EPUBにISO/IECの国際標準番号 DTS-30135 が付与されました

　昨日(2013年2月4日)、電子書籍のフォーラム標準で、事実上の世界標準データ形式となっている「EPUB(イーパブ)」がISO/IEC JTC1に提案されました。　DTS 30135　という番号が付与され、国際標準としての歩みがスタートしました。

　ISO/IEC番号が付いたことにより、EPUBが国際標準(デジュール)化される道が開け、政府機関や教育機関での電子出版物の利活用が進むことになります。
　今後、2013年中に国別の投票が行われ、TS(Technical Specification)番号が確定し、その後の数年の議論を経て、IS(International Standard)となります。

　EPUBは、電子出版の業界団体であるIDPF(International Digital Publishing Forum)が策定したデータ形式で、日本電子出版協会(東京都千代田区、略称JEPA)では、2009年、協会内にEPUB研究会を組織し、EPUBの日本での普及を推進してきました。2010年には総務省から電子出版環境整備事業「EPUB日本語拡張仕様策定」を共同受注し、ブラウザでの縦書き、ルビ、禁則などを実現させました。

　このISO/IEC化プロジェクトは、以下の中核メンバーが推進しました。
　Bill McCoy　　　　　IDPF Executive Director
　Markus Gylling　　 IDPF CTO、DAISY CTO
　Yong-Sang Cho　　ISO/IEC JTC1/SC34/AHG4 Co-convener、KERIS Director
　村田真　　　　　　　 ISO/IEC JTC1/SC34/AHG4 Co-convener、IDPF EGLS lead

　前述のEPUB日本語拡張仕様策定も主導したJEPA技術主任の村田真氏が主要な役割を演じました。
　JEPAのEPUB国際標準化プロジェクトは以下の法人、個人による支援で行われています。
http://info.jepa.or.jp/epub/iso-iec
http://www.publickey1.jp/blog/12/epub_364.html