チームラボは、上映時間100年の新作映像『百年海図巻』と、全長20mを超える映像空間『百年海図巻 アニメーションのジオラマ』をコニカミノルタプラザにて展示致します。

チームラボは、12月10日-21日にコニカミノルタプラザで開催される
「コニカミノルタ環境企画展」にて、新作映像『百年海図巻』を発表致します。2008年12月、仏ルーブル宮にて発表した『花と屍』も同時展示致します。

【百年海図巻】
今年9月、WWF(世界自然保護基金)は「今世紀末までに地球の海面は最大120cm 上昇する」との予測を発表しました。
これは、従来の上昇予測の約2倍という数値です。
この予測を島国に住む私たちは、より身近な問題として受け止め、
ひとりひとりが何かを感じ、考えなくてはならない状況なのだと思います。

『百年海図巻』は、上映時間が100年の映像作品です。
WWFの予測に基づき、一世紀後に向け上昇してゆく海面の様子を100年間実寸の時間で上映し続けます。
2009年の予測に基づくこの映像は、
生まれた瞬間から現実の海とのパラレルな世界になります。
100年後、私たちが『百年海図巻』を見たとき、現実の海は、いったいどんな様子になっているのでしょう。
私たちが予想したよりも凄惨な海なのか、それとも穏やかな海なのか。
映像の海はその時がくるまで上昇し続けます。

日本の先人達が描いた波は、よく線の集合で表現されます。
そして、その線の集合には、波や海が一つの生き物かのように、どこか生命を感じます。それは、彼らには、自然に対して畏敬の念のようなものがあり、波や海が一つの生命に見えたからではないか。
そして、彼らには実際、古典的な日本画のように世界が見えていたのではないか、と考えました。
常識によって固定化された現代の客観的世界と、かつて私たちが見ていた主観的世界を再び統合的なものにする。
そのような考えの基、今回は、仮想の3次元空間上のどのような視点から切り取っても、
日本画的な線の集合で表現されるように、波を立体的に構築していきました。
そうすることによって、先人達には世界がどのように映っていたのかを、知ることができるのではないかと思ったのです。
3次元空間上に立体的に構築された世界を、日本の先人達の空間認識を再現するように映像化する。
そうすることによって、鑑賞者が映像の世界を客観的に観るのではなく、
映像の中の世界と自分がいる世界が曖昧で表裏一体になるような、新しい映像表現ができるのではないか。
そして、映像で表現される世界が、もっと身体的な体感になるのではないか。そんな疑問への試みなのです。

今回メインで展示する『百年海図巻 アニメーションのジオラマ』は、次世紀まで上映し続ける『百年海図巻』を、
体感可能な時間にまで縮め、より直感的に体験できるよう演出したインスタレーションです。
日本の古典絵画に見られる 先人達の空間認識を探りながら再構築された幅約20mの映像が、
映像の中の世界と自分がいる世界が曖昧で表裏一体の空間を創り出し、上昇する海面が鑑賞者を飲み込んでいきます。

海面が上昇していくという問題を身近な問題として体感してもらえれば、と僕らは考えています。

▼『百年海図巻』の展示詳細はこちら
http://konicaminolta.jp/plaza/schedule/2009december/sea/index.html

【花と屍】
2008年12月、仏ルーブル宮内国立装飾美術館で開催された
感性Kansei Japan Design Exhibition(経済産業省/日本貿易振興機構(JETRO)主催)
で発表した 12画面による『花と屍 アニメーションのジオラマ』十二幅対バージョンを今回の展示空間にあわせて三幅対バージョンとして再構築しました。

日本の先人達は、今とは違った世界の捉え方をし、世界の映り方は違っていたのではないか? 
その結果、自然は、文明の発展と共存でき、全てのものに感情移入できるような
うつくしい美術表現になったのではないだろうか?
そんな疑問から作品を作り始めました。
制作のプロセスを通して、私たちは日本の古典絵画の平面には、
西洋社会のパースペクティブとは違う論理による空間が存在していたと考えるようになりました。
そのような考えのもと、3次元空間上に立体的に構築された物語世界を、
日本の先人達の空間認識を探りながら映像化する試みをしています。
そして、その日本独特の空間表現を生かし、
物語世界を複数のスクリーンを用いて実空間に投影配置したアニメーションのジオラマが、今回の作品です。
歴史を紐解きながら創った物語と映像表現によって、先の疑問のヒントも見つかればと思います。
そして、今後の社会で僕らはどう世界を捉えていけばいいのか、という疑問のヒントにもなればと思っています。

▼『花と屍』の作品紹介はこちら
http://www.team-lab.net/portfolio/flower/japanese

三角『花と屍』の映像はこちら
http://www.team-lab.net/12hsolf/full.html
※『本映像は、経済産業省、日本貿易振興機構(ジェトロ)の主催で2008年12月に
フランス・パリの装飾美術館、および2009年5月にニューヨークで開催された
「感性kansei Japan DesignExhibition」おいて使用するため、ジェトロの委託により
チームラボが制作しました。

▼日仏国交150周年記念パリ感性展の様子はこちらからご覧頂けます。
http://www.team-lab.net/portfolio/diorama_exhibition.html

【コニカミノルタ環境企画展について】
コニカミノルタでは、地球環境保全を経営の根幹と位置づけ、
製品ライフサイクル全体を見据えて環境負荷を低減する活動を推進しています。
毎年この時期にコニカミノルタプラザでは、環境問題をテーマにしたアーティスト作品展を開催しています。
今年度は、テクノロジー、アート、デザインの境界線をあいまいにしながら
メディアを超えて活動しているTEAMLAB★NETによる展示『百年海図巻』を開催致します。温暖化による海面上昇を衝撃の映像体験で感じていただきます。
http://konicaminolta.jp/plaza/schedule/2009december/sea/index.html

【コニカミノルタ環境企画展 開催概要】
名称:コニカミノルタ環境企画展
会期:2009年12月10日(木)−21日(月) 10:30−19:00 (最終日は15:00開館)
会場:コニカミノルタプラザ
〒160-0022
東京都新宿区新宿3-26-11
新宿高野ビル4F
JR新宿東口、地下鉄丸の内線「新宿駅」A7出口から徒歩1分(フルーツの新宿高野4F)

【本件に関するお問い合わせ先】
チームラボ株式会社
担当/工藤
〒113-0033 東京都文京区本郷4−9−22
E-MAIL: lab-pr@team-lab.com
Tel: 03-5804-2356 / Fax : 03-5804-2422
URL:http://www.team-lab.com/

《関連URL》
http://konicaminolta.jp/plaza/schedule/2009december/sea/index.html
http://www.team-lab.com/

企業情報

企業名 チームラボ株式会社
代表者名 猪子 寿之
業種 ネットサービス

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