産労総合研究所付属 「医療経営情報研究所」調べ「在宅における使用済み注射針等の管理・回収実態調査」

◎糖尿病患者に対するインスリン在宅自己注射診療を実施している医療機関のうち、 いったん処方された注射針については、(患者本人に委ねられる側面があり)管理をしていない医療機関が86% ◎使用済み注射針等の回収管理は徹底が困難   「初回に担当者が回収指導するのみ」が36%で最多(院内処方施設)

報道関係者各位
                                   2012年8月10日
                              株式会社産労総合研究所
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「在宅における使用済み注射針等の管理・回収実態調査」発表


1)糖尿病患者に対するインスリン在宅自己注射診療を実施している医療機関のうち、
  いったん処方された注射針については、(患者本人に委ねられる側面があり)管理を
  していない医療機関が86%
2)使用済み注射針等の回収管理は徹底が困難
  「初回に担当者が回収指導するのみ」が36%で最多(院内処方施設)
3)過去に針刺し事故のあった医療機関は66件中15件(23%)

     http://www.e-sanro.net/sri/news/pr_1208/

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民間のシンクタンク機関である医療経営情報研究所が発行する定期刊行誌「医療アドミニ
ストレーター」(編集長 川路淳子)は、「在宅における使用済み注射針等の管理・回収
実態」について、一般社団法人千葉県民間病院協会事務管理部会(事務局長・三浦昇)と
合同調査を実施した。

※医療経営情報研究所は産労総合研究所(東京都千代田区、代表・平盛之)の附属機関です。

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■調査要領
【調査対象】千葉県内218医療機関
【調査時期】2012年5月1日~5月25日
【回答状況】回答が得られた80件のうち(回収率36.7%)在宅自己注射診療を行っている
医療機関66件について集計した。
注)集計上、無回答はカウントしていない。なお、設問により複数回答となっている。


在宅医療が普及するにつれ、家庭での注射器使用は増えている。医療安全が叫ばれるなか、
医療機関や調剤薬局から患者に渡される注射針は、どのように管理・回収されているのだろ
うか。その実態を把握するために、一般社団法人千葉県民間病院協会 事務管理部会と医療
経営情報研究所が合同で、千葉県内の医療機関を対象に調査を行った。

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■調査結果ハイライト

(1)インスリン在宅自己注射診療の実施について
■ 糖尿病患者に対するインスリン在宅自己注射診療を実施している医療機関は82%

 回答が得られた80施設のうち、直近3カ月において、糖尿病患者に対するインスリン在宅
自己注射の診療を実施している施設は66施設(82%)であった。
以下では、この66施設についてみていきたい。

(2)インスリン注射針の管理について
■ 処方したインスリン注射針の本数管理をカルテ以外で行っているかを聞いたところ、
「行っていない」と回答した医療機関が86%

 処方した注射針の本数管理については患者本人に委ねられる側面があり、カルテ以外で
行っている医療機関は66件中わずか9件(14%)で、57件(86%)の医療機関が行っていない
と回答している。

(3)注射針の交付・回収実態について
■ 使用済み注射針等の回収管理は、投与された患者に委ねられることもあり、徹底が困難
「初回に担当者が回収指導するのみ」が36%で最も多い(院内処方施設)

 注射針の処方形態は、院内処方29施設(44%)、院外処方16施設(24%)、院内・院外
併用21施設(32%)となっている。

このうち、院内処方施設(院内・院外の併用を含む)については、使用済み注射針等の
回収指導は、「初回に担当者が回収指導することになっており、通常は特にしない」が
18件(36%)と最も多い。「初回を除き回収がなければ投与しない」と回答したのは、
1施設だけであった。

(4)注射針の回収方法について
■ 「処方・手渡し時、回収容器に入れて持参するように指導している」が36件(55%)

 注射針の回収方法について、「処方・手渡し時、回収容器に入れて持参するように指導
している」が最も多く36件(55%)、次いで「時折、スーパーのレジ袋に入れてくる患者
がいる」17件(26%)、「特に指導はしないが、使用済み針の持参者が蓋付きの瓶に入れて
くる」15件(23%)などとなった(複数回答)。

(5)針刺し事故について
■ 針刺し事故のあった医療機関は66施設中15施設(23%)

 今までに使用済み注射針・採血針回収時に、針刺し事故が「あった」と回答した医療機関
は15件(23%)であった。

そのときの状況は、「受付職員が患者から受け取るとき」が最も多く6件、次いで「清掃職員
がペールボックスに投じる際」の3件であった。

(6)針刺し事故防止策について
■ 最も多かった意見は「針の処方時や渡すときに、安全な回収容器を同時に交付し回収する」

 針刺し事故は、医療現場で頻繁に起きているわけではないが、もし起きてB・C型肝炎等に
感染してしまったら、人の人生にかかわる問題でもある。そのため、使用済み注射針による
針指し事故防止対策についてたずねた(択一式)。
最も多かった意見は「針の処方時や渡すときに、安全な回収容器を同時に交付し回収する」が
27件であった。

(7)在宅医療における注射針の回収方法
■ 在宅医療における注射針の回収は、「病院受診時に持参するように指導している」が
27件(77%)

 在宅医療を行っている35施設に、自己注射等で注射針を処方した場合の回収方法について
たずねた。

最も多かった取り組みは、「病院受診時に持参するように指導している」で27件(77%)、
次いで「訪問時に回収している」で15件(43%)であった(複数回答)。

▼図やグラフが入ったホームページは以下のURLから

  http://www.e-sanro.net/sri/news/pr_1208/

※詳細データは「医療アドミニストレーター」2012年8月号にて、掲載しています。


■会社概要------------------------------------------------------------------ 
 社 名:株式会社産労総合研究所
 URL: http://www.e-sanro.net/
 プレスリリース詳細のURL : http://www.e-sanro.net/sri/news/pr_1208/
 所在地:〒102-8616 東京都千代田区平河町 2-4-7 清瀬会館
 創 業:1938年
 代表取締役:平 盛之
 事業内容:人事、賃金、労務、医療などを中心とした出版、コンサルティング、
      セミナーなど
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企業情報

企業名 株式会社産労総合研究所
代表者名 平 盛之
業種 新聞・出版・放送

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