広がる「エシ活」。コーヒーを飲み「ながら」できる「社会貢献」。「エベレストコーヒー」プロジェクトが、クラウドファンディングにて目標金額を達成！

東日本大震災以降、 「エシカルな消費」を選択する「エシ活」が定着・増加傾向にあり、エベレストレード（大阪府豊中市 代表：筒井百合子）が進めている、コーヒーを飲み「ながら」できる「社会貢献」活動、「エベレストコーヒー」プロジェクトが、クラウドファンディングにて目標金額を達成した。

「エシカルファッション」「エシカルジュエリー」「エシカル消費」など、ここ数年、エシカルという言葉をよく耳にする。「エシカル」（ethical）は日本語では「倫理的」「道徳上」などと訳されるが、「倫理的」が意味する所は、わかるようでわからない。

「エシカル」とは、環境保全や社会問題に配慮していることを表す言葉。「エコ」という言葉は、環境への配慮を表しますが、社会問題に関する内容は含まれない。一方、「エシカル」は、環境だけでなく社会問題も含めて配慮していることを表している。

こうした「エシカル」な消費を選択する、いわゆる「エシ活」が支持を得ている。内閣府のデータによれば、日本人の社会貢献意識は右肩上がりとなっており、こうした意識の高まりが「エシカル消費」浸透の背景となっている。
（内閣府 2013年 社会意識に関する世論調査より引用）
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kyojo/dai1/sankou.pdf

また、第一生命経済研究所では、ネット社会での情報過多がもたらす自己否定感を「エシカル消費」が解消している、と分析している。
http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/ldi/note/notes1310a.pdf
（第一生命経済研究所　消費環境の複雑化と女性の消費意識より引用）

ネットを使い、多様な情報を簡単に得ることができるようになった現代。情報が簡単に手に入るにも関わらず、消費に失敗したと感じた場合、自らの情報収集能力の低さや怠慢によるものとして、自己否定感をもたらし、従来以上の不満足感やストレスを発生させるケースが少なくない。

その一方で、「エシカル消費＝倫理的消費」は、環境や社会・他者への配慮を含んだ消費であり、東日本大震災以降、「支援・応援消費」「つながり消費」として認知の広がりを見せた。エシカル消費をする人は、購入の納得感が高まり、さらに納得して購入するものに関しては、ある程度高額でも出費をするというアンケート結果が得られている、とのこと。

こうした社会背景の中で、エシカルな志向を反映した「コーヒー」が注目を集めている。

エベレストレード（大阪府豊中市 代表：筒井百合子）が進めている、コーヒーを飲み「ながら」できる「社会貢献」活動、「エベレストコーヒー」プロジェクトは、クラウドファンディングにて3月8日に目標金額50万円を達成。締め切りの3月14日まで6日を残し、9日正午までの支援は、95人のサポーターによる合計55万8200円となっている。

代表の筒井百合子さんは、9年前からネパールにてNPO支援活動として、紛争で親をなくした子供たちの生活支援・就学支援を続けている。支援活動を続ける中で、支援に対する「依存」を感じるようにもなっていた筒井さんは「寄付」や「物資援助」ではない支援の方法を模索するようになっていた。

そんな状況で出会ったのが、ヒマラヤ山脈の森林で「アグロフォレストリー農法」で栽培されている無農薬のコーヒー、「エベレストコーヒー」。多くの人手を必要とするコーヒー栽培は、仕事のないネパールの農村地域に雇用を創出し、自助努力による自立が進むと考え、NPOでの支援活動とは離れた個人的な取り組みとして活動を開始した。

エベレストコーヒーとの出会いから約2年後、バレンタインデーの2月14日からクラウドファンディングサイト「きびだんご」にて、エベレストコーヒーの輸入・販売を目的とした資金調達プロジェクトを立ち上げ、3月8日に目標金額を達成、プロジェクト成立となった。

募集締め切りは3月14日。4月には再度ネパールへの訪問も予定しており、エベレストコーヒー輸入・販売への準備を進める。「一時的な支援でなく、コーヒーを買い続けることで長く続いていく支援を継続させたい。」と筒井さんは抱負を語っている。

筒井さんの「エベレストコーヒー」クラウドファンディング募集ページ
http://kibi-dango.jp/info.php?type=items&id=I0000079