イーソルのリアルタイムOSプラットフォーム「eCROS」が、富士通セミコンダクター社の車載機器向け画像表示LSI「MB86R12」のソフト開発キットに標準採用
イーソル株式会社は、リアルタイムOSプラットフォーム「eCROS」が、富士通セミコンダクター株式会社が開発したARM Cortex-A9コア搭載の車載機器向け画像表示LSI「MB86R12」に対応し、同社が開発・提供するMB86R12向けソフトウェア開発キットに標準採用されたことを発表します。
報道関係者各位
イーソル株式会社
イーソルのT-Kernelベースソフトウェアプラットフォーム「eCROS」が、富士通セミコンダクター社の車載機器向け画像表示LSI「MB86R12」のソフトウェア開発キットに標準採用
イーソル株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:澤田 勉、以下イーソル)は、イーソルのT-Kernelベースソフトウェアプラットフォーム「eCROS」が、富士通セミコンダクター株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:岡田 晴基、以下富士通セミコンダクター社)が開発したARM(R) Cortex(TM)-A9コア搭載の車載機器向け画像表示LSI「MB86R12」に対応し、同社が開発・提供するMB86R12向けソフトウェア開発キットに標準採用されたことを発表します。デジタルダッシュボードやカーナビ、ドライバーの視覚補助を行う「全周囲立体モニタシステム(注1)」など、車両情報や車両の周辺情報を運転手に視覚的に伝える高品位なグラフィックス表示システムにおいて、車載分野でさまざまな採用実績をもつeCROSを利用することにより、高いリアルタイム性と信頼性を実現しながら、短期間、低コストでの開発を可能にします。
2012年11月14日(水)~16日(金)、パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催される「Embedded Technology 2012 組込み総合技術展」のイーソルブース(ブース番号:D-17)にて、MB86R12に対応したeCROSを紹介します。
MB86R12は、ARM Cortex-A9コアを搭載し、4つのビデオ入力、3つのディスプレイ出力と高速2D/3D描画機能を持つほか、自動車向け高速インターフェースAPIX(R)2.0(注2)を搭載した車載機器向け画像表示LSIです。従来、メータークラスタディスプレイは速度や燃料残量などの表示に特化していましたが、近年はこれに加えて地図、カーオーディオ、車載カメラで取得した車両周辺映像や運転支援情報などを表示する機能が求められるようになり、センターディスプレイなど他の車載機器と連動させる制御が必要とされています。MB86R12の利用により、さまざまな車載機器への映像表示の制御を1チップで可能にします。
eCROSは、リアルタイムOS「eT-Kernel」をコアに、開発ツール「eBinder」、各種ミドルウェア、プロフェショナルサービスで構成されるソフトウェアプラットフォームです。eT-Kernelの優れたリアルタイム性と高い信頼性により、カーナビやカーオーディオなどの車載機器への採用実績が多数あります。富士通セミコンダクター社の自動車用画像表示LSIのシリーズ製品で、2010年に発売された「MB86R11」のソフトウェア開発キットにも標準採用された実績があります。eT-Kernelには、POSIX仕様準拠リアルタイムOS「eT-Kernel/POSIX」を含む、システム規模と用途にあわせたプロファイルがあるため、将来、機能と性能のバリエーションを持たせたシリーズ製品や後継製品を開発する場合にも、ソフトウェア資産の共通化により効率的な開発ができます。さらにeT-Kernelは、ARM Cortex-A9コアに搭載された、マルチメディア/信号処理アルゴリズムを高速化するARM NEON (TM) テクノロジー(注3)に対応しているため、オーディオ、ビデオ、3Dグラフィックスなどの高いマルチメディア機能を必要とする機器に最適です。またeT-Kernelに特化したeBinderは、リアルタイムOSを使うシステム開発のためにゼロから設計された開発ツールです。リアルタイムシステム特有の問題を容易に解決できるため、開発者の負担を軽減し、開発効率を向上させることができます。
注1) 全周囲立体モニタシステム:株式会社富士通研究所が開発した、ドライバーの視界補助向けに車両全周囲を任意の視点でリアルタイムに表示する映像処理技術。
注2) APIX2.0:Automotive Pixel Link。ドイツのInova Semiconductors社が自動車向けに最適化した、高速差動インターフェース。伝送方式には、電流差動伝送(CML:Current Mode Logic)を採用。
注3) ARM NEON テクノロジー:ARM Cortex-Aシリーズのプロセッサに対応する128ビットSIMD(Single Instruction, Multiple Data)アーキテクチャ拡張機能。ビデオ・エンコード/デコード、2D/3Dグラフィックス、オーディオ/ボイス/スピーチ処理、画像処理などのマルチメディア/信号処理アルゴリズムを高速化する。
富士通セミコンダクター株式会社 映像ソリューション事業部長 脇本 康裕 様 のコメント
「イーソルの定評あるソフトウェアプラットフォームeCROSにて、車載の新たなマルチスクリーン、マルチソース環境をリードするMB86R12がサポートされたことを歓迎します。車載HMI(Human Machine Interface)は、今後ますます高品位、高機能に向かいながらも高い信頼性が要求される分野であり、イーソルのOSと、豊富な経験、ノウハウで総合的なソリューションを提供いただくことを期待します。」
イーソル株式会社 常務取締役エンベデッドプロダクツ事業部長 上山 伸幸 のコメント
「近年、車載ディスプレイに表示する情報量は増加し、さらにドライバーに分かりやすい高品位な画像表示が求められています。それらを実現するには、高性能な画像表示機能を持つLSIはもちろん、その性能を十分に活かすための高いリアルタイム性と信頼性を持つOSが不可欠です。イーソルは、車載機器をはじめとした幅広い分野での採用実績で培った技術力とノウハウで、車載機器向けのソフトウェア開発を強力に支援します。」
<補足資料>
▽ eCROS詳細:http://www.esol.co.jp/embedded/ecros.html
▽ eT-Kernel詳細:http://www.esol.co.jp/embedded/et-kernel.html
▽ eBinder詳細:http://www.esol.co.jp/embedded/ebinder.html
▽ イーソル ホームページ:http://www.esol.co.jp/
*eBinder、eParts、PrKERNEL、PrKERNELv4、PrFILE、PrCONNECT、PictDirectはイーソル株式会社の登録商標です。
*eCROS、eT-Kernel、PrCONNECT、PrFILE、PrUSB、PrMTPはイーソル株式会社の商標です。
*TRON は"The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
*ITRON は "Industrial TRON" の略称です。
*μITRON は "Micro Industrial TRON" の略称です。
*TRON, ITRON, T-Engine, T-Kernel はコンピュータの仕様に対する名称であり、特定の商品ないしは商品群を指すものではありません。
*記載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です。
企業情報
| 企業名 | イーソル株式会社 |
|---|---|
| 代表者名 | 権藤 正樹 |
| 業種 | コンピュータ・通信機器 |
コラム
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