【職員研修】発達段階における課題と遊びについてを実施しました

先日、児童デイすぎとちいさな木にて、
地域の職員方もお招きし、専門性向上を目的とした研修会を実施いたしました。

今回も、長年にわたり発達支援の現場でご活躍されている
学校法人幸手若葉学園・幸手ひまわり幼稚園の理事長、木村利行先生を特別講師としてお招きし、
木村先生との勉強会・発達段階における課題と遊びについて〜人間関係をテーマに〜と題して、
貴重なご講演と実践的なご指導を賜りました。

以下が今回の研修サマリーです。
ぜひその成果をご覧ください。

＜研修サマリー＞

研修概要
研修名　木村先生との勉強会・発達段階における課題と遊びについて〜人間関係をテーマに〜（職員研修）
主催　特定非営利活動法人日本社会福祉事業協会（職員研修）
開催日　2025年11月12日
場所　児童デイすぎとちいさな木（杉戸町高野台西1-8-7）
講師　学校法人幸手若葉学園・幸手ひまわり幼稚園 理事長 木村利行先生
研修の目的　長年にわたる発達支援の現場経験に基づいた知識と実践を学び、職員の専門性向上を図ること。

主な学習内容（学び）
・重要なキーワード　全面発達、妥協、一貫した長期的な対応、身体と精神の連携。

学んだ知識・スキル
・子どもの発達を身体と精神が連携する「全面発達」として捉える視点（例：首の座り＝自己防衛の芽生え）。
・パニック、こだわり、要求泣きなどに対し、成長のチャンスと捉え、毅然かつ一貫した長期的な対応を行う具体的な関わり方。
・社会で生きていくために不可欠な、他者と折り合いをつける「妥協の力」を育む教育観。
・食事や遊びを通じた、自立支援と信頼関係構築の具体的な実践例（遊びの落差、生活習慣）。

印象に残った点
・「妥協」こそが人間関係の基礎であり、諦めではなく肯定的な成長であるという捉え方。
・子どもが嫌がる関わり（弱い側を鍛える遊びなど）が、精神的な自立心を育む重要な過程であるという視点。

成果・気づき
・具体的な成果　子どもの表面的な行動（泣き、パニックなど）に惑わされず、その背景にある発達の原理を理解し、長期的な視点で関わることの重要性を再認識した。

業務に活かせる点
・行動の問題化を防ぎ、子どもの成長を促すための具体的なアプローチ（一貫した対応、妥協を促す関わり）を獲得した。
・支援の初期段階で、まず遊びなどを通じて子どもとの信頼関係を築くことが、次の指導段階（待つ、乗り越える）に進むための不可欠な土台であると確認できた。

何が変わったか
・子どもの行動に対する職員の視点や捉え方が、短期的な対処から、発達を見据えた長期的な支援へと変化する契機となった。

木村先生の長年にわたる経験から、
全面発達、妥協、長期的支援が大切なことを改めて知ることができました。
今回得た学びを、明日からの療育に活かしていきたいと思います。

木村先生、この度も誠ににありがとうございました。
児童デイすぎとは、これからも職員一同、子どもたちの笑顔のために、
より一層専門性を高め、質の高い支援を提供できるよう努めてまいります。

研修後には、幸手市にあるコアラ亭（@koala_tei）の特製弁当を食べながらランチ交流会も行われました。

＜講師紹介＞
木村 利行（きむら としゆき／学校法人幸手若葉学園・幸手ひまわり幼稚園　理事長）

異色の経歴を持つ保育の専門家。エンジニアから保育の世界へ転身後、幸手ひまわり幼稚園の発展に大きく貢献。その卓越した指導力と熱意が認められ、埼玉県保育指導員などを歴任。現在は東関東子育てサポートセンターにて、長年の経験と深い知識を活かし、育児相談をはじめ、遊びを通した子育て指導など、お子様の成長に関わる多岐にわたるサポートを提供。一人ひとりの個性と可能性を大切にする温かいまなざしで、保護者の皆様と共に歩む育児支援は、多くの信頼を集めている。
子育てサポートブック、にんじんなんかだいきらい、しょうぼうしのりくん、ぼくのふくはどこ、としくんのおおまっかちん（いずれも、こどもゆめ書房）などの書籍多数。