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小林製薬紅麹事件「青かびが工場に混入した」という説の矛盾を検証する(前編)─ プベルル酸でないとすれば、青カビ汚染説はさらに崩れる ─

株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町)は2026年5月5日、自社ウェブサイトに小林製薬紅麹事件 「青カビが工場に混入した」という説の矛盾を検証する(前編)─ プベルル酸でないとすれば、青カビ汚染説はさらに崩れる ── 工場環境・季節・調査時期・二工場同時発見の四重の矛盾 ─を公開した。

株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町)は2026年5月5日、自社ウェブサイトに小林製薬紅麹事件 「青カビが工場に混入した」という説の矛盾を検証する(前編)
─ プベルル酸でないとすれば、青カビ汚染説はさらに崩れる ─
─ 工場環境・季節・調査時期・二工場同時発見の四重の矛盾 ─
を公開した。
 

 

▼対象記事URL

 

https://kunsei.com/archives/813

令和8年5月 株式会社薫製倶楽部

「我々紅麹業界に何が起こったか」

㊽ 「青カビが工場に混入した」という説の矛盾を検証する(前編)

─ プベルル酸でないとすれば、青カビ汚染説はさらに崩れる ─

─ 工場環境・季節・調査時期・二工場同時発見の四重の矛盾 ─

 

【概要】

 厚労省・NIHSは2024年紅麹事件において、小林製薬の工場にPenicillium adametzioides(以下「青カビ」)が混入し、プベルル酸を産生したと説明してきた。しかしプベルル酸が原因物質ではないことがほぼ明らかになりつつある現在、この「青カビ汚染説」自体を検証する必要がある。

 当社代表は食品製造会社の社長として、この説に対し当初から強い違和感を覚えてきた。本稿では国立医薬品食品衛生研究所(NIHS)の吉成文献(Yoshinari et al., Proc. Jpn. Acad. Ser. B 101, 2025)を一次資料として、工場環境・季節条件・調査時期・二工場同時発見という四つの観点から矛盾を整理する。

 

 

1 「青カビ汚染説」の概要

行政・NIHSが示してきた説明の骨格は以下の通りである。

 

【行政・NIHSの公式説明(2024年9月18日公表)】

・           小林製薬の大阪工場にP. adametzioides(青カビ)が混入した。

・           この青カビがモナスカス菌(M. pilosus)と共存し、プベルル酸を産生した。

・           プベルル酸が混入した紅麹サプリを摂取した人々に腎障害が生じた。

・           同様の青カビが和歌山工場でも発見された。

 

 この説明を根拠付ける科学論文が、NIHS吉成知也氏ら(全員NIHS所属)による吉成文献である。同文献は厚労省の研究助成(JPMH22KA2001)を受け、2025年に日本学士院紀要に掲載された。

 

 

2 矛盾①:青カビは「水分豊富な果実」に生えるカビである

 吉成文献のDiscussion(考察)は、P. adametzioidesを「果実腐敗を引き起こす環境真菌(an environmental fungus that causes fruit rot)」と明記している。すなわちこの菌は、果物など水分含量が極めて高い環境を好む。

 

【食品製造現場からの観点】

 当社は薫製食品を製造する食品工場の社長として断言できる。食品工場において、カビが発生した原材料をそのまま使用することはあり得ない。また小林製薬が2024年4月12日頃に発表した「床に撒いた原材料を回収して再使用した」という発言も、現代の食品製造管理(HACCP体制)において絶対にあり得ない行為である。

 

 さらに吉成文献のコカルチャー実験(Model 4)の結果は、P. adametzioidesの増殖には「十分な水分が不可欠(sufficient moisture is essential)」であることを自ら示している。

 

 

3 矛盾②:論文自身が「酸性条件では増殖できない」と示している

 紅麹の製造工程では、雑菌汚染を防ぐため培地を酸性条件(酢酸・塩酸混合)に維持する。吉成文献のコカルチャー実験がこの点に関して重要な結果を示している。

 

実験条件

吉成文献の結果

中性固体米培地

P. adametzioidesが増殖し、プベルル酸を産生した

酸性固体米培地(実際の製造条件)

P. adametzioidesは増殖できなかった(M. pilosusのみ増殖)

 

【矛盾の核心】

 実際の紅麹製造は酸性条件で行われる。しかし吉成文献自身のコカルチャー実験は、酸性条件ではP. adametzioidesは増殖できないことを示した。論文は「製造工程のどの段階で汚染が起きたか特定は困難(it is difficult to determine the contamination route)」と結論しているが、自らの実験結果が「製造中の汚染はほぼ不可能」を示している

 

 

4 矛盾③:調査時期と工場閉鎖のタイムライン

吉成文献に記載された事実を時系列で整理する。

 

時期

事実

2023年12月

大阪工場が閉鎖。製造設備は和歌山工場へ移転(吉成文献p.303)

2024年3月

健康被害が公表される。この時点で大阪工場はすでに閉鎖・稼働停止から3か月以上経過

2024年4月15日

吉成ら(NIHS)が和歌山工場で拭き取り調査を実施(29箇所)(吉成文献p.304)

 

【重大な問題点】

・           大阪工場の拭き取り検査は、閉鎖から4か月以上経過した後に実施された(稼働時の状態を反映しない)。

・           実際の「汚染が起きた」とされる大阪工場の調査時点での菌は、E-6-2株1株のみ確認されている。

・           拭き取り調査の主対象は和歌山工場であり、「大阪工場での汚染」を証明するデータとしては根本的に不十分である。

 

 

5 矛盾④:「冬〜春」にカビが大量増殖するか

 小林製薬の紅麹サプリ問題で健康被害が生じた製品は、2023年2月〜8月に大阪工場で製造されたとされる。一方、問題が公表されたのは2024年3月22日である。

 P. adametzioidesは果実腐敗菌であり、増殖には高温多湿を要する。冬から春にかけて(2〜3月)、閉鎖空間で稼働している食品工場内でこの菌が大量増殖することは、微生物学的に極めて考えにくい。製造期間とされる2023年2〜8月のうち、真夏(7〜8月)は高温多湿で増殖の可能性はあるが、冬季(2〜3月)の大量汚染は説明がつかない。

 

 

6 前編のまとめ

【四つの矛盾(前編)】

・           矛盾①:P. adametzioidesは果実腐敗菌(高水分環境を好む)であり、工場への偶発的大量混入は不自然。

・           矛盾②:吉成文献自身のコカルチャー実験が、実際の製造条件(酸性)では増殖不能と示している——論文の結論と自己矛盾。

・           矛盾③:大阪工場は閉鎖から4か月以上後の状態しか調査できておらず、「汚染の事実」を証明するデータとしては成立しない。

・           矛盾④:問題製造期間は冬〜夏にまたがるが、冬季にこの菌が大量増殖することは微生物学的に説明困難。

後編では、カビ株の出所・千葉大との一致・DNA同一性の問題を検討する。

 

 

7 当社の立場

 当社(株式会社薫製倶楽部)は、プベルル酸陰性であった自社製品(品番5P-D全37ロット)にもかかわらず、2024年3月28日に厚労省により225社の一斉実名公表に含まれた。「青カビがプベルル酸を産生した」という説は、この公表の科学的根拠とされてきた。

 プベルル酸が原因物質でないことが明らかになりつつある今、「青カビ汚染説」そのものの再検証が不可欠である。当社は食品製造会社として、また薬剤師の資格を有する代表者として、この問題を継続して追及する。

 

【薫製倶楽部プレスリリース・シリーズ一覧】

① 東京科学大学のプベルル酸研究に科学的疑義申立(2026/3/10)

② 2024年紅麹事件、大阪市保健所が収去していないことを確認(2026/3/12)

③〜⑤ プベルル酸の根拠不明 研究解説1〜3(2026/3/13〜17)

⑥ プベルル酸の使用根拠について主要報道機関10社へ疑義照会(2026/3/18)

⑦ 刑事告発状の提出について(2026/3/19)

⑧〜⑩ 動物実験を実施したのは小林製薬だった(前編・後編)(2026/3/19〜23)

⑪ 小林製薬公表資料に基づくPK試験データの整理(2026/3/24)

⑫ 国立医薬品食品衛生研究所長を刑事告発(2026/3/25)

⑬ コカ・コーラが示す食薬区分の本質(2026/3/27)

⑭ 厚労省健康・生活衛生局長を刑事告発(2026/3/30)

⑮ 決定的証拠 小林製薬の標準品で小林製薬の検体を試験した(2026/3/31)

⑯〜⑳ (2026/4/1〜4/3)

㉑〜㉝ (2026/4/6〜4/20)

㉞〜㊵ (2026/4/21〜4/27)

㊶ プベルル酸の行政記録なし 5機関文書不存在(2026/4/28)

㊷ 衆参両院議長ほか国会議員5名に陳情書を送付(2026/4/28)

㊸ 朝日新聞報道への見解─モナコリンK曝露量を測定すべき(2026/4/29)

㊹ 「モナコリンK=スタチン」と書いたのは小林製薬自身である(2026/5/1)

㊺ 厚労省が公文書で自らの公表行為を否定した(2026/5/1)

㊻ 主要報道機関10社に疑義照会を送付(2026/5/1)

㊼ 動物実験施設の開示を求めた行政不服審査請求が却下された(2026/5/1)

【㊽】 「青カビが工場に混入した」という説の矛盾を検証する(前編)(2026/5/)

 

【会社概要】

会社名

株式会社薫製倶楽部(倉敷花桜ハム)

代表者

代表取締役・薬剤師 森 雅昭

所在地

〒701-0303 岡山県都窪郡早島町前潟611-1

TEL

086-483-0602

事業内容

薫製食品の製造・販売(倉敷ソーセージ等)

ウェブサイト

https://kunsei.com

お問い合わせ

sales@kunsei.co.jp

 

 



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企業情報

企業名 株式会社薫製倶楽部
代表者名 森雅昭
業種 食品関連

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