。

募集期間は2019年6月3日までを予定しています。

 

【国内公演の講評】

2019年2~3月の公演では、多くの新聞記事への掲載の他、翻訳者の堀茂樹氏からは「今はもう地上にいない、原著者アゴタ・クリストフに観せたかった」とコメントをいただきました。故アゴタ・クリストフは生前、自分の作品が自由に解釈されることを望んだと言います。物語を忠実に立ち上げるのではなく、サファリ・Pならではの解釈で舞台独特の表現として立ち上がった『悪童日記』を、我々もできれば作者に観ていただきたかったと思っています。

それ以外にも多数ご意見頂戴いたしましたが、以下に代表的なものを掲載致します。

 

「人間の体を媒介に、情景が空間に像を結ぶ」。2017年の『悪童日記』の舞台を観て、『Artissue』第9号に書いた言葉だが、サファリ・Pの舞台には、テクストを元にした身体の動きと関係性が生み出す〈演劇〉の新たな可能性がみえる。

サファリ・Pの『悪童日記』は翻訳劇ではない。もちろんダンスでもない。文体までも表現しようとする彼らの試みは、ハンガリー語を母語とする作者がフランス語で書いた原作を、日本語で上演するといった〈言語〉の境界を、自分たちの身体だけを頼りに乗り越えようとするものだ。まるで、『悪童日記』の双子たちのように。

戦時下のハンガリーを描いたこの作品が,コソボ共和国で開催されるFEMARTフェスティバルで上演されるという。テクストを身体で伝えようとする彼らの試みが、どのような形で彼の地の観客に届くかがとても楽しみだ。ひょっとすると双子のうちひとりは肉親の死すら利用して命がけで国境を越え、もうひとりはそれを手助けしながらもその地に残る選択は、〈紛争〉を体験したことのある観客にこそ、ストレートに伝わるのかもしれない。

演劇は舞台に立つ俳優と観客との間に立ち現われてくるものである。フェスティバルのテーマは「自由と羞恥心」。女性アーティストとアクティヴィストの祭典で、サファリ・Pのもつ身体強度は観客とどのような化学反応を示すのだろうか。気になるところである。

演劇研究者・柴田隆子

 

原作の『悪童日記』をすでに読んだ者には頭を殴られるような衝撃を与え、まだ読んでない者にはそもそもの物語を希求させる他に例を見ない舞台だ。「虚無」の原作を「動」の舞台に置き換えながら作者の心髄に迫ろうという試みは見事に成功している。舞台上には確かにアゴタ・クリストフの文体が肉体化されていた。海外の演劇好き、本好きをうならせることは間違いない。

早川書房 編集者 山口晶氏

 

 

【劇団サファリ・P】

 

2015年7月、利賀演劇人コンクール2015にて「財産没収」(作:テネシー・ウィリアムズ)を上演。優秀演出家賞一席を受賞。メンバーは高杉征司、日置あつし、芦谷康介、達矢、池辺茜、森永恭代、朴建雄、山口茜の8名(2018年8月現在)。パフォーマー(俳優・ダンサー)・技術スタッフ(照明・音響)・演出部(演出家・ドラマトゥルク)からなる劇団。

既成戯曲・小説から作品を立ち上げる。物語に底流する作者の生い立ち、時代背景などを重視してテキストを紐解き、独自の身体性と発話により舞台化する。

 

運営会社

合同会社stamp

【設立】2017年10月に設立された法人です。

【商号】 合同会社stamp

【本社所在地】 京都府京都市上京区

【代表者】 山口茜

【設立】 2017年10月24日

【事業内容】舞台芸術作品の企画、創作、演劇的手法を使ったワークショップの企画、実施

 



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企業名 合同会社stamp
代表者名 山口茜
業種 その他サービス

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