イーソルのRTOSベースソフトウェアプラットフォームがリコーイメージングのデジタル一眼レフカメラ「PENTAX K-3」とコンパクトデジタルカメラ「GR」に採用

イーソルは、リコーイメージング社が開発したデジタル一眼レフカメラ「PENTAX K-3」およびコンパクトデジタルカメラ「GR」に、イーソルのT-Kernelベースソフトウェアプラットフォーム「eT-Kernel Platform」が採用されていることを発表します。

2013年11月7日
報道関係者各位

イーソル株式会社


リコーイメージングのデジタル一眼レフカメラ「PENTAX K-3」とコンパクトデジタルカメラ「GR」にイーソルのT-Kernelベースソフトウェアプラットフォームが採用


イーソル株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:長谷川 勝敏、以下イーソル)は、リコーイメージング株式会社(以下、リコーイメージング)が開発したデジタル一眼レフカメラ「PENTAX K-3」およびコンパクトデジタルカメラ「GR」に、イーソルのT-Kernelベースソフトウェアプラットフォーム「eT-Kernel Platform」が採用されていることを発表します。eT-Kernelプラットフォームは、T-Kernel 拡張版リアルタイムOS「eT-Kernel」を中心に、開発ツール「eBinder」、ファイルシステムやUSBスタック、ネットワークプロトコル、GUIなどの各種ミドルウェア、プロフェショナルサービスで構成されています。イーソルはeT-Kernelプラットフォームの提供を通じ、高品質・高精細が求められるシステムにおいて、高いリアルタイム性と信頼性を確保し、効率的なソフトウェア開発の実現に貢献しました。

PENTAX K-3は、画像の解像感を優先した光学ローパスフィルターレス仕様で、リコーイメージングが開発した世界初(※注1)のローパスセレクターを搭載しています。ローパスセレクターは、ローパスフィルターなしにその効果を実現するリコーイメージング独自の技術で、必要なときだけモアレや偽色を軽減させる設定を選択できます。カメラ本体は、フィールド撮影に最適な防塵・防滴構造で、小型で軽量かつ堅牢なボディを実現しています。GRは、高感度のAPS-CサイズCMOSセンサーを搭載し、デジタル一眼レフカメラと同等の高感度撮影を可能にしています。APS-CサイズのCMOSセンサーを搭載するデジタルカメラとしては世界最小・最軽量(※注2)です。新開発の画像処理エンジン「GR ENGINE V」がもつ高性能な画像処理アルゴリズムにより、優れた画像処理と表現力を実現できます。

PENTAX K-3に採用されたのは、T-Kernel拡張版リアルタイムOS「eT-Kernel」と、eT-Kernelと密に統合化された開発環境「eBinder」です。eT-Kernelは、μITRONのアーキテクチャと優れた性能を継承し、T-Engineフォーラムからオープンソースで提供されるリアルタイムOS T-Kernelをベースに、イーソルが独自に拡張と改良を実施したリアルタイムOSです。システム起動時間の大幅短縮、高速な割込み応答性、タスク切り替えの高速化、コンフィギュレーションによるメモリフットプリント調整機能、ハードウェア依存部のレイヤー化、モジュール化による移植性の向上などを実現しています。3つのプロファイルを用意しており、POSIX仕様準拠やメモリ保護機能とプロセスモデルをサポートした大規模システム向けのものから、μITRONの構成に近いコンパクトなものまで、システム規模と用途にあわせて選択できます。またマルチコアプロセッサにも対応した「eT-Kernel Multi-Core Edition」も用意しています。eT-Kernel Multi-Core Editionに実装された独自の「ブレンドスケジューリング」技術により、対称型マルチプロセッシング(SMP)と非対称型マルチプロセッシング(AMP)を混在でき、柔軟なシステム設計を可能にします。eBinderは、リアルタイムOS向けのソフトウェア開発に特化した機能やツール群を提供しており、高品質なソフトウェアの効率的な開発を可能にします。

GRに採用されたのは、FAT12/16/32およびexFATに対応したファイルシステム「PrFILE2/exFAT」です。PrFILE2/exFATを使用することにより、従来のFAT32ファイルシステムでは取り扱えなかった、USBメモリ、外付ハードディスクなどの大容量メディアに格納された動画や音楽、写真をはじめとする大容量ファイルを、高速に取り扱うことができます。FAT12/16/32、VFAT(ロングファイルネーム)に対応したPrFILE2の特長をそのまま引き継いでおり、高速巻き戻し再生などに必要なファイルポインタの高速な後方シーク機能や、電源断やメディアの抜去によるファイルシステムの破壊を最小限に抑える機能など、デジタルカメラをはじめとしたデジタル家電製品に必須の機能が多く搭載されています。さらに、多言語対応や、文字コードの動的変更機能、UNICODE対応オプションなど、海外市場向け製品に必要な機能をサポートしています。

eT-Kernelプラットフォームは、優れたリアルタイム性と高い信頼性により、PENTAX K-3やGRなどのデジタルカメラに加え、ゲーム機器やPHS端末などのデジタル家電、カーナビやカーオーディオをはじめとする車載情報機器、OA機器など、幅広い分野で数多く採用されています。eT-Kernelプラットフォームを採用することにより、多彩な実績に裏付けられた高い信頼性と品質を取り入れることができます。

▽「PENTAX K-3」詳細: http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/products/k-3/
▽「GR」詳細: http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/products/gr/
▽リコーイメージング株式会社 ウェブサイト: http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/
▽イーソル製品ユーザ様事例: http://www.esol.co.jp/successstory/rtos_middleware.html

注1)レンズ交換式デジタルカメラとして。2013年10月現在、リコーイメージング調べ。
注2)APS-CサイズのCMOSセンサーを搭載したカメラにおいて世界最小・最軽量。2013年3月1日現在、リコーイメージング調べ。

イーソル株式会社 執行役員 エンベデッドプロダクツ事業部長 上倉 洋明 のコメント
「リコーイメージング様のPENTAX K-3とGRにeT-Kernelプラットフォームを採用していただき大変光栄です。eT-Kernelプラットフォームは、デジタルカメラをはじめとするデジタルコンシューマ製品において、多数の採用実績があります。その採用実績から実証された、高い機能性と信頼性をご評価いただけたのではないかと考えております。イーソルは今後も、eT-Kernelプラットフォームや、受託開発サービスなどのご提供を通じ、組込みシステムのソフトウェア開発を包括的にサポートしていきます。」

<補足資料>
▽ PrFILE2:http://www.esol.co.jp/embedded/prfile2.html
▽ PrFILE2/exFAT:http://www.esol.co.jp/embedded/prfile2-exfat.html
▽ eT-Kernel Platform:http://www.esol.co.jp/embedded/ecros.html
▽ イーソル ホームページ:http://www.esol.co.jp/

*記載された社名、団体名および製品名は商標または登録商標です。

企業情報

企業名 イーソル株式会社
代表者名 長谷川 勝敏
業種 コンピュータ・通信機器

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