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会津の「農とくらし」にふれられる手づくりの美術館「古川利意記念美術館」がオープン!

農村集落にある築150年の蔵を、芸術家や若手建築家、地域の職人たちの手によってリノベーションした手づくりの美術館「農とくらし」が7月18日(月)にオープンいたしました!会津の暮らしや文化を町内外にひろく発信する新しい芸術交流拠点施設です。

 

■概要

 

福島県西会津町奥川地区真ヶ沢集落の小野木家の築150年になる蔵を改修し、会津地域で教員・作家・郷土史家として活躍した文化人、古川利意さんの作品を中心に、地域資料から現代アートまで幅広く鑑賞できる、「会津のくらし」をテーマとした小さな美術館「古川利意記念美術館 農とくらし」が開館いたしました。

開館日の記念撮影、これまで応援してくださった方々や協力してくださった方々が集まりました

 

■設立経緯

 

古川利意さんは失われつつある会津の伝統行事や風習、くらしの記憶を残すため、数多くの作品を描きました。その温かい人柄と絵は地元地域の人々から深く愛されています。

地域の貴重な民俗資料であり、人々の心の拠り所でもある古川さんの作品を、常時鑑賞することができる場所をつくりたいという想いから、作品の多くを所有している西会津町の小野木麗子(おのぎれいこ)の発案により、古川利意記念館事業実行委員会立ち上げとともに美術館の計画は始まりました。

これまで、設立のためにクラウドファンデイングや直接のご寄付を募り、

西会津町在住のアーティスト西尾佳那(にしおかな)がプロジェクトのコーディネートを行い、若手建築家の小泉立(こいずみりゅう)が改修設計を担当。施工には地域おこし協力隊の長橋幸宏や郡山と西会津を拠点に活動するあしたのアーキテクツメンバーをはじめとし、地元の職人や作家、有志らによって、2022年3月より少しずつ自主改修工事を進めてきました。

 

■施設紹介

 

 

多目的ギャラリー

1 階は真っ白な壁と調光可能な照明、ピクチャーレールといった作品展示のための設えをもった空間です。会津に関わるアーティストの作品や民具、工芸品、地域資料の展示 など、さまざまな展示に使用できます。

企画の持ち込みも受け付けています。

 

 

常設展示室

2 階では数百点にのぼる古川利意さんの作品を収蔵・展示します。

作品を収蔵しつつ、同時に鑑賞できるようにするための引き出し型の什器を設えました。作品の劣化を防ぐ ために、吸湿性能のある古い土壁を現し、また照明の明るさも抑えています。

 

 

ライブラリー・ミュージアムカフェ

 2 階の一部はライブラリーとして古川利意さんや会津地域 にまつわる資料を展示し、古川さんの紙芝居などの映像も上映しています。

また近くでは代表の小野木が営むライブラリーカフェ「茶房 石竹花」も営業しています。こちらでは古川利意さんの作品グッズの販売も行っていきます。

 

■背景

 

「芸術のまち」西会津町

会津地域は福島県の西側に位置し、お米づくりを主な産業とした古い歴史のある地域です。美術館計画西会津町は会津のさらに西側、新潟県に隣接する中山間地域で、農村の原風景が広がっています。会津地域独特の伝統行事や風習が色濃く残っており、近年では、西会津国際芸術村の取り組みをはじめとし、アート事業による地域資源の発掘や発信、町おこしを先進的に進め、クリエイターの移住者が増えています。

 

 

 

■古川利意さん紹介

 

 

古川 利意(ふるかわ としい)

 

古川利意さんは1924年(大正13年)、福島県会津坂下町の生まれ。兵役期間などを除いて、その生涯にわたって同地に暮らし、小学校・中学校・高等学校の教師を歴任しました。退職後は、遺跡の調査発掘、町史編纂事業、文化財の保護などに携わり、瑞宝双光章・地域文化功労賞をはじめとする数々の賞を受賞されています。また、その傍ら、講演会や全国紙への投書などのほか、次第になくなりつつある会津地域の風物を絵や文章に記し続け、郷土の記憶を継承するために尽力しました。「絵で描いて残すのは、すでに消えてしまったものでも、思い出して絵で表現することができる。上手下手ではなく資料として残したいという思いが絵を描かせた」と古川さんは語り、半世紀にわたって摺り続けた年中行事を描いた年賀状や、2006年から2012年を中心に日々の暮らしを描いた数百点に及ぶ絵日記など、多くの絵を残しています。貴重な民俗資料としての価値はもちろんのこと、それらの絵の素朴で優しい筆致や色彩、そして微笑ましい場面場面からは、古川さんの温かな人柄と郷土への深い愛情を感じることができます。古川さんは最晩年にいたるまで精力的に活動を続け、2020年に95歳で逝去されました。

 

 

 

■古川利意記念館事業実行委員会 主要メンバー

 

 

小野木 麗子(おのぎ れいこ)

美術館計画の発起人。西会津在住。古川利意記念館事業実行委員会 代表。

山登りが趣味で、会津の自然を愛してやまない。10年前に息子さんと、家の近くに「茶房石竹花(なでしこ)」をオープンさせ、土日祝日限定で営んでいます。また、自宅の母屋は農家民泊「かたくり」として集落のくらしを体験できます。小野木さんが会津坂下町の幼稚園職員をしていた頃に古川さんと出会い、園児たちへの紙芝居やワークショップを古川さんにお願いする中で作品を託される関係性になり、その後民俗的価値の高い古川さんの作品を広めるため、奔走しています。

 

西尾 佳那(にしお かな)

1994年 神奈川県生まれ

現代アーティスト、アートコーディネーター。

東京造形大学絵画専攻卒業。東京藝術大学美術研究科修了。

2020年より西会津地域おこし協力隊の芸術分野担当として、地域住民が主体となる芸術活動のコーディネートを行い、会津地域の民俗調査を通して地域に開かれる芸術文化あり方を模索している。現代アーティストとしても「くらし」をテーマとしたインスタレーション作品を制作、「本当の豊かさとは何か」を考えている。

 

小泉 立(こいずみ りゅう)

1993年神奈川県生まれ。東京藝術大学美術学部建築学科卒業

2017年~PRINT AND BUILD(旧:タカバンスタジオ)勤務

2021年11月にオープンした八戸市美術館の設計・工事監理を担当

2022年~週末スタジオ主宰

 

長橋幸宏(ながはし ゆきひろ)

1991年 東京生まれ。信州大学人文学部芸術コミュニケーション分野卒業

2021年に会津地方に移住。左官業や西会津国際芸術村スタッフを経て、現在、地域起 し協力隊デジタル戦略推進担当。

大学では、美術館や街中でのアート展示を企画/運営し、主に現代アートのキュレーションについて学んでいました。

 

 

■これまでの活動と今後の展開

 

2022年6月には東京都美術館にて連携企画、都美セレクション展「ものののこしかた」を開催し、都市と地方をつなぐ取り組みも行いました。

 

古川利意記念美術館では古川利意さんの版画や水彩画の作品の常設展示、企画展示として地域資料や会津地域の文化を題材とした現代作家の作品の展示を行っていきます。

多くの人に実際に会津の地に訪れてもらい、古川利意さんの作品や現代美術作品を通して、「本当の豊かさ」に思いを馳せる場所にしていきたいと考えています。

 

 

「ものののこしかた展」

2022年6月16日〜9月4日 東京都美術館ギャラリーBにて開催

2022年7月16日〜9月4日 西会津国際芸術村にて巡回展開催

 

 

■施設情報

 

古川利意記念美術館「農とくらし」

 

◆開館日 土日祝日

 

※混雑緩和のため来館する際は事前にお電話いただけると幸いです。

※平日にご来館希望の場合はご相談ください。

※豪雪地域のため冬季は休館いたします。(12月〜4月下旬)

 

電話番号:080 6019 0384(おのぎ)

 

 ◆開館時間 10:00〜17:00

 

◆駐車場 「茶房 石竹花」の駐車場をご利用ください。

 

 

茶房 石竹花

 

◆営業日 土日祝日

 

※豪雪地域のため冬季は休館いたします。(12月〜4月下旬)

 

◆営業時間  11:00~16:00

 

古川利意記念美術館「農とくらし」実行委員会

代表 小野木 麗子(おのぎ れいこ)

所在地:〒969-4734福島県耶麻郡西会津町奥川大字飯里字里道2246

電話番号:080 6019 0384(おのぎ)

 

 

 

 



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企業情報

企業名 古川利意記念美術館 農とくらし
代表者名 小野木麗子
業種 旅行・観光・地域情報

コラム

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