NPO法人メディア・ユニバーサル・デザイン協会 「誰もが便利で見やすい情報発信」の普及・啓発に向けて活動中

NPO法人メディア・ユニバーサル・デザイン協会は、「誰もが便利で見やすい情報発信」の普及・啓発に向けて活動中。情報伝達のエキスパートとして、デザイン、文字の使い方、色の使い方、伝達方法を広く知らせ、より良い社会作りに貢献したいと考えている。

NPO法人メディア・ユニバーサル・デザイン協会
「誰もが便利で見やすい情報発信」の普及・啓発に向けて活動中

●生活に必要で重要な情報、確実に届いていますか?
2008年1月、「誰もが便利で見やすい情報発信」の考え方(メディア・ユニバーサル・デザイン)を普及・啓発するとともに、全国的なメディア・ユニバーサル・デザインの品質管理および製作等のバックアップを行うため、特定非営利活動法人 メディア・ユニバーサル・デザイン協会(以下MUD協会)を設立しました。

「情報」がますます重要になっている現代。情報の種類・量は増加し、膨大になっている中、その必要性を的確に見極め、自分にとって必要な情報を得なければ、暮らしの中で不利益を被ることがあります。
しかし、情報を伝えるメディアに対して、「高齢者」「障がい者(弱視・色覚障がいなど)」「外国人・子ども」からは、「読みにくいものがある」「内容が分かりづらい」など、さまざまな不満の声が上がっています。
情報の中には、災害情報や病気、食品衛生にかかわる情報、選挙などの権利の行使に関する情報といった、重要な情報も含まれており、これらを誰もが適切に受け取れるよう、情報を伝えるメディアにもユニバーサルデザインが必要です。

●誰もが見やすい情報とは?
人は40歳代から視覚・色覚の機能が衰えていきます。さらに、個人差はありますが、40歳代から白内障になる人が増え、80歳・90歳ではほとんどの人に白内障の症状が現れ、視覚から情報を得ることが困難になってきます。「高齢者」は、日本では今後ますます増えており、高齢の方が読みやすく、わかりやすいデザインにする必要性が高まっています。
「障がい者」は2006年に348.3万人いると推計されています。施設の案内図などに障がいを持っている人が使いやすいトイレかどうかの表示がなければ、その人にとっては必要な情報が不足していることになります。一般の人が必要としていない情報でも、「高齢者」「障がい者」にとっては、とても重要な場合があります。
また、視力のほとんどない人などへは「情報伝達方法」にも配慮が必要です。弱視は、視覚障がいがある人の約70%といわれ、潜在的には日本国内に100万人以上いると考えられています。「色覚障がい者」は、日本国内では300万人以上です。こういう視覚や色覚に障がいを持つ人は、特に情報への不満を多くもたれています。不満の主なものは、「文字が小さい」「背景がある文字が読みづらい」「色が多すぎてどれが重要かわからない」などです。
白内障や弱視などの人は、小さな文字は読みづらく、書体によってはつぶれたり、細い部分は見づらくなります。また、一般の人と色の感じ方が違う人には、色使いなどに配慮されていない情報では、伝えたい情報が伝わらない場合があります。

●見やすい・読みやすい条件は人によってさまざま

特定の障がいを持つ人が見やすいデザインだと思っても、ほかの障がいを持つ人には見づらい場合があります。たとえば、「高齢者」と「色覚障がい者」とでは、見分けづらい色が違います。「色覚障がい者」への配慮だけを考えると、黄色や紺色は一般の人との見え方にさほどの違いがなく、よく利用されています。また、「色覚障がい者」は、一般の人より色の濃淡に敏感だといわれており、黄色や紺色は「色覚障がい者」にとって、見やすい色なのです。
しかし、「高齢者」や一般の人にとっては、白地に黄色の表記や、黒色と紺色との見分けが難しい場合があります。少し明るさの足りない場所で、黒色靴下と紺色靴下の色が見分けづらかった経験をお持ちの人も多いと思います。そのため、「色覚障がい者」への配慮だけを考えてしまうと、「高齢者」や一般の人にも見づらくなってしまうことがあるので注意が必要です。
「外国人・子ども」などに対しても配慮が必要です。日本に入国する外国人の数は、2006年には800万人に達しています。重要な情報については多言語表記を心がけ、漢字にはフリガナをつけ、わかりやすい表現にするなどの配慮が必要です。

●情報伝達のエキスパート MUD協会

MUD協会では、メディアを利用する人の立場に立ち、「デザイン」「文字の使い方」「色の使い方」「情報内容や伝達方法」などにさまざまな工夫を加えることで、一般の人はもちろん高齢者・障がい者・外国人など、誰もが使いやすく、見やすいメディアの提供を目指し、メディアのエキスパートとしてより良い社会づくりに貢献したいと考えています。

●MUD協会のおもな活動内容

(1) MUD製品認証制度
ユニバーサルデザイン製品の善し悪しは、作った人ではなく、使った人の評価によって決まります。利用者本位の信頼性高いMUDを普及させるために、当協会ではMUD製品の第三者認証制度をスタートしました。
この制度は、MUDの適用範囲と定めている「印刷」「看板・サイン」「WEBコンテンツ」の各制作物を独自の評価基準で審査し、適合製品を認証するものです。

(2) 「メディア・ユニバーサルデザイン ガイドライン」発刊
「メディア・ユニバーサルデザイン ガイドライン」は、メディア・ユニバーサルデザイン(MUD)に取り組むすべての方に、その社会的意義と適用範囲を示したガイドラインです。
この一冊でMUDの社会的意義、適用範囲、技術等が体系的に理解できます。

サイズA4 106ページ カラー印刷 
価格 本体4,762円+税
著者 全日本印刷工業組合連合会
監修 特定非営利活動法人メディア・ユニバーサル・デザイン協会

一人ひとりが主体的に判断し行動する成熟した社会を創造するためには、情報が公平に入手できる環境を整える必要があります。当ガイドラインを有効に活用いただき、誰もが暮らしやすい社会づくりに、より多くの方が積極的に取り組まれることを念願いたします。

(3)メディア・ユニバーサルデザインコンペティション
MUD協会では、全日本印刷工業組合連合会と共に、2007年から「メディア・ユニバーサルデザインコンペティション」と題して、全国を対象とした、メディア・ユニバーサル・デザインに配慮した制作物のコンペを開催しております。毎年、カレンダー・各種案内はがき・ハザードマップ・チラシなど、工夫をこらした作品が全国から応募されています。

第2回メディアユニバーサルデザイン コンペティションの表彰式は、2009年2月4日にPAGE2009会場で行われました。第3回コンペティションも現在企画中です。

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メディア・ユニバーサル・デザイン協会について

1. 特定非営利活動法人 メディア・ユニバーサル・デザイン協会
2. 理事長 伊藤 裕道
3. 事務局 : 〒130-0023 東京都墨田区立川1丁目12番地1号
4. 設立 : 2008年1月

<本件に関するお問い合わせ>
特定非営利活動法人
メディア・ユニバーサル・デザイン協会事務局 伊藤・橋本
〒130-0023
東京都墨田区立川1丁目12番地1号
電話/Fax 03-3634-2970
http://www.media-ud.org
mail h.ito@media-ud.org

企業情報

企業名 特定非営利活動法人メディア・ユニバーサル・デザイン協会
代表者名 伊藤 裕道
業種 その他サービス

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