中東・アフリカ(MEA)スマートフォン市場における出荷量を発表〜マクロ経済の改善を受けて2023年第2四半期は回復〜

カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、中東およびアフリカ(MEA)地域におけるスマートフォン市場における出荷量は、2023年第2四半期に前年同期比で1%、前四半期比で7%増加したとなったという調査結果を含むMarket Monitor Serviceによる最新調査を発表致しました。

この5四半期振りの市場回復は、世界的なインフレ危機が始まって以来のMEAスマートフォン市場で初となる本格的なリバウンドとなりました。インフレ率が下がり、自国通貨の為替レートが安定したことで、消費者心理はこの四半期確かに改善しました。2022年は在庫レベルが警報級の水準に達するなど、課題だらけだったスマートフォンメーカー各社にとって一息つける明るいニュースとなりました。各社はこの機会を逃さず在庫を整理し、正常な在庫レベルと正常な商品発売のパターンに戻そうとしています。

 

MEAスマートフォン市況に関して、カウンターポイント社シニアアナリストYang Wang氏は次の通り述べています。

「MEA地域は、世界的なスマートフォン市場の停滞局面から、いち早く脱したようだ。マクロ経済環境の改善を受けて、この四半期の市場は活発になったことで消費者は値が張る商品の購入に対して楽観的になった。ラマダンやイースターの期間中の販売にも、四半期を通しての販売にも、それが見てとれる。この市況の好転によって、改めて、MEA地域はスマートフォン市場最後の未開の地として注目されそうである。人口のかなりの部分について、スマートフォンのアップグレードに対する確かな潜在需要がある。」

 

図: MEAスマートフォン市場出荷シェア

出典: カウンターポイント社Market Monitor Service

※数値は四捨五入を採用しているため合計は100にならない場合があります。

 

メーカー別に見ると、Samsung、TECNO、Appleが最も好調でした。Samsungのリバウンドは低価格のGalaxy Aシリーズが好調だったことが大きく、5G対応の高価格帯機種における販売も好調でした。TECNOは、特に低所得者層の経済状況が好転したことと、中東市場への積極的な参入によって、業績が極めて好調でした。姉妹ブランドのInfinixもその流れに追随しましたが、TECNOとInfinixの好調は、部分的にはitelのシェアを共食いして奪ったものでした。Appleは、iPhone 14シリーズのおかげで絶好調で推移した四半期となり、また、価格の高いProやPro Maxが高評価を受け、中東の主要国市場でシェアを高めました。

 

その一方で、Xiaomiは前年同期比17%減少となりました。その要因は、SamsungやTranssionグループと、中位価格帯で厳しい競争を強いられたことに起因します。また、トップ10社以外では、OPPOとvivoの業績右肩下がりが続いています。販売に回せる両社の在庫が減ったこととシェア減少が響いた形です。その中で、realmeはこの新市場に回す商材を増やし、成長軌道を維持しています。

 

MEAスマートフォン市場での価格動向に関して、カウンターポイント社Wang氏は次の通りコメントしています。

「MEA市場では、これまで高価格帯機種は購入時の真剣な検討対象ではなかった。しかし、2023年第2四半期は、このセグメントが抜きんでて好調である。価格が800米ドル超のスマートフォンは前年同期比93%も伸びており、大半がAppleの高価格帯機種であるiPhone 14シリーズによるものである。同社のシェアはGCC(Gulf Cooperation Council・湾岸協力会議)主要国で伸びていることに加え、アフリカでの流通チャンネル拡大にも力を注いでいる。AppleのMEA地域での成功は、このブランドが世界的に通用することを改めて証明した。同地域での都市化や工業化が今後も続くことを考えれば、Appleがこの地域でのトップブランドであり続ける可能性は高い。」

 

本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。

https://www.counterpointresearch.com/research_portal/market-monitor-i-quarterly-smartphone-vendor-region-value-share-2023-q2/

 

今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。 (調査時期:2023年4月1日~2023年6月30日)

 

【カウンターポイント社概要】

Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/



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企業情報

企業名 Counterpoint Research HK Limited
代表者名 Tom Kang
業種 その他サービス

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