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2022年リファービッシュスマートフォン市場における調査結果を発表〜リファービッシュiPhoneが全世界で前年比16%増に〜

カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、ほとんどの地域でリファービッシュスマートフォンの需要が高まり続けていることを受けて、スマートフォン二次流通市場は2022年に前年比5%成長したという調査結果を含むGlobal Refurb Smartphone Trackerを2023年4月24日に初公開致しました。

中国市場におけるリファービッシュスマートフォン販売が17%も落ち込まなければ、本市場はより成長していただろうと考えられますが、中国の二次流通市場における落ち込みは、ここ数年で最大のものとなりました。COVID-19の再流行とゼロコロナ政策が、中国におけるスマートフォン事業と、その需要に大きな影響を与えました。インドはリファービッシュスマートフォンのグローバル市場をリードしており、2022年は前年比19%の成長となり、これを追うのが中南米で前年比18%の成長を遂げました。

 

メーカー別でみると、Appleが世界全体の台数を2022年に前年比16%伸ばし、同社の二次流通市場でのシェアは49%となりました。Appleは世界の中古端末およびリファービッシュ市場において最速で成長しています。この二次流通市場での需要は、世界のいたるところで新品のiPhone本体やサービスの売上に影響を与えています。主要市場における新規出荷台数と比較して、Appleはリファービッシュ製品のシェアが増加していることに大きく寄与しています。供給不足は主にiPhoneのリファービッシュ市場におけるiPhoneに現れています。

 

同市場におけるSamsungのシェアは2021年の28%から2022年は26%へ減少しました。二次流通市場では2022年にAndroidの消費者がiOSに移行する割合が小さかったこともあり、Samsungのリファービッシュ製品の販売量に影響を与えました。この傾向は2023年にも続くだろうと予測します。

 

図1: 新規スマートフォンとリファービッシュスマートフォンの成長: 2019年-2022年

出典: カウンターポイント社Global Refurb Smartphone Tracker

 

リファービッシュスマートフォンの需要は主に次のものが挙げられます。

・スマートフォン新規購入者(成熟市場)

・フィーチャーフォンからスマートフォンへの移行(新興市場)

・個人間取引(C2C)や「おさがり」の譲渡などを含む非公式な取引

 

また、リファービッシュスマートフォンの供給源は主に次のルートが挙げられます。

・リファービッシュ端末小売業者(最も伸びている)

・主に成熟市場における通信キャリアによるリファービッシュ端末の取扱開始

・メーカー各社による回収並びにリファービッシュ端末としての再販強化

 

消費者の多くが、型落ちした前年の新品よりも、リファービッシュの高級端末やフラグシップ端末機種の方を好んでいるため、二次流通市場のASP(平均売価)は上昇しています。加えて、2022年には、新たなスマートフォンユーザーがサステナビリティや環境への配慮をより重視するようになりました。

 

全世界でリファービッシュスマートフォンへの信頼度も向上しています。リファービッシュ端末を手がける事業者のビジネスモデルは進化し、マーケティングも効果的になってきたことで、ユーザーの下取り端末台数もかつてないほど増加しています。

 

その一方で、新しいスマートフォンの保有期間は世界中で拡大しています。新品のスマートフォンのASPは上昇を続けており、消費者は手持ちの機種を長く使わざるを得なくなっており、この継続的なトレンドは二次流通市場への端末の供給を妨げる結果となりました。

 

国際取引における運輸、取引、物流は、その主要なハブである中国などが2022年にシャットダウン状態だった影響を受けたことで供給量が減少し、特にグレードAの良好な状態のリファービッシュスマートフォンが品薄の状態となっています。

 

リファービッシュ端末台数の伸びに関して、カウンターポイント社シニアアナリストGlen Cardoza氏は次の通り述べています。

「世界のリファービッシュ端末市場は変革の中にある。消費者が手持ちのスマートフォンを長く使うようになったため、供給は抑えられたままにある。同時に、成熟市場である米国、欧州、日本で、5Gへの需要が増している。5Gは2022年にリファービッシュ端末売上の13%を占めていた。リファービッシュスマートフォンビジネスのポテンシャルは相変わらず高いものの、供給が限定されていることが中南米、東南アジア、インド、アフリカなどほとんどの新興市場に影響を及ぼしている。成熟市場である米国、欧州、日本は自国内の需要に対応しなければならず、必然的にこれらの地域からの輸入が減少した。私たちは、ほとんどの市場が国内で修理やリファービッシュを行うエコシステムを成長させるという転換期を迎えていると考えています。国内のプレーヤーはどこの国でも、事業拡大、パートナーシップ、追加供給手段の増加に注力しています。」

 

図2: トップOEMメーカーのリファービッシュスマートフォン市場シェア

出典: カウンターポイント社Global Refurb Smartphone Tracker

 

成熟市場における通信キャリアと小売業者の動向に関して、カウンターポイント社リサーチディレクターJeff Fieldhack氏は次の通りコメントしています。

「二次流通市場のエコシステムにおける大手事業者は、供給獲得で有利だった分、供給難に終始した一年を中小事業者よりもうまく乗り切った。世界的な通信キャリアとそのパートナーは中古品の回収量で勝り、二次流通市場での力を増している。一方で、いわゆる認定中古(CPO: Certified Pre-Ownedの略)の流通量は2022年については減少した。これに関しては、カウンターポイント社の調査で、消費者は少々完璧さで劣っても安い方を好むということが明らかになった。また、端末メーカーからみると、Appleを別にすれば、CPOグレード端末を再販するのは儲からない、という事情もある。」

 

各市場でクローズドなドメスティック事業インフラが構築されつつある中で、事業者たちはB2Bチャンネルの構築に注力しています。2022年は、2021年のような旺盛な需要がなかったため、企業の成長はやや不安定でした。AppleのiPhoneは、ブランド認知度、高い利益率、高い在庫回転率により、引き続き最も引き合いが強い端末として取引されています。

 

 

リファービッシュスマートフォン市場2023年の見通し

2022年に二次流通市場で起こった様々な変化は2023年にも続くだろうと予測します。5Gスマートフォンシェアは大きく伸び、4Gスマートフォンの価値は2023年には急落するものと考えられます。下取りが増え、高級端末への買い替えが起きると、低価格中古スマートフォンの在庫が急増する可能性もあります。また、寿命が来た端末の廃棄に伴う作業に含まれる、分解、搬送、保管、リサイクル、電子廃棄物が新たなビジネスチャンスになることでしょう。また、IT資産処分も今後有望となることでしょう。

 

 

本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。

https://report.counterpointresearch.com/posts/report_view/Individual/3827

 

 

今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。 (調査時期:2022年1月1日~2022年12月31日)

 

 

【カウンターポイント社概要】

Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/



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企業情報

企業名 Counterpoint Technology Market Research Limited
代表者名 Tom Kang
業種 その他サービス

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