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〈監修・河野俊一氏にきく-3〉「どの子どもでも、基礎をしっかり身につけるから成果が上がるんです」

さいたま市の特定非営利活動法人「Education in Ourselves 教育を軸に子どもの成長を考えるフォーラム」(https://www.education-in-ourselves.org)が12月6日に発売した学習ドリル『[力をひきだす、学びかたドリル]❶ 「書く」からはじめる せん、すうじ・かず』。 書字が苦手な子どもへの指導経験などから得られたノウハウと工夫がいっぱいのこの学習ドリルをどう使えばいいのか、監修者の河野俊一氏(エルベテーク代表)にききました。

学習ドリルをめぐる課題と解決策は……

 

Q 保護者が学習ドリルに求めているものはなんでしょうか?

A 保護者の方に伺うと、「ドリルが落書き帳になっている」「少しやっただけで終わっている」という嘆きをよく聞きます。購入した親自身がどう使っていいかわからないまま、ただ「子どもに良さそうだから」「子どもがほしがっているから」「喜んでいるから」という気持ちで使わせているのが大きな原因だと思います。

したがって、いま、親が子どもに教える目的と家庭学習の具体的な進め方をシンプルにアドバイスするドリルこそ求められていると実感します。子ども任せになると学習の目的が曖昧になりかねないと言えるのではないでしょうか。

 

Q 具体的な書き方のアドバイスは?

A 書き方で一番の問題点は、子どもの好きなように書かせていることだと思います。したがって、学ぶ姿勢も文字の形や筆順もいい加減。書きなぐっている。これでは、学習のステップアップに不可欠な土台はなかなかつくれません。

たとえば、子どもに「8」の数字を書かせてみる。そうすると、始点と終点が合わない、始点が違う、中心を通らない「8」を書きがちです。乱れた字形のままでは子どもも学習が楽しくないし、ステップアップは期待できないのではないでしょうか。手本どおりの「8」を書くことがいかに大切かを伝えていきたいと思っています。

 

Q この学習ドリルの元になった教材をエルベテークの教室でどのように使っていますか?

A 私たちの教室では、スタート時の25年前から一般の子どもとともになんらかの「発達の遅れ」を抱える子どもたちも学んでいます。言葉が話せない子、多動の子、なかなか覚えられない子、さまざまです。いわゆる「学習障害」の子どもも通っています。

共通するのは、相手の目や物の形をしっかり見続けられないこと、そして最後まで話を聞けないこと。我慢強さ、粘り強さの力も不足している。ところが、「書く」練習を通して、相手の話を聞き、物の形をとらえる力が少しずつ育ちます。それは、どんなハンディをもっていても共通していますね。

 

Q では、これは「発達の遅れ」を抱える子どものためのドリルなのでしょうか?

A それは違います。これまでの指導経験を振り返って、私はむしろ「『発達の遅れ』をもつ子どもに対し効果的な指導法は一般の子どもにはより効果的だ」と考えます。ですから、幼児期の子どもたちすべてに使えるドリルだと思います。実際、このドリルが紹介している基礎的な学び方をしっかり練習した子どもの多くは学習面で成績が上がっただけでなく、生活面でも積極的で穏やかな性格の子どもに成長しました。そこに答えがあるのではないでしょうか。

 

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『[力をひきだす、学びかたドリル]❶ 「書く」からはじめる せん、すうじ・かず』の特徴

 

■「子どもに教えるのが難しい……」「どう教えたらいいのか、わからない」「親の言うことを聞こうとしない」「苦手なことはやろうとしない」「極端に字が汚い」……。そんな親や大人の悩みに応える“学びの原点ドリル”。

■ドリル学習を通して、まず、ルール・手順を守る姿勢(学習に向かう姿勢、鉛筆の持ち方、字形の整え方、消しゴムの使い方、挨拶・返事の仕方など)をしっかり身につけるから、子どもは本当の学び方を知り、次第に変わり、力を伸ばしていく! 大切なことは、学習の「はじめ」にあります。

■大人は「教え上手」になる!  大人の「教え上手」とは?……〈子どもの目を見て伝える〉〈適切なタイミングで注意し、ほめる〉〈大切なポイントが明確〉!

■子どもは「学び上手になる」!  子どもの「学び上手」とは?……〈「応じる姿勢」が整い、素直に取り組む〉〈「どうすればいいか」がわかり、意欲的になる〉〈「物事にはルールや手順があること」を知り、良い親子関係、落ち着いた生活態度

■(本書2ページより)「ルール・決まり、手順を理解し、大切な「受け入れる姿勢」「教わる姿勢」を身につけ、自分の気持ちと行動をコントロールできるようになることをめざします。そして、最初から正しいやり方を知り手順を身につけることによって成長の土台がつくられ、自信や見通しをもてるようになるのではないでしょうか」

 

■対象: 保護者と子ども(1歳〜小学生)、教育・保育・福祉・療育関係者など

■[力をひきだす、学びかたドリル]は全4巻

  第2巻『「書く」からはじめる 10までのたしざん・ひきざん』

  第3巻『「書く」からはじめる くりあがり・くりさがり』

  第4巻『「書く」からはじめる たしざん・ひきざん、時計」』……順次刊行予定

 

【主な特徴】

◎「大切なことは、学び方」の視点で編集・制作

◎〈線〉の練習からスタートし、スムーズなステップ・アップ → しっかり見る、丁寧に書く姿勢から数の練習へ向かえる

◎「対面で学習する」ための具体的アドバイス → 親・大人と子が教え学び合える

◎親・大人が学習の手本を示し、サポートしながら学習を導けるよう、大切なポイント・心構えを写真とイラストでアドバイス → 目的・目標をしっかり共有できる

◎指導実績に基づくノウハウ・工夫がいっぱい

 

【目次】

こうして誕生しました……P.2

ドリルの目的……P.4

練習に向かう3つの準備……P.5

使い方ガイド……P.8

せん(たてのせん、よこのせん、ななめのせん、角のあるせん)……P.9〜32

すうじ・かず(数字1〜4、数字6〜10、数かぞえ、確認テストなど)……P.33〜86

すうじ・かずのまとめ……P.87〜90

 

【体裁】 A4判 カラー 92ページ 定価1,100円(本体価格1,000円+税10%)

【発行】 12月6日発売 全国の書店、オンライン書店で販売

 

監修: 河野俊一[エルベテーク代表/医療法人エルベ理事]

【プロフィール】1996年、民間の教育機関エルベテーク設立。発達の遅れと課題をもつ子どものためのコースも開設し、現在に至る(川口/大阪/アメリカ)。

著書に『発達障害の「教える難しさ」を乗り越える』『自閉症児の学ぶ力をひきだす』(いずれも日本評論社)、『誤解だらけの「発達障害」』『子どもの困った!行動がみるみる直るゴールデンルール』(いずれも新潮社)など。2017年11月〜2018年1月、『教育新聞』(教育新聞社)にコラム(10回)を連載。講演会、研修会での講師多数。

 

編集・制作: 特定非営利活動法人 教育を軸に子どもの成長を考えるフォーラム[さいたま市の特定非営利活動法人(2017年設立)。「子どもの教育と医療」を主なテーマとして活動中]

 

●エルベテークの指導法(エルベメソッド)……「まずしっかり見る、聞く姿勢を育てることが最優先」「関心のない物事に対しても注意を向けることができる姿勢づくり」など12項の具体的な教育方針と指導目標を掲げ、学習を通して子どもの成長をめざす指導法。特徴は、「発達上の遅れを抱える子どももそうでない子どもも、身につけさせたい力は同じである。そして、その接し方・教え方、指導の仕方も原則は同じである」という考え方と、25年間の豊富な事例・実績に基づく実践。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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企業情報

企業名 特定非営利活動法人 Education in Ourselves 教育を軸に子どもの成長を考えるフォーラム
代表者名 知覧 俊郎
業種 教育

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