男性育休インタビューを公開:2022/4/1改正法施行へ向けた育休取得しやすい環境づくり(株式会社ゲットイット)
育休を取得した男性社員のインタビューを公開。会社として初の男性育休の事例を後押しした休暇を取得しやすい企業文化を大切にしつつ、社員のライフステージの変化を会社の成長機会と捉え、パートナーの妊娠を会社に伝えるガイドラインの策定など、社内制度を充実させていきます。
株式会社ゲットイット(本社:東京都中央区、代表取締役:廣田優輝)は、2022年4月1日から段階的に施行される育児・介護休業法の改正に向けて、育休を取得した男性社員のインタビューを公開しました。
当社は全社員が経営に参画する「全員参加型経営」を掲げており、社員一人ひとりのライフステージの変化は、会社の成長機会であると捉えています。会社として初の男性育休の事例を後押しした休暇を取得しやすい企業文化を大切にしつつ、パートナーの妊娠を会社に伝えるタイミングで迷うなど男性社員ならではの声とも向き合いながら、新たなガイドラインの策定など、休みを取得しやすい社内制度を充実させていきます。
男性育休の取得促進に向け、企業に求められる対応
厚生労働省によれば、令和2年度の育児休業取得者の割合は女性が81.6%であるのに対し、男性は12.65%でした(※1)。育児・介護休業法の改正において男性の育児休業取得促進は特に重要なものと位置づけられており(※2)、今後、各企業には以下のような対応が求められることとなります。
①育休の個別の周知・意向確認の義務化(2022年4月1日~)
②産後パパ育休(出生時育児休業)の新設(2022年10月1日~)
③大企業の育休取得状況の公表の義務化(2023年4月1日~)
ゲットイットの男性育休について
株式会社ゲットイットでは2020年に女性社員2名の育休取得が実現しましたが、これまで、男性社員の育休取得はありませんでした。そのような中、2021年8月に第二子の誕生を迎えることとなった社員、原田さんより育休の申請があり、育休制度の見直しが行われました。
会社として初となる男性育休の実現に向けては、本人が安心して育児に専念できるようにするためにも、現場の欠員をいかに補うかなどの調整が重要となりました。そうしたプロセスにおいて、当社に従来から存在していた以下のような企業文化が支えとなりました。
①休みを取得しやすい環境
当社では、
・夏季休暇は、5日連続で取得し、9連休とする。
・勤続10年を迎えた社員は、1ヶ月の夏季休暇を取得する。
といった独自のルールを設けています。
部署内の各メンバーが順次不在となる状況や、勤続10年の中核社員が長期不在となる状況を、毎年夏の期間に意図的・計画的に作り出すことで、仕事が属人的になることを予防し、不測の事態などにおいても業務を継続できる体制づくりを促進することが、こうした取組みの目的です。男性の育休取得という具体的なケースはなかったものの、休暇を取得したメンバーを全員で支え、連携して業務をカバーできるような耐性を普段から養える環境だったと言えます。
②個人を尊重するカルチャー
当社では、家庭などのプライベートな個人的事情により、仕事への影響が生まれることについて、会社としても理解を示し、社員間でも理解し合う企業文化があります。こうしたカルチャーは様々な要因によって形成されたものですが、その一つとして、役員を含め子育てをしている社員も多く、ビジネスチャットで「子どもが発熱しましたので」と休みをとる姿を見せていることもあるでしょう。
プライベートと仕事を切り離して働くことを強要するのではなく、社員が心身ともに健康的に暮らせていることで仕事でも活躍できる、というのが当社における考え方です。個人を尊重するカルチャーが根付いていたことも、初の男性の育休取得を成功裏に実現させる上で重要な要素となりました。
育休を取得した男性社員、原田さんへのインタビュー
ーー育休を取ろうと思ったきっかけは?
育休取得を検討したのは、パートナーからの一言でした。第一子は家族のサポートを受けながらの出産となりましたが、第二子の妊娠がわかったときはコロナ禍の真っ只中。社会全体が感染拡大の不安に包まれ、家族や友人を頼ることも難しい状況でした。上の子が待機児童となり、初めての育児に夫婦で奮闘する中、パートナーから「出産退院後、私ひとりで子どもたちの面倒をみるのは正直無理かも、会社休めたりしない?」という相談を受けて、育休を取得することを決心しました。
ーー育休取得までの道のりを教えてください。
妊娠5ヶ月頃に上長と相談し、育休取得に向けて徐々に引継ぎを行いました。これまで会社で育休を取得した男性社員がいなかったので不安はありました。しかし、ゲットイットでは勤続10年で1ヶ月間の有給休暇が付与される福利厚生があります。誰かが仕事を抜ける状態に慣れているという安心感はありました。
実際に2020年8月中旬に第二子が生まれ、そこから9月までは有給休暇を使い、9月には1ヶ月間の育休を取得しました。
育休を取得する前は、恥ずかしながら、「父母そろって子どもを見守れるのだから、仕事よりは楽だろう」と考えていたんです。実際にやってみて、とんでもない勘違いだったと分かりました。夜泣きやミルクなどの対応で睡眠もとれず、同時に二人の子どもをみるのはあまりに大変で、「仕事に行きたい」、正確には「通勤電車に乗って一人になりたい」とずっと考えていました(笑)
もし育休を取らずに、パートナーだけに任せていたらどうなっていたでしょうか。振り返ってみて、今回の育休取得はパートナーからの一言がきっかけでしたが、私から先に提案すべきだったなと猛省しています。
ーー4月から改正法が施行されますが、何かコメントはありますか?
法改正によって企業から育休取得の周知・意向確認が義務化されるのは、会社の雰囲気が変わるきっかけになると思います。会社側が動かないと、なかなか休みづらいという男性は多いんじゃないでしょうか。
ちなみに、会社で育休を取得した初めての男性社員となったことで、他の男性社員から、子育てに関する悩みを打ち明けてもらうこともありました。ゲットイットに転職してきたメンバーが「実は、前職で、男性だからと育休が取得できずに、仕方なく退職したんです」と打ち明けてくれました。また「これまで育休を選択肢として考えていなかったけど、会社で前例ができたので、私も育休を取得するつもりです」と話してくれたメンバーもいました。
こういった、育休に対しての思いや経験を社内でシェアしていくことで、会社としての雰囲気づくりを後押しできればと考えています。
労務担当 林さんへのインタビュー
ーー会社として初の男性社員の育休取得、労務としてどのようなサポートを行いましたか?
原田さんが育休を取得したおかげで、会社としても育休取得時の申請手順などを見直すことができました。
労務担当として、育休を取得する社員と伴走して感じたことは、必要な情報を提出してもらうタイミングがとても重要だということです。会社は給付金の申請などの手続きに必要な情報を、育休取得者から提出してもらう必要がありますが、育児が大変な中で会社との連携を求められてしまっては、せっかくの休暇中に育児以外の余計な負担が増えてしまいます。
必要な情報の締切りを把握し、どのタイミングで提出を求めれば社員の負荷とならないかを見極めながら、手続きを進めることで、育休取得のサポートに繋げることができると考えています。
ーー今後の課題などはありますか?
実務的な問題として、特に男性社員の場合、育休を選択肢として提示するためには、パートナーの方の妊娠について、会社側として把握ができないと、話し合うきっかけがないということが挙げられます。実際、原田さんも、どのタイミングで会社に相談したら良いのか、迷ったそうです。
社員の結婚や、お子さんの誕生については、慶弔費の申請や、扶養などの事務手続きなどで、ようやく会社が把握する、ということも多いのが現状なので、今後は、プライバシーにも留意しつつ、パートナーの方が妊娠した際の申告のガイドラインなどを策定し、育休について早いタイミングで気軽に相談できるような体制を整えたいと考えています。
ーー男性の育休について、林さんの想いなどがあれば教えてください。
今後、社会全体で男性育休取得を促進していくとなると、特に中小企業内での全社員にかかる仕事の負担が増します。育休は取得してもらいたいものの、他の社員の残業を増やすことになる、と悩む経営者もいるのではないでしょうか。いつでも育休に送り出せるような体制を整えるには、常に社内の業務量を把握し、部署を越えて連携がとれるような情報共有体制も欠かせないと思います。
ゲットイットはもともとD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)に力を入れていて、ジェンダーや障がいの有無、セクシュアリティなどにかかわらず、ゲットイットを選んでくれた人を大切に一緒に働いてきました。そのような多様なバックグランドを持った人々が集まる組織だったからこそ、男性の育休取得にも全社で前向きに取り組めたと感じています。
4月から育休関連の新しいルールが順次施行されますが、法改正に合わせて制度だけを導入しても、社員の意識を改革するには足りないかもしれません。互いの違いを理解し合い、尊重し、制度のほうを柔軟に活用していこうと取り組む姿勢を育むことが大切なのではないでしょうか。
ぜひ、社会全体で、男性が育休を取得することが当たり前になってほしいと考えています。家族のために仕事を休むことに罪悪感を覚える必要はないと思います。選択肢の一つとして常に選べる状態にあり、困ったことがあればなんでも相談してもらえるよう、労務として今後も社員のライフステージに寄り添った会社制度の創設に取り組んでいきたいです。
インタビューアー
株式会社RASHISA
注解
※1
厚生労働省「令和2年度雇用均等基本調査」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/71-r02.html
※2
厚生労働省「育児・介護休業法の改正について ~男性の育児休業取得促進等~」https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000851662.pdf
株式会社ゲットイット
都内2,000㎡倉庫(勝どきZETTA)の豊富な在庫量と、マルチベンダー対応の技術力で、企業の抱えるITの「困った」を解決。サーバー・ネットワーク機器等ITハードウェアの専門家として、レガシーシステム運用に必要なEOSL保守(第三者保守)から、検証環境構築のための機器レンタル、情報機器処分(ITAD)に伴うデータ消去や買取りサービス、コスト削減のリユース販売まで、1社1社のオーダーに応える形で様々なハードウェア関連サービスを提供。株式会社ゲットイットは、持続可能な社会発展へ向けた「SDGs」への関心の高まりを受け、「使えるものは、長く使う」「使い終わったものは、次につなげる」の2点を掲げ、保守による機器の長寿命化や機器のリユース・リサイクルにより、IT ハードウェアの持続可能な運用のための総合サービス「Sustainable Computing ®」※ を展開しています。
社名 :株式会社ゲットイット
所在地 :東京都中央区築地3-7-10 JS築地ビル4F
代表者 :廣田 優輝
設立 :2001年4月
事業内容:ITハードウェアサービス:第三者保守、EOSL保守、販売、買取り、修理、レンタル、移設、構築、データ消去 等
※Sustainable Computing ®(サステナブルコンピューティング)とは、「使えるものは、長く使おう」「使い終わったものは、次につなげよう」をコンセプトにゲットイットが考案した「ITハードウェアの持続可能な運用のための総合サービス」の名称です。
本リリースに関するお問い合わせ先
株式会社ゲットイット
担当者 :世一(ヨイチ)、川澄 (カワスミ)
メール :pr@get-it.ne.jp
電話番号:03-5166-0900
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企業情報
企業名 | 株式会社ゲットイット |
---|---|
代表者名 | 廣田 優輝 |
業種 | 商社・流通業 |
コラム
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