Salicus Kammerchor「J. S. バッハのモテット全曲録音」クラウドファンディング開始

この度古楽専門室内合唱団Salicus Kammerchorが【J. S. バッハのモテット全曲録音】を行います。この団は東京藝術大学バッハカンタータクラブのメンバーを中心に2015年に結成し、キリスト教声楽作品について歴史的にその変遷を時系列で捉え、J. S. バッハがいかにしてその伝統と向き合い、自らの音楽世界を構築していったかということに迫ってまいりました。 結成当初より、J. S. バッハのモテットに取り組み、「J. S. バッハのモテット全曲演奏シリーズ」として毎年演奏会を重ね、今年2019年5月、その集大成として「J. S. バッハのモテット全曲演奏会」を行い、8月には全曲録音を計画しています。 このクラウドファンディングは録音のためのものです。若手中心で資金的後ろ盾のない団体でCDを制作するには皆様にご支援いただくほかありません。どうぞよろしくお願いいたします。

 

J. S. バッハの音楽をグレゴリオ聖歌から捉え直すという試みをしているSalicus Kammerchor(所在地:東京都江戸川区、代表:櫻井元希)が「J. S. バッハのモテット全曲録音」のためのクラウドファンディングを2019年5月15日より開始しました。

https://camp-fire.jp/projects/view/106446

 

 

【背景】

Salicus Kammerchorは結成当初より、J. S. バッハの声楽曲を徹底的に声楽的観点から捉え直すという試みを行ってきました。これまでのいわゆる「古楽的」なアプローチにとどまらず、先入観を排し、可能な限り多角的にJ. S. バッハの音楽に迫っています。

 

これまで「J. S. バッハのモテット全曲演奏シリーズ」として演奏会を4回開催し、その中で毎回J. S. バッハのモテットを1−2曲メインプログラムとして選曲しました。プログラム前半に選曲したのは、メインプログラムと関わりのある、J. S. バッハ以前のキリスト教声楽作品です。

資料が残っている遡れる限り最古のキリスト教作品である、グレゴリオ聖歌に始まり、ルネサンス・ポリフォニー、初期バロックのモテットと時系列で選曲し、歴史の上でどのようにしてJ. S. バッハが生まれたのかということを聴衆と共に体感できるプログラム構成を行いました。

 

グレゴリオ聖歌の演奏例

「主の昇天の祝日のミサ固有唱」/「ミサ通常唱1番」より

https://youtu.be/pIQuZz2kZ8w

 

ルネサンス・ポリフォニーの演奏例

アレクサンダー・アグリコラ 第2旋法のミサより「クレド」

https://youtu.be/IX3bRIqJTwE

 

初期バロックのモテットの演奏例

ヨハン・バッハ 「我らが人生は影のごとく」

https://youtu.be/n-RwmZE90Y8

 

これまで行ってきた演奏会の集大成として、今年2019年5月には「J. S. バッハのモテット全曲演奏会」を開催し、一回の演奏会で7曲あるJ. S. バッハのモテットを全曲演奏いたします。

 

演奏会詳細

https://www.salicuskammerchor.com/concert

 

そして8月には「J. S. バッハのモテット全曲録音」として、CD制作を予定しており、今回のクラウドファンディングはそのためのものです。

 

ーーーー

 

【Salicus Kammerchorの演奏の特徴】

 

 Salicus KammerchorはJ. S. バッハの声楽作品に対し、先入観なく多角的にアプローチし、その魅力を最大限引き出すために努力しています。そのために私達が試みているのは、J. S. バッハの声楽作品を、キリスト教音楽の歴史から捉え直すということです。

 

 キリスト教音楽の歴史の中で、遡ることができる歴史上最も古い音楽史料は、グレゴリオ聖歌です。グレゴリオ聖歌は9世紀頃、保存・伝播のために歌い方が書き留められ始まりました。これは「古ネウマ」と呼ばれ、現代の楽譜・記譜法の祖先といえますが、この「古ネウマ」のあり方は現代の楽譜とはかなり様相の異なったものでした。

 楽譜といえばまず線が5本引いてあって、黒丸や白丸によって音の高さと長さが書き記されたものを想像されると思いますが、古ネウマはこの音の高さと長さをはっきりと記すことはできません。これは記譜法として未熟というよりは、今とは書き表す要素が違ったということが言えます。

 「古ネウマ」は音の高さや長さではなく、「歌いまわし」を書き記しているのです。古ネウマの書かれた当時、グレゴリオ聖歌は完全に口伝によって伝承されていました。修道士たちにとって祈ることが彼らの日常であり、祈ることは歌うことでしたから、刷り込みのように毎日毎日グレゴリオ聖歌を歌っていたのです。そんな彼らにとって音の高さというものはわざわざ書き記すまでもない覚えて当たり前のことでした。それよりも彼らが書き記したかったのは、微細なニュアンス、抑揚、音の流れやまとまり、繊細な言葉運びの方だったのです。

 この「歌いまわし」について、西洋音楽の歴史上「古ネウマ」ほど詳細に、こだわりを持って書かれた例は他にないと言っていいと思います。

 

「ここには歌のすべてがある」

 

ちょっと言い過ぎかもしれませんが、古ネウマに出会った当初私(櫻井)は実際そう思いました。

 

 

 Salicus Kammerchorではこの古ネウマによって書かれた繊細な歌いまわしを参考にしながら、同じだけの繊細さを持ってJ. S. バッハの声楽作品に取り組んでいます。

 10世紀頃に書かれた古ネウマを18世紀のJ. S. バッハにまで応用しようということはある意味で突拍子もない考えかもしれません。だからこそ今まであまりやられてこなかったアプローチなのだと思います。しかし、J. S. バッハといえど、自らの音楽世界を確立させていく上で、キリスト教音楽の伝統をその基盤としたことは異論の余地がないことであって、そのキリスト教音楽の伝統を探る上で、その礎となったグレゴリオ聖歌の歌唱法を学ぶということはごく自然なことではないでしょうか。

 私達は4年間かけて、キリスト教音楽をグレゴリオ聖歌から振り返り、そこからJ. S. バッハの演奏法を再考するという試みを行ってきました。

 いままで様々な演奏団体がJ. S. バッハのモテットを演奏、録音してきましたが、私達には私達にしかできない演奏ができると信じています。

 

より詳しいSalicus Kammerchorのコンセプトをホームページ上ブログにて掲載しています。

あわせて御覧ください→https://goo.gl/VMqqPz

 

【Salicus Kammerchorプロフィール】

東京藝術大学バッハカンタータクラブのメンバーを中心に、2015年に結成。中世、ルネサンス、バロック期までの宗教声楽作品、特にJ. S. バッハの作品を演奏することを目的とする。​

団体名のSalicusは、装飾を伴うとされる上昇の「ネウマ」の名称に由来する。「ネウマ」とは、10世紀頃のグレゴリオ聖歌の記譜法である。Salicus Kammerchorでは、この歌心の粋を集めた「ネウマ」を解釈し、その歌唱法をグレゴリオ聖歌のみならず、ポリフォニー、そしてJ. S. バッハの演奏にも生かしていく。​

いわゆる古楽的アプローチに甘んじることなく、むしろそれに対し常に疑問を投げかけながら、音楽の核心に迫る為に様々な角度からアプローチを試みる。特にJ. S. バッハの作品は、非常に広大なバックグラウンドを有し、ある一つの尺度では計れない多様性を持っている。そのためあらゆる可能性を排除せず様々な価値観を受け入れながら、先入観に囚われない柔軟な演奏解釈を目指す。

 

代表者:櫻井元希

設立:2015年5月25日

Tel:090-8064-6612

URL:https://www.salicuskammerchor.com/

 



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企業情報

企業名 Salicus Kammerchor
代表者名 櫻井元希
業種 エンタテインメント・音楽関連

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