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全国でも珍しい英国発祥の演劇教育「シアター・イン・エデュケーション」を四ッ谷で開催

日本ではほとんど前例がないが、英国で50年行われているシアター・イン・エデュケーション(Theatre In Education)が四ッ谷のシアターウィングで上演された。劇を観るだけではない数々のアクティブラーニングの仕掛けに、子どもたちは熱狂した。主催は一般社団法人日本グローバル演劇教育協会で、日本中に演劇教育を届けることをミッションとしている。

東京都新宿区若葉に事務局を置く、一般社団法人日本グローバル演劇教育協会(GLODEA)は、日本でまだ発展していない演劇教育を、日本の教育の中に浸透させていこうとしている団体だ。代表理事は劇作家・演出家・演技講師である別役慎司。

 

演劇教育には様々な手法があるが、欧米では広く普及しているにもかかわらず、日本では普及が遅れている。それは、教師たちが一方通行的な詰め込み型の教育になれすぎていることが原因であり、俳優などの演劇関係者と連携が取れていないということも原因であるる。また、演劇教育というもの自体の理解や認知が広がっていない。

そこで、一般社団法人日本グローバル演劇教育協会(GLODEA)では、高度なファシリテーション能力を備えた演劇教育家を育てることに力を入れ、グローバルな演劇教育の手法を伝授している。同時に、演劇教育家を派遣する提携先を探している。

 

今回上演されたシアター・イン・エデュケーション(Theatre In Education) は、TIEと呼ばれ、イギリスでは広く行われ、その手法は世界中に広がっている。しかし、日本では、研究会や講習などで実験的に取り上げられることはあっても、子どもたちを相手の実践そのものはほとんど前例がない。

 

今回は、GLODEAが主催となり、「GLODEA劇場」という企画のもと、2019年12月22日(日)、GLODEAが拠点とする四ッ谷のシアター・ウィングで行われた。選ばれたメンバーは、GLODEAの講師養成講座を受講したものたちが中心となっている。

 

シアター・イン・エデュケーション「クリスマスキャロル」

TIEの特徴は、劇をただ観るだけではない、様々なアクティブラーニングの仕掛けがある ことだ。今回GLODEAが上演した「クリスマスキャロル」においては、まず保護者席と子ども席を分け、子どもたちにはマットに座ってもらった。

 

開演前からファシリテーターと談笑し、温かい関係性が築かれていく。TIEは、「参加型」であり「巻き込み型」であることが大きな特長で、劇を真剣に観ていたかと思えば、シーンの合間にファシリテーターが出てきて、登場人物の心情を聞いたり、物語を整理したり、子どもたちの意見や感想を聞く 。ファシリテーターの問いかけに対して、子どもたちはイキイキと積極的に答えていた。

2回目の17:00の回では、最初保護者席に座っていて動かなかった子ども二人が、いつしか意見をいい、ついにはステージに出て積極的に参加しはじめた。居合わせた保護者たちも驚きを隠せない様子だった。

 

リフレクションと呼ばれるファシリテーターの問いかけシーン

TIEではファシリテーターからの問いかけがある「リフレクション」のパート以外に、子どもたちが参加して遊んだり、お手伝いをするパートがある 。子どもたちの参加によって、劇が進行していくのだ。子どもたちが活躍できることが、かけがえのない自己肯定体験となる。

ファシリテーターや役者たちは、子どもたちの反応に合わせて、臨機応変に舞台を創っていく。そのため、毎回違う舞台になる。

 

プロジェクターを使い、スクルージの過去を見る

GLODEAの「クリスマスキャロル」では、プロジェクターを使いながら、劇世界に子どもたちを没入させた。また、「サンタクロースの贈り物」というオリジナルのシアターゲームを組み入れ、子どもたちが劇世界のなかで遊ぶシーン も。作品の主人公スクルージはその様子を見ながら、心を変化させていく。

 

シアターゲームの様子

他にも、クイズのシーンや、スクルージのためにヒソヒソ話を聞きに行くシーンなど、物語のパートと、子どもたちが参加するパートが交互に展開しながら、約60分のTIE劇が行われた。

 

そのあとは保護者も交え、クリスマスパーティーを行った。これも、作中のフレッドがクリスマスパーティーにスクルージを招待するという設定と重ね合わせている。パーティーは、子どもたちがキャストと交流するだけでなく、保護者同士の親睦を深め、子育ての意見交換をする場 ともなった。

 

今回のTIE「クリスマスキャロル」の作・構成を担当し、スクルージ役としても出演した代表理事の別役慎司は、「子どもたちの純粋な反応に大人たちは感動して心癒やされていた。お子さんの新たな一面も見れたのではないかと思う」と語った。

ある参加者は「アクティブラーニングと道徳が組み合わされていて、子どもの時に私も体験したかった」と語った。

 

GLODEAは、今後も優れた演劇教育であり、アクティブラーニングの模範となるTIEをプロデュースしていく。TIEは、簡素なセットで移動が楽なため、学校訪問や施設訪問も可能だ。上演してほしいという全国からの依頼にも応えている。

TIEだけでなく、シアターゲームを中心とした演劇教育や、問題解決能力を鍛えるフォーラムシアターなども手がけている日本で唯一の団体なので、演劇教育に魅力を感じ、教育の可能性を感じる方は問い合わせてほしい。

 

一般社団法人日本グローバル演劇教育協会(GLODEA)
代表理事 別役 慎司
東京都新宿区若葉1-22-16 ASTY B1F
TEL&FAX:03-6380-1061

メール:office@globaldrama.org

ホームページ https://globaldrama.org

 



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企業情報

企業名 株式会社ASCEND FEATHER
代表者名 別役慎司
業種 教育

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