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「中央アジアのキルギスを薬剤師教育で支援!」日本のノウハウを現地講師へ。コロナ禍で初めてづくしに挑む薬ゼミの遠隔研修

​薬剤師国家試験対策予備校 薬学ゼミナール(薬ゼミ)の関連企業 株式会社薬ゼミ情報教育センターは、5月から中央アジアのキルギスにおいて「薬剤師教育支援プロジェクト」を遂行している。独立行政法人国際協力機構(JICA)の支援を受け現地政府等と協同する3年間のプロジェクトは、薬剤師国家試験導入を実現する一環。7月には現地講師の研修を行うため、薬ゼミ講師約150名の中でも配信講義へ特に精通している石嶋剛講師(ICT教育室)が渡航予定だった。しかし、現地の新型コロナウイルス感染拡大をうけ、渡航延期を余儀なくされた。「研修を遅らせるわけにはいかない」と、言語・距離・文化・時差などと更に高くなった壁へ挑みながら「日本からの遠隔研修」を行った。研修の集大成である模擬講義を終えた講師陣に聞く。

薬剤師国家試験対策予備校 薬学ゼミナール(薬ゼミ)を運営する学校法人医学アカデミーの関連企業 株式会社薬ゼミ情報教育センター(東京都千代田区、代表取締役 穗坂邦大)は、2019年度より中央アジアのキルギスに駐在員をおき「薬剤師の教育支援」を行っている。

 

薬剤師国家試験がないため国家統一基準がなく、卒業する大学ごとの基準で薬剤師資格を与えられているキルギス。「薬剤師の職能基準(プロフェッショナルスタンダード)」が定まっていないことから、大学ごとに求める薬剤師像が異なり、大学のカリキュラムにも統一性がない。

薬ゼミはキルギス政府から要請を受け、薬剤師国家試験の導入を含めた「薬剤師教育の開発支援」を進めている。

 

本年5月からは独立行政法人国際協力機構(JICA)支援の元、現地政府等と協同する3年間のプロジェクト「普及・実証・ビジネス化事業」を本格始動した。

「薬剤師の職能基準(プロフェッショナルスタンダード)を開発支援すること」や「薬剤師の継続研修を強化すること」を含む。*1

 

日本の約半分の国土を有し、山が多い地形のキルギス。都市部のみならず地方にも「いつでもどこでもスマートフォンで受講できるネットワーク環境」が整っていることを事前のネットワーク環境調査により確認した薬ゼミは、「薬剤師継続研修はeラーニングで提供しよう」と現地に提案。

2019年より実施した案件化調査プロジェクトにおいて、現地薬剤師165名を対象に「高血圧と糖尿病のeラーニング」を試行。「eラーニングにより期待する学習効果が得られること」および「キルギス人薬剤師から高い満足度を得られること」が確認できた。

 

日本において45年にわたり薬剤師国家試験対策予備校を運営する薬ゼミは、学生にとってよりわかりやすい講義を効率的に届けるための試みを日々行っている。

2021年現在は、講師が電子黒板の前に立って行う「iPad講義」を全日制ライブ配信コースに導入。遠隔講義の試みを重ねていたことにより、昨年の第1回緊急事態宣言時もスマートに遠隔講義(ライブ配信講義)へ移行できた。*2

 

薬ゼミで新教育手法の開発を主導する関城裕介講師(ICT教育室 教室長)は「コロナ禍のおかげで改良を加速できた」と話す。

 

■7月 キルギスへ渡航して研修を行うはずが、渡航延期に…

薬ゼミ講師約150名の中でもeラーニング用講義(配信講義)へ特に精通しているICT教育室の講師陣。

ICT教育室において薬理、病態・薬物治療を担当している石嶋剛講師は7月、キルギス人講師へ「講義指導研修」を行うためキルギスへの渡航を予定していた。

ワクチン接種やPCR検査などの準備を進めていた渡航直前、キルギス国内の新型コロナウイルス感染が拡大。渡航延期を余儀なくされた。

 

石嶋講師は語る。

「プロジェクトの進行やメンバーのスケジュールを考えると、渡航できる日まで研修も延期するという選択肢はありませんでした。遠隔研修で予定通りのレベルまで講師を育てるにはどうしたら良いかと頭を悩ませました。駐在員や渡航歴のある鈴木良風氏(元 薬ゼミ講師、現 国際事業部)からたくさんの助言を貰いながらも、キルギス渡航歴のない私は “きちんと意思疎通ができるのか” など不安でいっぱいでした」

 

当初より予定した日程で、研修はスタート。初日はロシア語通訳者へ「強調したい箇所がどこか、きちんと伝わっていますか?」など細かい確認を重ねながら、日本語で講義指導を進めた。

 

石嶋講師は振り返る。

「講師研修の経験は幾度もありますが遠隔で行ったことはありませんし、通訳を介しての研修も初めてです。また、キルギス人講師にとってはiPad講義自体も初ということで、目指すものを把握してもらうことに四苦八苦しました。講義前の導入の重要性や興味を持たせる話し方、学生の学習を妨げない目線やジェスチャーなど、伝えることは山のようにあります。今回は “講義ができること” を目下の目標としてしまいましたが、今後はより良くするための応用スキルをどんどん伝えて行きたいですね」

 

■研修の集大成 「模擬講義」を実施

研修の集大成として、8月2日に関係者向け「模擬講義」を行った。

 

模擬講義の初めには、松野良智国際事業部部長がキルギスの講師陣へエールを送った。

「この研修はキルギスの全薬剤師、ひいてはキルギスの全国民にとって有用なものだと捉えています。講師の皆さんが、キルギスの皆さんに伝えてくれるものです。講義・仕事を楽しんで欲しいと思っています。今日の模擬講義では出せるものを全部出して、次につなげて欲しいと思います」

 

キルギス人講師代表としてベギマイ講師 *3が

「ありがとうございます。頑張ります!」と元気に答え、模擬講義がスタートした。

 

キルギス人講師が講義を行った後、キルギス人・日本人の聴講者が各々に講評を述べた。

模擬講義を行ったベギマイ講師。講義中にiPadを用いて、投影資料へ書き込みを行った

聴講者講評(一例)

・テンポの良い大変聞きやすい講義でしたが、強弱が少なく単調な印象だったのが残念です。受講生が眠くなってしまう恐れがあります。強調箇所を大きな声にすることが一般的ですが、強調箇所の直前で間を置いたり、「これから大事なことを言います」と予告したりと、できる強調方法は幾らもあります。全身を投影するiPad講義だからこそ、ジェスチャーを用いた強調もできます。今後、自分なりの方法を見つけ、バリエーションを増やしていって欲しいと思います

 

・ベギマイ講師は、薬局薬剤師経験があることが強みの1つです。今後は経験談などを交え、受講者をより惹きつけていってください

 

・クイズを含むなど、受講生が考える時間を作ると録画講義でも「参加型講義」に近づきます。「受講生が考える時間」を意識的に作ってください

 

・投影資料に書き込みができるiPad講義だからこそ、大事なポイントは講義内で書くなどのテクニックを使用できます。受講生にアクションを促すため、メモをより活用しましょう

 

・キルギスには年長者がより信頼される文化がありますが、若い講師だからこその良さをアピールして行きたいですね。見ているだけで元気が出る、笑顔溢れる憧れの講師になってくれることを願っています

 

石嶋講師は語る。

「練習よりも緊張していて、良さを100%出せなかったのが残念でした。でも、全体的に良かったと思います。慣れで改善して行ける部分が多いので、これからは練習を録画して確認しながら、自分の課題を次々見つけて成長を重ねて貰えると良いなと思います。向上心が強い講師たちなので、今後が楽しみです」

 

模擬講義を行ったベギマイ講師は振り返る。

「貴重な機会をいただきました。良いコメントはこれからのモチベーションに、悪かった点はこれからの改善に活かして行きたいと思います。緊張してカメラを意識できなかったことや、早口になってしまったこと、笑顔がなくなったことなど反省点がたくさんあります。これからたくさん練習し、努力します」

 

模擬講義の最後には、現地講師陣の指導を行う中島大理駐在員が思いを伝えた。

「薬ゼミのクレドには “学生思い” があります。現地講師みんなで切磋琢磨し、全員が “わかりやすい講義で受講生に寄り添える講師” になりましょう。皆さんの受講生思いの講義は、受講生が対応する患者さんのためにも繋がっています」

 

キルギス人講師を含む、薬ゼミの挑戦は続く。

 

*1 今回の「普及・実証・ビジネス化事業」概要

Global YAKUZEMI NEWS Vol.1「本格的な国家試験導入へ、JICA民間連携 普及・実証・ビジネス化事業開始」

https://ph-port.jp/support/globalnews01

 

*2 薬ゼミの講義手法改善 参考

紙の教科書とICTのハイブリッド「2019年度から検証したiPadを用いる講義」はコロナ禍のライブ配信講義に適していた!薬剤師国家試験対策予備校 薬ゼミの挑戦

https://www.value-press.com/pressrelease/267419

 

*3 ベギマイ講師に聞く「キルギスの薬学教育、薬局はどうなのか」

【薬ゼミが国際展開してるって本当?】日本語しか話せない薬剤師だけど、海外で働いてみました ~薬学教育編その2~ vol.5

https://ph-port.jp/know/world/Kyrgyzstan05

 

■株式会社薬ゼミ情報教育センター 国際事業部

本部所在地:東京都千代田区神田錦町3-12-10 神田竹尾ビル4階

TEL:03-5577-4203

事業内容:

薬学ゼミナールが日本において培ったノウハウを海外の薬学教育に生かすべく、JICAなどと共同して活動している事業部。現在はキルギスにおいて「薬剤師国家試験制度確立および薬剤師継続教育の質向上」に関する支援を行っている

https://www.yakuzemi.ac.jp/globalchallenge

 

キルギスにおけるプロジェクトの詳細は、薬ゼミの薬剤師・薬学生応援メディア「Ph-port THINK CUBE」にて連載中(薬剤師・薬学生 会員登録無料)

Vol.1「本格的な国家試験導入へ、JICA民間連携 普及・実証・ビジネス化事業開始」

https://ph-port.jp/know/world/globalnews01



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企業名 学校法人 医学アカデミー
代表者名 穂坂 邦夫
業種 教育

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