リベルディア社が当局の認可を受け正式に発足、世界で初めてバイオベース・コハク酸を商業生産

蘭DSM社と仏ロケット社による合弁会社「リベルディア社」が正式に発足、世界初バイオベース・コハク酸の商業生産向け大規模製造施設が2012年第3四半期に操業開始を予定。

[東京] 2012年4月5日 - ライフ・サイエンスおよびマテリアル・サイエンスのグローバル企業である蘭DSMと澱粉およびその誘導体を手掛ける仏Roquette Freres(以下ロケット社)の合弁事業であるReverdia(以下リベルディア社)は、このたび関連する監督機関からの認可を受け、合弁会社として正式に発足致しました。リベルディア社はDSMのマテリアル・サイエンスおよびバイオテクノロジーに関する専門性と、ロケット社が得意とする植物由来原料の加工に関するノウハウを併せ持つこととなり、今後、同社が所有する製造技術と日々進化する市場ニーズに応じた十分な供給体制によって、バイオベース・コハク酸における先導的ポジションの確立を目指します。

バイオベース・コハク酸は非化石原料に由来し、カーボンフットプリント(温室効果ガスの排出量)を最小化するサスティナブルな製造技術によって生産されます。バイオベース・コハク酸はポリマー、レジン、その他多くの製品の製造に用いられる成分で、主な用途としてフットウェア、包装材、塗料などがあげられます。

リベルディア社は大規模施設によってバイオベース・コハク酸を商業生産する世界初の企業となり、製品は「Biosuccinium(バイオサクシニウム)」のブランド名により上市されます。当社ではバイオベース・コハク酸の生産にあたり、2008年に開発を開始した最も環境に配慮した発酵技術を用いています。

新たな製造施設は伊カッサーノ・スピーノラにあるロケット社の敷地内に建設中で、操業開始は2012年第3四半期を予定、製造能力は1万トンです。当地は伊ジェノア港に近く、世界的な物流面で効率の良いロケーションです。

新工場は、同敷地内で稼働している澱粉原料の生産と完全に統合されることとなり、コジェネレーションシステムおよび汚水処理設備を備えます。Biosucciniumは、これらの環境に配慮した設備工程によって業界最低レベルのカーボンフットプリントを達成します。

リベルディア社ゼネラルマネージャーのウィル・ファン・デル・トゥイールは、「Biosucciniumは、最先端で環境に最も配慮した技術によって製造される、独自の高品質バイオベース・コハク酸です。当社は糖類をコハク酸に変換する独自の酵母技術を開発しました。この画期的な新技術は、現在バイオベース・コハク酸の製造に用いられているバクテリアベースの技術に比べ、シンプルで安定性に優れ、非常にエネルギー効率が高く、廃棄物や不純物の生成量を低く抑えられます。」とコメントしています。

2010年1月から仏レトレムのロケット社敷地内で稼働中の実証プラントでは、本製造技術の検証および最適化と、製品化前の用途開発を目的としたサンプル供給を行っています。リベルディア社オペレーションディレクターのジャン-ピエール・ヴァニエは、「この実証プラントによってBiosuccinium製造工程に関する多くの技術経験を蓄積することができました。これらの経験と知識を大規模製造施設に反映することで、カッサーノの新プラントをスムーズに稼動開始することができるでしょう。」と話しています。

Biosucciniumは、従来よりもさらに、再利用可能で環境に配慮した製品を生み出す推進力となります。また生産規模の大型化によって、石油ベースのコハク酸およびアジピン酸と十分に競合しうる製品となることが予測されています。現在、製薬や食品、コーティング、顔料といった市場は化学的に生成されたコハク酸によって占められていますが、当社では、競争力があり、高品質で環境に配慮したBiosucciniumのようなコハク酸製品が新たな用途を拡げていくと確信しています。Biosucciniumは、価格的な競争力に加えて環境に配慮した独自の特性によって、ポリウレタン原料用ポリエステルポリオール、ポリブチレンサクシネート(PBS)、1.4ブタンジオール、コンポジット用およびコーティング用レジンに加え、包装、フットウェア、伸縮性衣料、レジ袋、抑草や保温に用いられる農業用マルチフィルム、自動車内装といったエンドマーケットにおける幅広い用途で採用が期待されます。

リベルディア社は、来る4月17~19日に蘭マーストリヒトで開催されるUtech Europe(ブース1495)に出展します。ご来場の際は是非当社ブースにお立ち寄り下さい。

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Reverdiaについて - powered by DSM + Roquette
ライフ・サイエンスおよびマテリアル・サイエンスのグローバル企業であるRoyal DSM(DSM)と澱粉およびその誘導体の企業であるフランスのロケット・フレール(Roquette Freres以下ロケット社)の合弁により設立されたリベルディア社は、環境に配慮したコハク酸で世界の業界リーダーを目指し、顧客との直接または間接的な連携によって顧客ニーズに応えることで市場開発を進めています。Biosucciniumのブランド名で製造販売を行うバイオベース・コハク酸は、DSMとロケット社の知識と経験を統合した独自の低pH発酵技術により製造され、バイオベースの高品質かつ高性能な材料の製造を可能にすると共に、環境への影響を大幅に削減可能としています。詳細は http://www.reverdia.com をご覧下さい。

Roquetteについて - Offering the best of nature.
ロケット社はトウモロコシ、小麦、エンドウ豆、じゃがいも、微細藻類などの植物由来材料の生産における世界大手企業です。世界トップ5の澱粉生産により、ヒト用栄養製品、製薬および美容、紙/ボード類、化学バイオ産業、動物用栄養製品等広範囲にわたる製品を提供しています。現在、世界100カ国以上に展開し、総売上高は30億ユーロで、全世界に従業員6,800名を擁しています。ロケット社は「最高の自然の恵みでお客様皆様に貢献する」というミッションを持ち、設立当初からの長期的アプローチ、革新と遂行戦略に則り植物由来の化学製品によって栄養や健康に特化した開発に注力しています。詳細は http://www.roquette.com をご覧ください。

DSMについて - Bright Science. Brighter Living.
Royal DSM N.V. は、ヘルス、ニュートリション、素材分野において科学をベースにしたグローバル企業です。DSMは、ライフ・サイエンスとマテリアル・サイエンスにおけるユニークな能力を組み合わせることで、経済的繁栄、環境問題への対応、そして社会的進歩を推進し、すべての関係者のために持続可能な価値を創出します。また、DSMは、食品や栄養補助食品、パーソナルケア、飼料、医薬品、医療機器、自動車、塗装、電気・電子機器、生命保護、代替エネルギー、バイオ素材などのグローバル市場において性能を育み、保護し、向上させる革新的なソリューションを提供します。DSMの22,000名の社員は、90億ユーロを超える年間純売上をあげています。DSMはNYSE Euronextに上場しています。詳細については http://www.dsm.com をご覧ください。

企業情報

企業名 ディー・エス・エム ジャパン株式会社
代表者名 レオン・ハルダース
業種 エネルギー・素材・繊維

コラム

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