博物館コレクション・データベースを対象とした情報横断検索サービス＜MAPPS Gateway＞の対象データ件数が３百万件を突破いたしました

2017年11月に開設した＜MAPPS Gateway＞は、早稲田システム開発のクラウド型収蔵品管理システムをご利用中の全国のミュージアムが公開するコレクション情報の検索サイトです。各館の収蔵品情報を横断的に検索できるサービスで、当初は約220万件のコレクション情報でスタートしましたが、開設以降も順調に登録データ点数を増やし、2019年4月15日に300万件を突破いたしました。

＜MAPPS Gateway＞では、ひとつのキーワードで博物館各館のコレクション情報を一気に検索することができます。任意のフリーワードで検索をかけると、ヒットした資料の一覧が表示されますので、あとは見たい資料を選ぶだけでデータ公開元の館（機関）が運営するコレクション情報の該当ページへと移動する仕組みとなっています。また、検索できるコレクション情報は、博物館学芸員が学芸業務で使用するクラウド型収蔵品管理システム＜I.B.MUSEUM SaaS＞内に登録されたデータがもとになっており、その一部を活用する形で各館自身が公開しているものですので、安心して閲覧いただけます。※

＜I.B.MUSEUM SaaS＞のユーザは280館を超え、現在も伸び続けていることから、検索対象となるコレクションもさらなる増加が見込まれます。また、並行して読み物など独自コンテンツでコレクションを紹介するコーナーも日々更新しています。＜MAPPS Gateway＞は、そんな各館が所蔵するコレクションとその付帯情報へのアクセスを容易にする「総合窓口」のような役割を果たします。

また、博物館関係者や研究者だけでなく、一般の方々のご利用を前提としている点も特徴となります。資料の魅力をナビゲートすることで知的好奇心を刺激し、その資料分野への興味を深めたり、新たな気付きを促したりしながら、博物館に足をお運びいただくきっかけづくりにも貢献したい。そんな思いのもと、検索対象データ件数がさらに伸びるよう、博物館側の情報公開環境の整備に努めて参ります。

▼ クラウド型収蔵品管理システム＜I.B.MUSEUM SaaS＞　※

早稲田システム開発株式会社が2010年11月にサービスを開始したクラウド版の博物館向け収蔵品管理システムです。北海道から沖縄まで大小さまざまなミュージアム及び関連機関約280ユーザが利用中で、そのうち半数以上がWeb上でデータベースを公開しています。各館で公開中の資料情報の総合案内的な役割を果たす＜MAPPS Gateway＞は、当システムの多彩な機能の一部である＜資料情報公開機能＞を背景に開発されたものです。

＜MAPPS Gateway＞の検索対象館・データベース　https://gateway.jmapps.ne.jp/museum/

▼ ＜MAPPS＞について

＜MAPPS＞とは、早稲田システム開発が独自に展開中の＜Museum Archive Platform Projects＞の略称です。ミュージアムのデジタルデータを蓄積・活用するためのプラットフォーム構築を主目的としており、クラウド型収蔵品管理システム＜I.B.MUSEUM SaaS＞はその中核的存在と言えます。単にデータを蓄積するだけでなく、インターネットを通じたコレクション情報の一般公開と一体化した管理フロー実現できるという当システムの強みを活かし、システムとの完全連携を前提としたスマートフォン用アプリなど、より発展的な情報管理・発信体制の確立の道を模索しています。

プロジェクトに内包する製品やサービスの数々は、特に中小規模の館の情報入手・管理・公開業務の効率化への貢献を目指して開発されたものです。「館内にある情報を、大きな予算や手間をかけることなく、地域の活力源へと変換できる環境をつくる」というテーマのもと、質・量ともに充実させてまいる所存ですので、当プロジェクトの今後にもぜひご注目ください。

＜MAPPS＞のコンセプトについて　http://www.waseda.co.jp/company/project