名大客員教授(73歳)が、友人の無念を晴らすために研究者人生をかけた挑戦を開始 ALS発症のメカニズム解明に向け、研究費をクラウドファンディングで調達

岡崎市在住の名古屋大学客員教授・宇理須恒雄(うりすつねお・岡崎市岡町)は、2019年2月12日(火)より、難病であるALS(筋萎縮性側索硬化症)の発症メカニズムを解明するために、研究費を募るクラウドファンディング を開始します。このプロジェクトは、ALSの発症メカニズムの解明に欠かせない世界初の細胞活動の解析装置をつくるためのもの。これまで研究費は国の補助金などでまかなってきましたが、若い研究者を支援するという性質のものが多く73歳という年齢がネックとなり、十分な研究費を工面できなくなってきたことから、業界でもほかに例をみないクラウドファンディングを始めることにしました。

 

■背景/10万人に1人が発症するALS。2014年には「アイスバケツチャレンジ」が話題に。

ALS(Amyotrophic Lateral Sclerosis /筋萎縮性側索硬化症)とは、脳や末梢神経からの命令を筋肉に伝える「運動ニューロン(運動神経細胞)」が侵される難病のひとつ。発症すると全身の筋力が低下し、歩くことも話すこともままならなくなり、発症から3〜5年で自力での呼吸が困難となるため人工呼吸器による補助が必要となります。しかし、知覚神経や自律神経は侵されないため、五感や記憶、知性を司る神経は正常のまま体が動かなくなる病気です。10万人に1人が発症すると言われ、現在、日本には約8300人前後、世界には約12万人の患者さんがいますが、いまだ治療法は見つかっていません。2014年にアメリカで始まった「アイス・バケツ・チャレンジ」では、各界の著名人や政治家が頭から氷水をかぶる動画をSNSを通じて投稿し、ALSの認知向上や研究のための寄付を募っていました。

 

■経緯/ALS研究のきっかけは、友人からの1通のメール 「ALSにかかりました。」

研究者というとある特定の分野の研究を突き詰めるイメージがあるかもしれませんが、宇理須はこれまでに量子力学、放電、光通信、半導体、液晶ディスプレイ、LSI、分子科学など多岐にわたる分野の研究を渡り歩いており、コンピュータにつかわれるLSIの構造が脳の神経回路の構造と似ていることから、ある時期から神経細胞の研究に取り組んでいます。ALSの研究を始めたきっかけは、友人である大学共同利用機関法人 高エネルギー加速器研究機構の名誉教授・佐藤皓教授からメールをいただいたこと。「友人がALSにかかりました。病因の解明に向けて研究をお願いできませんか」、と直接依頼を受けたのです。そこからです。神経細胞の研究のなかでもALSに特化して攻めようと決めたのは。しかし、研究の成果を見ることなく彼は他界。うなだれる奥様やお子様などご遺族にお会いし、必ずや研究を成功させてみせると心に決めました。

 

■プロジェクト概要/ALS解明に欠かせない「細胞の解析装置」をつくる資金を調達したい。

研究の末、発症のメカニズムの解明に欠かせない、従来にはない細胞活動を多点で観察・解析できる装置の設計図が完成。これまで研究費は国の助成金などを活用してきましたが、若い研究者を応援するという性質のものが多く工面が難しくなってきたため、この度、装置をつくるための資金をクラウドファンディングで募ることにいたしました。

 

▼▼▼プロジェクト概要(利用サービス名:CAMPFIRE)

■プロジェクト名: 「ALS発症のメカニズムを解明する、世界初の細胞活動の解析装置をつくりたい!」

https://camp-fire.jp/projects/view/100487

■目標金額:2,000,000円   ■開始日:2019年 2 月12日(火)   ■終了日:2019年 4月 18 日(日)

※支援してくださった金額に応じてお手紙や特製キーホルダー、研究室の見学などをお返しいたします。

 

■解析装置の概要/ALS解明に不可欠・世界初の「複数の細胞の活動を同時に解析する装置」

ALS解明のために必要なものは、2つ。ひとつは、患部のサンプル。これはiPS細胞の登場によって解決されつつあります。そしてもうひとつが、今回のプロジェクトで実現を目指す「細胞の解析装置」です。

 

細胞を単体で解析する装置は、すでにあります。しかし、脳とは無数かつ多種類な神経細胞ネットワークでできている、非常に複雑なもの。ALSをはじめ神経系の難病というのは、その複雑なネットワーク上に遺伝子の変異など発症の原因と、情報を伝達するスイッチの破損などの結果が網目(あみめ)上に分布しており、さらに、その分布は個人個人で異なるため、発症のメカニズムを解明するためには、複数の細胞を同時に解析する必要があるのです。研究の結果、それを実現する技術を発見したため、その装置を作ろうと言うのが今回のプロジェクトです。



ログインするとメディアの方限定で公開されている
お問い合わせ先や情報がご覧いただけます

添付画像・資料

添付画像をまとめてダウンロード

企業情報

企業名 岡崎ビジネスサポートセンターOKa-Biz
代表者名 秋元 祥治
業種 国・自治体・公共機関

コラム

    • クリックして、タイトル・URLをコピーします
    • facebook
    • line
    • このエントリーをはてなブックマークに追加

    プレスリリース詳細検索

    キーワード

    配信日(期間)

    年  月  日 〜 年  月 

    カテゴリ

    業界(ジャンル)

    地域