町の豆腐屋さんの「おから」をそのまま使用した、無添加せっけん発売

食品関連

東京に拠点を構えるデザインスタジオ tofumixは、全国の町の豆腐屋さんで日々ロスとせざるをえないおからを使用し、香料・保存料・着色料が無添加で、自然由来素材の良さを引き出すコールドプロセス製法による『豆腐屋さんのおからせっけん』を開発しました。第1弾は、創業55年の東京都墨田区「三善豆腐工房」で大豆・千葉県君津産「小糸在来」を使った豆腐製造時のおからを使用したせっけんです。三善豆腐工房の店頭ならびに公式オンラインショップ（https://shop.tofumix.com/）等で2022年11月7日（月）より販売します。

●豆腐屋さんのおからせっけんについて

町の豆腐屋さんで、豆腐造りの際に出るおからを使用して製造したせっけんです。
おからの持つ良さを余すところなく活かすため、あえて精製することなく、そのままにせっけんの素材として使用。また配合する素材を自然由来ものとし、町の豆腐屋さんの豆腐のように優しく幅広く、ご利用いただけるせっけんを目指しました。

製造は沖縄県に拠点を持つ株式会社グローバルボタニクスが担当。自然由来素材の良さを引き出す化粧品製造に長けている同社の協力を得て、コールドプロセス製法で熟成・乾燥を行い、香料・着色料・保存料が無添加ながらもスッキリとした爽やかな香りと、おからの元である大豆の色味を活かしたせっけんに仕上げました。また使い始めるとおからの甘い香りをほのかに感じることができます。

せっけん内に見える白や茶のつぶつぶは、おからそのものです。ご利用においてざらつくことはなく、きめ細かな泡でしっとりとした洗い上がりです。

●三善豆腐工房について

今回使用したおからを販売する三善豆腐工房は、東京スカイツリーの見える曳舟駅が最寄りの町の豆腐屋さんです。店主自身が産地に足を運んで選んだ国産大豆を原料にして、各工程を丁寧に手間なく行い、毎日出来たての豆腐を提供しています。町の豆腐屋さんだからこそ出来る大豆の風味豊かな本物の一丁を造り続け、創業55年を迎えました。

おからの元である大豆は、千葉県君津市の小糸川流域の在来種「小糸在来」です。三善豆腐工房の人気商品「小糸在来の絹」を始め、メイン商品の多くの原料となっています。その大豆で作った豆腐は濃厚な甘みと極上の舌触りで「TOFU LOVER’S SELECTION」で2年連続金賞を受賞するなどの評価を得ています。

●おからせっけんが出来るまでの背景

町の豆腐屋さんの豆腐造りでは毎日数十キロ単位で大量の「おから」が出ます。店頭で食用として販売してはいるものの、その多くは売りきれず産業廃棄物として扱われています。地域によっては家畜の飼料や畑の肥料として活用されることがありますが、生のおからは水分量が多く、保管・配送費用がかさんでしまうことから特に都心部の店舗では販売先が限られロスとせざるをえない状況です。ここ数年で乾燥おからパウダーの登場などもあり食用おからに注目が集まりつつありますが、町の豆腐屋さんでは乾燥おからを定常的に作ることは難しい状況です。

こうした町の豆腐屋さんのおから問題を“食べる”以外で解決できないか。
ただロスするしかないおからを、別の形に生まれ変わらせることができないか。

豆腐マイスター・あくやんが、全国の町の豆腐屋さんと会話する中でおから問題に向き合い、そして開発したのが、この『豆腐屋さんのおからせっけん』です。

大豆に含まれるイソフラボンや良質な油分で、日々豆腐を作る町の豆腐屋さんたちの肌はすべすべです。そこからヒントを得て、大豆の良さが詰まったおからをそのまませっけんにすることで、ロスを減らし、またおからの魅力発信の一助になればと考えました。

今後、さらに全国の町の豆腐屋さんの協力を得ながらおからせっけんを展開すると共に、新たな「おから」のアップサイクルを提案していきます。