「センサ信号のコンテナフォーマット:IEC 63430」国際標準化記念セミナーが開催され、展示コーナーでA&D製のICT健康機器が展示紹介されました。

公立大学法人広島市立大学、TIS株式会社、株式会社エー・アンド・デイ、帝人株式会社(以下「4者」)が中心となり、日本からの新規国際標準としてIEC(※1)に提案し、2021年に審議が始まった「ウェアラブルセンサ信号のコンテナフォーマット(※2)」の、国際標準規格が2025年2月に「IEC 63430」として発行されました。この国際標準化を記念して開催されたセミナーの展示コーナーでA&D製のICT健康機器の一部が展示紹介されました。

公立学法人広島市立大学、TIS株式会社、株式会社エー・アンド・デイ、帝人株式会社(以下「4者」)が中心となり、日本からの新規国際標準としてIEC(※1)に提案し、2021年に審議が始まった「ウェアラブルセンサ信号のコンテナフォーマット(※2)」の、国際標準規格が2025年2月に「IEC 63430」として発行されました。

この国際標準化を記念して開催されたセミナーの展示コーナーでA&D製のICT健康機器の一部が展示紹介されました。

 

【1.IEC国際標準化記念セミナーの概要】

 

日 時:2025年3月26日(水)15:00~18:00

会 場:3×3 Lab Future + オンライン

    東京都千代田区大手町1-1-2 大手門タワー・ENEOSビル1階

主 催:センシングIoTデータコンソーシアム

協 賛:特別非営利活動法人 情報通信政策フォーラム(ICPF)

 

【2.IEC国際標準化の背景・経緯】

 

近年、日常生活での体調管理や運動時の活動測定などを目的としたIoT・ウェアラブルデバイスの普及・利活用が急速に拡大しています。一方で、取り扱う信号の形式などがメーカーや機器ごとに異なるため、"メーカーA社とメーカーB社の機器を同時に接続できず、データ連携や共有がしづらい"など、利便性に多くの課題を抱えています。

 

4者は、経済産業省公募(※5)による「ウェアラブルセンサ信号のコンテナフォーマットに関する国際標準化」の採択を契機として、ウェアラブルデバイスでの上位レイヤーから下位レイヤーまでのセンサ信号を共通的に処理できるよう、信号のやり取りを「コンテナ」化する技術仕様一連の策定作業を行ってきました。

2021年には、IEC TC100/TA18(※6)に対して、「ウェアラブルセンサ信号コンテナフォーマット技術」を国際標準規格として提案し、同年12月に新規プロジェクト承認され、2025年2月に国際標準規格(IEC 63430)として発行されました。

 

【3.利活用分野・領域】

 

多様なIoTサービスやウェアラブルデバイスと親和性の高いセンサ信号のコンテナフォーマット技術は、まず「ヘルスケア・医療」領域での活用を想定しています。

 

Society5.0で目指す超スマート社会の実現には、"高齢者対策に資するサービスの開発やニーズの掘り起こし"が重要課題と目されており、AAL(※7)の重要性が一層高まると予想されます。しかし一方で、AALに係るセンサやデバイスのメーカー・システム開発企業が各々別個に開発を進め、ソリューション・サービス事業者も各々への個別適応に終始する取り組みのままでは、実現スピードが遅滞し早期の事業規模拡大への懸念も生じかねません。

国際標準規格を採用することで、自社の製品やサービスと他社との連携において迅速かつ主導的な展開が図れるとともに、国内はもとより海外と共通のデバイス、システムやサービスを構築することができ、国内で成功したモデルをグローバルに展開することが容易になります。

標準化されたウェアラブルセンサ信号コンテナフォーマット技術は、製造、流通、金融、建設、運輸、サービス、エネルギー、公共など社会のさまざまな分野・領域への適用が可能であり、広範に普及活用されることによって、事業の競争力強化や新たな市場の創造が実現するものと考えます。

 

【4.技術概要】

 

「コンテナフォーマット」は、ウェアラブルセンサ信号に係る互換性や5G・6Gと連携するIoTへの適応性を高め、データの共有・利活用を柔軟に行える、標準化の核となる技術です。

 

Sensor Device(測定) Sensor Deviceは、センサ素子が得る信号をデジタルデータに変換して、Edge Computing Deviceに送出する。
Edge Computing Device(計算) Edge Computing Deviceは、Sensor Deviceから受け取ったデジタルデータを「コンテナ」化する。以降はコンテナフォーマットをベースとして計算処理を行う。
Repository(収納) Repository(サーバー)は、Sensor Deviceからの情報に基づき、データの構造情報を提供する。
Viewer(閲覧) クラウド・ネットワークを経由し、Viewerで、測定値を可視化する。

(図1)ウェアラブルセンサ信号コンテナフォーマット技術 概念図

 

【5.今後について】

 

今後は、ウェアラブルセンサ信号の利活用が見込まれるIoT領域の事業者・関係諸団体などを対象に、IECでの2025年度の標準化原案提案を目標とする「セキュアなセンサデータストアシステム(※9)」と併せて、多様な利用用途を念頭においたリファレンス・アプリの提供、ユースケースの開発や、実用化に向けた検証・実証、実装のためのガイドラインの作成などさまざまな普及・啓発活動を、IEC国際標準化の促進などを掲げる「センシングIoTデータコンソーシアム」を中心に推進・加速していきます。

 

IoT・ウェアラブルデバイスの接続性・連携性に革新をもたらし、日本発の新たな事業・産業の創出に道を拓く国際標準規格「ウェアラブルセンサ信号のコンテナフォーマット:IEC 63430」は今後ますます注目を集めていくものを思われます。

 

※1 IEC:International Electrotechnical Commission(国際電気標準会議)

※2 ウェアラブルセンサ信号のコンテナフォーマット:Data Container format for wearable sensor

※3 リファレンス・アプリ:考案したウェアラブルセンサ信号コンテナフォーマット技術の機能や実装の検証用アプリケーション

※4 センシングIoTデータコンソーシアム:IECでの標準化に向けて技術開発、検証、啓蒙活動を進めてきた企業・団体により、標準公開後の普及と利活用拡大を目的に2020年に設立。

「IEC国際標準化の促進と社会実装によるSociety 5.0の実現と日本初の発の産業創出への貢献」を基本理念としており、IoTデバイス提供企業、IoT活用システム開発企業、関連団体などが参画。

[代表者]山田 肇(IEC SyC AAL国際幹事・ICPF代表)

[ウェブサイト]https://www.sensing-iotdata.com/

※5(経済産業省:令和2年度 募省13)省エネルギー等に関する国際標準の獲得・普及促進事業「ウェアラブルセンサ信号のコンテナフォーマットに関する国際標準化」(令和2年度から3年間)

※6 IEC TC(Technical Committee)100/TA(Technical Area)18:オーディオ、ビデオ、マルチメディアシステムおよび機器の技術分野に関連する国際標準化を担当する技術委員会

※7 AAL:Active Assisted Living(自立生活支援)

※8 BAN:Body Area Networkは、人体の周囲にネットワークを構築することで、バイタルサイ等データ測定適所に装着した複数センサの計測情報を集約する近距離無線通信技術です。

代表的な規格として「SmartBAN(スマートバン)」が挙げられます。

SmartBANは、複数センサを連携させ情報を統合する「高精度な時間同期」のほか、医療・ヘルスケア用途での信頼性の高い通信に不可欠な、生体情報に応じた許容誤り率での「最適伝送」、生体の異常に係る緊急信号の「低遅延伝送」、混信など他人との「干渉回避」、充電を削減し長時間使用できる「低消費電力化」、スイッチを入れるとすぐに使用できる「短時間での初期接続」 など数々の特長を有している『次世代ボディエリアネットワーク無線通信規格』です。

なおSmartBANは、2015年にETSI(欧州電気通信標準化機構)で標準規格化されており、IECにおいても国際標準規格(IEC 63203-801-1:SmartBAN PHY規格、IEC 63203-801-2:SmartBAN MAC規格)として2022年に発行されました。

※9 セキュアなセンサデータストアシステム:自らのデータが取り扱われる際の懸念や不安の低減、データ流通の適切性や円滑性の向上などを目的とし、ウェアラブルデバイスなどで取得したセンサデータをセキュアに保存・管理するためのシステム。

 

【6.IEC国際標準化記念セミナー会場にて展示紹介されたA&DのICT健康機器】

 

株式会社アドダイス様(本社:東京都台東区、代表取締役CEO:伊東大輔様、https://ad-dice.com/)のPoC(Proof of Concept/概念実証)システムの展示においてA&DのICT健康機器が紹介されました。

 

(1)Bluetooth®内蔵血圧計 UA-651BLE Plus

 

● 測定した血圧データをBluetooth通信可能なスマホなどに自動送信し、対応アプリで管理。

● ワンボタンのシンプル操作

● 上腕式、コンパクトサイズ

● 販売名:エー・アンド・デイ デジタル血圧計 UA-651

● 認証番号:226AHBZX00003000

 

https://www.aandd.co.jp/products/medical/hhc/hhc-humerus/ua651ble-plus/

 

(2)Bluetooth内蔵予測式体温計 UT-201BLE Plus

 

● 測定した体温データをBluetooth通信可能なスマホなどに自動送信し、対応アプリで管理。

● 見やすい大型液晶表示

● 腋下測定:予測検温30秒、実測検温10分

● 販売名:エー・アンド・デイ 電子体温計 UT-201

● 認証番号:224AHBZX00013000

 

https://www.aandd.co.jp/products/medical/hhc/hhc-thermometer/ut201ble-plus/

 

 

A&Dは、用途に応じて各種のICT健康機器とデータ管理アプリをご用意しています。

詳しくはこちらをご覧ください。

https://www.aandd.co.jp/products/medical/#hhc-ict


 

会社概要

会社名                  :株式会社エー・アンド・デイ www.aandd.co.jp

         (東証プライム市場7745

          株式会社A&Dホロンホールディングス グループ企業)

本店所在地           :〒170-0013 東京都豊島区東池袋3-23-14

代表者                  :代表取締役執行役員社長 森島 泰信

事業内容              :電子計測器、産業用重量計、電子天びん、医療用電子機器、試験機、
         工業計測機器、その他電子応用機器の研究開発・製造・販売

 

本リリースURL

https://www.aandd.co.jp/pdf_storage/whatsnew/2025/0416_iec.pdf

 

画像URL

https://dam.aandd.co.jp/guest/zyxdxyfqvl

 

本件に関するお問い合わせ先

第3設計開発本部  藤原

TEL:048-593-1449



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企業情報

企業名 株式会社エー・アンド・デイ
代表者名 森島 泰信
業種 精密機器

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