大谷大学教育学部調べ 子どもに就いてほしい職業 1位「公務員」、男の子の親では研究職、女の子の親には医療系や教職などが人気

私たち大谷大学が育てたいのは、子どものこころを理解できる先生。「こころ先生」の育成をめざす大谷大学教育学部では、幼児や小学生の親が、子どもの教育や先生に対してどのような意識を持っているのかを明らかにするため、「幼児教育・小学校教育に関する保護者の意識調査」をインターネットリサーチにより実施し、1,000名の有効サンプルを集計しました。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)

[調査結果]

≫ 第1章:子どもに対する期待と不安

◆「子どもの教育に関して不安を感じている」園児・小学生の親の約8割

 

幼稚園児・保育園児または小学生の子どもがいる20歳~59歳の男女1,000名(全回答者)に、子どもの教育に関する意識について質問しました。

 

まず、全回答者(1,000名)に、自身の子どもの教育に関して、不安に感じていることがあるか聞いたところ、「ある」は77.0%となり、何らかの不安を持っている親が多数を占めました。

子どもの就学段階別にみると、小学校低学年(1~3年生)の親が80.1%で最も高くなりました。

 

不安に感じていることがあると回答した人(770名)に、どのようなことを不安に感じているか聞いたところ、「友達との付き合い・関係」(43.0%)が最も高く、次いで、「学習習得状況」(38.1%)、「学習意欲」(31.6%)、「家庭での学習習慣」(30.0%)、「運動能力」(26.2%)となりました。子どもの友人関係や学習についての不安を抱えている親が多いようです。

男女別にみると、男性では「学習習得状況」(35.5%)、女性では「友達との付き合い・関係」(55.0%)が最も高くなりました。パパが最も気になるのは学習面、ママが最も気になるのは友人関係ということがわかりました。

子どもの就学段階別にみると、園児の親では「担任の先生との関係」(17.1%)、小学校低学年(1~3年生)の親では「授業中の態度」(23.7%)、小学校高学年(4~6年生)の親では「反抗期」(23.6%)や「進路・受験」(24.7%)がそれぞれ他の層と比べて高くなりました。

 

◆小学校入学前に子どもに身につけてほしいと期待すること 最多は「自立しようとする心の芽生え」

 

子どもの小学校入学は大きな節目となる出来事ですが、入学を迎える子どもに対して、どのような姿を期待している親が多いのでしょうか。

幼稚園児・保育園児の親(336名)に、小学校入学前までに、自身の子どもにできるようになってほしいと思うことを聞いたところ、「自分のことは自分でしようとするようになる」が71.4%で最も高くなり、次いで、「健康な生活や安全な行動を心がけるようになる」(67.0%)、「善悪が分かり、守るべきルールを守るようになる」(64.6%)となりました。先生や親に頼ってばかりではなく、自立心を持ってほしいと考える親が多いことがわかりました。以降、「周りの友達と協力し合えるようになる」(59.8%)、「言葉を使って先生や友達と意思疎通ができるようになる」(58.0%)が続きました。コミュニケーション能力について、子どもの成長を期待している親が多いようです。

 

◆子どもに就いてほしい職業 1位「公務員」、男の子の親では研究職、女の子の親には医療系や教職などが人気

 

親は子どもに将来どのような職業に就いてほしいと思っているのでしょうか。

自身の子どもに将来就いてほしい職業があると回答した人(483名)の回答結果をみると、「公務員」(39.5%)が1位となりました。以下、2位「会社員」(29.6%)、3位「医師」(20.1%)が続きました。

男の子の親の回答をみると、「学者・研究者」(17.9%)が4位となりました。近年日本人のノーベル賞受賞者が増えていることなどを背景に、研究職に関心を持つようになった親が多いのではないでしょうか。

他方、女の子の親の回答をみると、「看護師」(2位、26.8%)や「薬剤師」(3位、24.7%)といった医療関係職、「幼稚園・保育園の先生」(6位、14.3%)や「学校の先生」(7位、12.1%)といった教職が上位に挙がりました。

 

◆小学校高学年男子が就きたい職業1位「ユーチューバー」、女子が就きたい職業1位は「ケーキ屋・パン屋」

 

では、子ども自身は、どのような職業に就きたいと思っているのでしょうか。

自身の子どもが将来就きたいと思っている職業があると回答した人(503名)の回答結果をみると、1位「ケーキ屋・パン屋」(19.7%)、2位「ユーチューバー」(8.2%)、3位「警察官」「プロサッカー選手」(同率7.8%)となりました。

また、提示した選択肢のうち、「その他」は11.1%と少なくなく、職業に対する子どもの意識が多様化していることがうかがえます。

 

就学段階別にみると、幼稚園児・保育園児の男の子では、1位「警察官」(25.9%)、2位「電車・バスの運転士」(22.4%)、幼稚園児・保育園児の女の子では、1位「ケーキ屋・パン屋」(44.9%)、2位「幼稚園・保育園の先生」(19.2%)でした。カッコイイ制服姿や乗り物などに興味を持つ男の子や、美味しいケーキやパンを作る生活を夢見る女の子、身近な先生に憧れを抱く女の子が多いようです。また、小学4年生~6年生の男の子では「ユーチューバー」(20.9%)が1位、小学4年生~6年生の女の子では「ケーキ屋・パン屋」(18.9%)が1位になりました。

 

≫ 第2章:子どもの先生に対する親の意識

◆理想の幼稚園・保育園の先生 TOP2「ほめるのが上手」「こころと向き合ってくれる」

◆理想の小学校の先生 TOP2「真剣に話を聞いてくれる」「信頼関係を築けている」

 

子どもの教育に携わる先生に対しては、どのような希望を持っている親が多いのでしょうか。

全回答者(1,000名)に、幼稚園・保育園の先生の理想像を聞いたところ、「ほめるのが上手」が52.0%で最も高く、次いで、「こころと向き合ってくれる」(48.9%)、「真剣に話を聞いてくれる」(48.5%)となりました。ほめ上手な先生や、子どもの“こころ”に対して真摯に向き合ってくれる先生、話に対して真剣に耳を傾けてくれる先生を、幼稚園・保育園の先生の理想像と考える人が多いようです。また、「優しい」は31.2%、「厳しく叱ってくれる」は22.8%と、幼稚園・保育園の先生には厳しさより優しさを求める親が多い傾向がみられました。

 

次に、小学校の先生の理想像を聞いたところ、「真剣に話を聞いてくれる」が55.0%で最も高く、「信頼関係を築けている」(54.7%)が続きました。小学校の先生の場合は、話を聞いてくれる姿勢や信頼関係を重視する親が多いことがわかりました。

男女別にみると、「ひいきをしない」は女性では54.2%と、男性(33.0%)に比べて21.2ポイント高くなりました。ママは小学校の先生に公平な態度を求める傾向が高いようです。

 

◆子どもが認められると親も幸せな気持ちに 嬉しかった言葉は「思いやりがありますね」「頑張り屋ですね」

 

不安や悩みを抱えながら、子どもを幼稚園・保育園や小学校に通わせている親の気持ちとしては、自身の子どもに関する言葉を先生から聞くことで、安心したり、勇気付けられたりすることがあると思います。

そこで、全回答者(1,000名)に、自身の子どもに対し、先生からかけられた言葉のなかで、嬉しかった言葉は何か聞いたところ、1位は「優しいですね・思いやりがありますね」(114人)、2位「頑張っていますね・頑張り屋ですね」(55人)、3位「よく頑張りましたね」(29人)となりました。自身の子どもが幼稚園・保育園や小学校で優しさや思いやりを持って行動しているということを聞いて、何より嬉しいと感じる親が多いようです。また、子どもの頑張りを先生に認めてもらえることにも喜びを感じる親が多い結果となりました。

 

男女別にみると、男性では「よくできましたね・〇〇ができましたよ」(18人)が4位となり、女性では「友達と仲が良いです・人気者です」(17人)が3位となりました。子どもが何かを達成することを嬉しく思うパパや、友達との関係を上手く築けているということを聞いて安心するママが少なくないようです。

 

≫ 第3章:今でもこころに残っている先生・思い出

◆親が小学生の頃に好きだった先生 1位「笑わせてくれる先生」2位「優しい先生」3位「認めてくれる先生」

 

親自身は、自身が子どもの頃、どのような先生を望んでいたのでしょうか。

 

全回答者(1,000名)に、自身が小学生の頃に好きだったのは、どのような先生かを聞いたところ、「面白い話で笑わせてくれる先生」が31.7%で最も高くなりました。笑わせて楽しませてくれる先生に魅力を感じていた人が多いようです。次いで、「優しい先生」(29.2%)、「自分のことを認めてくれる先生」(27.6%)となりました。

 

◆幼稚園・保育園時代の先生との思い出 「運動会」「おゆうぎ会・発表会」「遠足」

◆小学校時代の先生との思い出 「修学旅行」「運動会・体育祭」「卒業式」

 

自身が子どもの頃にお世話になった先生との思い出が強く心に残っている人(618名)に、どのようなことが思い出に残っているかを<幼稚園・保育園>と<小学校>とに分けて聞いたところ、<幼稚園・保育園>に通っていた頃については、「運動会」が30.4%で最も高く、次いで、「おゆうぎ会・発表会」(24.4%)、「遠足」(21.2%)となりました。運動会やおゆうぎ会・発表会は、園生活のなかでも大きな行事の一つであり、練習で先生に指導してもらったことなどが思い出に残っている人が多いのではないでしょうか。

男女別にみると、男性では「運動会」(32.9%)、女性では「おゆうぎ会・発表会」(30.1%)が最も高くなりました。

 

また、<小学校>に通っていた頃については、「修学旅行」が35.4%で最も高くなりました。旅先で先生と楽しい時間を過ごした経験が、印象に残っているという人が多いようです。以降、「運動会・体育祭」(34.8%)、「卒業式」(23.9%)が続きました。

男女で比較すると、女性では、「運動会・体育祭」(男性31.0%、女性38.8%)や「合唱コンクール・音楽会」(男性10.3%、女性16.1%)が男性と比べて高い傾向がありました。一生懸命練習を重ねて本番を迎えるという活動のなかで、先生と過ごした時間が印象深い思い出となっているのではないでしょうか。

 

◆保護者の経験談 3人に1人が「自身が小学生だったとき、こころと向き合ってくれた先生がいた」と回答

◆5人に1人が「自身が小学生だったとき、人生を変えてくれた先生がいた」と回答

 

続いて、全回答者(1,000名)に、先生のタイプをいくつか提示し、自身が小学生の頃にそのような先生がいたかどうか質問を行いました。

「いた」という人の割合をみると、【失敗したときに励ましてくれた先生】では40.2%、【悩みを聞いてくれた先生】では30.1%、【こころと向き合ってくれた先生】では33.0%となりました。小学校の先生から精神面でのサポートを受けたという人は少なくないようです。

また、【全力で教育に取り組んでいた先生】では、「いた」という人の割合は51.4%となり、教育熱心な先生に出会えたという人が多数派であることがわかりました。

そのほか、【人生を変えてくれた(人生が変わるようなことを言ってくれた)先生】では、「いた」という人の割合は19.0%となりました。

 

◆“今でもこころに残る!小学校の先生の話・言葉” 1位「道徳や生き方についての話」2位「ほめてくれた言葉」

 

先生から聞いた言葉や話が、いつまでもこころに残り、生涯忘れられないものとなっているという人は少なくないのではないでしょうか。

今でもこころに残っている話や言葉があるという人(471名)に、その内容を聞いたところ、「道徳や生き方についての話」が28.2%で最も高くなりました。先生の人生観が垣間見られるような深い内容の話に、こころを動かされたという人が多いようです。次いで、「ほめてくれた言葉」(26.1%)、「先生の子どもの頃・若い頃の話」(20.0%)となりました。先生の若かりし頃の話に、意外性を感じたり親近感を抱いたりした人が多いのではないでしょうか。

男女別にみると、「勉強の仕方についてのアドバイス」(男性14.6%、女性7.8%)や「偉人や有名人の名言やエピソード」(男性13.4%、女性5.0%)では男性のほうが高くなりました。勉強に行き詰まったときに先生からもらえたアドバイスや、授業中などに先生が話してくれた名言や偉人伝が印象的だったと感じている人は男性に多いことがわかりました。他方、「ほめてくれた言葉」(男性20.6%、女性32.6%)では女性のほうが高くなりました。先生からのほめ言葉が嬉しい記憶となっているという人は女性に多いようです。

 

≫ 第4章:子どものこころに真剣に向き合ってくれる理想の先生

◆子どものこころと真剣に向き合ってくれる先生のイメージ スポーツ部門では1位「イチローさん」

 

最後に、全回答者(1,000名)に、子どものこころに真剣に向き合ってくれる理想の先生のイメージに合う有名人について聞きました。

 

<芸能部門>では、ドラマ『3年B組金八先生』シリーズで教師役を30年以上演じた「武田鉄矢さん」(81人)が1位となりました。以下、2位「所ジョージさん」(29人)、3位「ビートたけしさん」(20人)と、気さくに接してくれそうな所ジョージさんや、辛口の指導をしてくれそうなビートたけしさんのような人が、理想の先生として上位に挙がりました。

<スポーツ部門>では、1位「イチローさん」(129人)、2位「松岡修造さん」(120人)、3位「王貞治さん」(21人)となりました。



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企業名 ネットエイジア株式会社
代表者名 三清慎一郎
業種 ネットサービス

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